椿本興業株式会社の2023年12月期第3四半期決算が公表されました。この決算は、長期化するウクライナ情勢や中国の景気減速など、不安定な経済情勢の中で行われたものの、主力のものづくり関連の各事業が堅調に推移し、増収増益となりました。会社の取り組みと、今後の期待が感じられる内容となっています。
企業情報
企業名: 椿本興業株式会社
証券コード: 80520
決算期: 12月期
椿本興業株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
椿本興業株式会社の決算日は3月31日です。第3四半期の決算は2023年12月31日までの決算となっています。
主な事業
椿本興業株式会社は、駆動部品や設備装置、産業資材などの製造・販売を行う総合商社です。主力の駆動部品事業では、変減速機やコンベヤチェーン、各種センサーなどを取り扱っています。設備装置事業では、クリーンエネルギー関連設備や食品機械、FA装置などを手がけています。さらに、近年は画像処理システムなどの新商品開発にも力を入れています。
今期の業績と利益率は?
2023年12月期第3四半期の業績は、増収増益となりました。売上高は前年同期比105.7%の831億39百万円、営業利益は同108.0%の38億89百万円、経常利益は同107.6%の42億23百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同109.8%の28億90百万円と、全ての利益指標が前年同期を上回る好調な業績となりました。
売上・利益の推移
椿本興業株式会社の売上高は、2022年3月期は543億34百万円でしたが、2023年3月期には583億4百万円に増加しました。直近の2023年12月期第3四半期では831億39百万円と大幅な増加となっています。利益面でも、経常利益は2022年3月期の54億34百万円から2023年3月期には62億33百万円、そして2023年12月期第3四半期には42億23百万円と堅調に推移しています。
四半期連結貸借対照表について
資産の部
2023年12月末の総資産は905億45百万円で、前連結会計年度末比60億71百万円増加しています。流動資産は745億8百万円と34億58百万円の増加、固定資産は160億37百万円と26億13百万円の増加となりました。
負債の部
負債合計は527億67百万円で、前連結会計年度末比23億32百万円増加しました。流動負債が491億82百万円と14億52百万円の増加、固定負債が35億84百万円と8億80百万円の増加となっています。
純資産の部
純資産は377億78百万円と、前連結会計年度末比37億39百万円の増加となりました。自己資本比率は41.5%で、前期末の40.0%から上昇しています。
ROAとROE
椿本興業株式会社のROA(総資産利益率)は直近の2023年3月期が4.3%でしたが、2023年12月期第3四半期では上昇傾向にあります。ROE(自己資本利益率)も同様に、2023年3月期の10.8%から2023年12月期第3四半期には11.7%と改善しています。これは、増収増益による収益性の向上と、自己資本の充実により財務体質が強化されてきているためと考えられます。
キャッシュフロー
2023年12月期第3四半期のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが34億70百万円の増加、投資活動によるキャッシュ・フローが17億12百万円の減少、財務活動によるキャッシュ・フローが34億37百万円の減少となりました。現金及び現金同等物の四半期末残高は281億23百万円と、前連結会計年度末比51億95百万円の増加となっています。
配当の支払額
椿本興業株式会社は、株主還元として毎期配当を実施しています。2023年3月期の期末配当は1株120円、2023年12月期の中間配当は1株40円となっています。今後も業績に応じた適切な配当を行っていくと見られます。
今後の展望
椿本興業株式会社は、引き続き製造業を中心とした顧客ニーズに対応し、駆動部品や設備装置、新規事業領域での商品開発を通じて、収益力の向上と持続的な成長を目指していきます。特に中国や東南アジア地域での販売拡大や、国内での新分野開拓にも注力しており、今後の業績拡大が期待されます。
編集部のまとめ
椿本興業株式会社の2023年12月期第3四半期決算は、グローバルな経済環境の不確実性が高まる中でも、主力事業の好調により増収増益を達成しました。財務体質も改善が進み、高い収益性と安定性を示しています。今後も新分野への進出や海外展開の強化により、更なる成長が期待できる企業といえるでしょう。
椿本興業株式会社の決算日や配当についてまとめました。
椿本興業株式会社の決算日は3月31日で、第3四半期の決算は2023年12月31日までとなっています。配当については、2023年3月期は期末配当が1株120円、2023年12月期の中間配当は1株40円と、業績に応じて安定的な株主還元を行っています。今後も配当の維持・向上が期待されるでしょう。