シナネンホールディングス株式会社の2023年12月期第3四半期決算がまとまりました。売上高は2,375億53百万円と前年同期比で0.9%増加し、堅調に推移しました。一方で、電力事業の「逆ザヤ」の影響により、営業損失は22億2百万円となっています。売上高は増加したものの、収益面では厳しい結果となりました。今後はこの電力事業の収支改善に向けた取り組みが課題になりそうです。
企業情報
企業名: シナネンホールディングス株式会社
証券コード: 81320
決算期: 3月期
シナネンホールディングス株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
シナネンホールディングス株式会社の決算は3月期で、決算日は3月31日です。上場企業なので、決算短信の開示スケジュールは、第1四半期:8月、第2四半期:11月、第3四半期:2月、本決算:5月と決まっています。
主な事業
シナネンホールディングス株式会社は、エネルギー事業と非エネルギー事業を営んでいます。エネルギー事業は「エネルギー卸・小売周辺事業(BtoC事業)」と「エネルギーソリューション事業(BtoB事業)」に分けられ、石油製品やLPガス、電力の卸売・小売を行っています。また、非エネルギー事業では自転車事業やシェアサイクル事業、環境・リサイクル事業など多角化も進めています。
今期の業績と利益率は?
2023年12月期第3四半期の業績は、売上高が2,375億53百万円と前年同期比で0.9%増加しました。一方で、電力事業の「逆ザヤ」の影響により、営業損失は22億2百万円となりました。営業利益率は-0.9%と赤字となりました。売上高は増加したものの、収益面では厳しい状況が続いています。
売上・利益の推移
直近3年間の売上高と利益の推移を見ると、売上高は340億円台から370億円台で推移しています。一方で、営業利益は2022年3月期に12億7百万円の黒字を計上したものの、2023年12月期第3四半期は22億2百万円の赤字となりました。電力事業の収支改善が課題となっています。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月期第3四半期の四半期連結貸借対照表を見ると、総資産は1,093億30百万円となっています。前期末比で8億円増加しています。
資産の部
資産の部では、流動資産が660億9百万円、固定資産が433億21百万円となっています。流動資産は前期末比で72億48百万円増加したのが特徴的です。
負債の部
負債の部では、流動負債が496億39百万円、固定負債が83億23百万円となっています。特に流動負債が前期末比で105億67百万円増加しています。
純資産の部
純資産の部では、株主資本が489億97百万円となっています。前期末比で22億63百万円減少しています。自己資本比率は47.0%となっています。
ROAとROE
ROAとROEの直近の推移を見ると、ROAは2022年3月期に1.2%を記録しましたが、2023年12月期第3四半期は-1.4%と赤字に転落しています。また、ROEも2022年3月期の0.9%から2023年12月期第3四半期は-4.2%と大幅に悪化しています。この背景には電力事業の収益悪化が大きく影響しているようです。収益力の改善が課題となっています。
キャッシュフロー
2023年12月期第3四半期のキャッシュフローの状況は開示されていませんが、前期の営業キャッシュフローは16億95百万円のプラスとなっています。一方で、投資キャッシュフローはマイナスになっており、成長投資が行われていることがうかがえます。今後の設備投資などによる成長力強化が期待されます。
配当の支払額
シナネンホールディングス株式会社は、年2回の配当を行っています。2023年3月期の年間配当額は1株当たり150円でした。今後も安定した配当を維持していくことが期待されます。
今後の展望
シナネンホールディングス株式会社は第三次中期経営計画において「脱炭素社会の実現に貢献する総合エネルギー・ライフクリエイト企業グループ」を目指しています。エネルギー事業では電力・再生可能エネルギーなど総合エネルギーサービスへのポートフォリオ転換を進めています。一方で、収益改善には電力事業の収支改善が課題となっています。今後の取り組みに注目が集まります。
編集部のまとめ
シナネンホールディングス株式会社の2023年12月期第3四半期の決算では、売上高は前年同期比で増加したものの、電力事業の収支悪化により営業損失を計上する結果となりました。財務状況は健全で、ROAやROEも改善余地があるものの、収益力の強化に向けた取り組みが重要になってきています。企業グループ全体では脱炭素化に向けた取り組みを進めており、今後の展開に注目していきたいと思います。
シナネンホールディングス株式会社の決算日や配当についてまとめました。
シナネンホールディングス株式会社の決算期は3月期で、決算日は3月31日です。また、同社は年2回(6月と12月)の配当を実施しており、2023年3月期の年間配当額は1株当たり150円でした。今後も安定的な配当が期待されています。