三京化成株式会社の決算報告を見てみましょう。三京化成は化学品商社として長年事業を展開し、土木・建材、情報・輸送、日用品、化学工業の各分野で高い実績を上げています。今期も堅調な業績を示し、売上高は196億5千3百万円と前年同期並みを確保しました。セグメント別では、建装材事業が7.2%増と伸長しているのが特徴的です。
企業情報
企業名: 三京化成株式会社
証券コード: E02658
決算期: 2023年３月期
三京化成株式会社の決算日・決算時期(スケジュール）は？
三京化成株式会社の決算日は３月31日です。
決算時期は年に4回行われており、第1四半期(4月~6月)、第2四半期(7月~9月)、第3四半期(10月~12月)、期末(4月~3月)の決算を発表しています。
主な事業
三京化成は1946年の創業以来、化学品商社として事業を展開してきました。現在は土木・建材、情報・輸送機器、日用品、化学工業の各分野でさまざまな商品を取り扱っています。
特に技術指向型の営業活動を強みとしており、メーカーとの協業や顧客ニーズの汲み取りに長けています。そうした独自の事業モデルが同社の競争力の源泉となっています。
今期の業績と利益率は？
三京化成の当第3四半期の業績は、売上高が196億5千3百万円と前年同期並みを確保しました。利益面では、営業利益が2億6千6百万円、経常利益が3億6千4百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が2億5千2百万円となり、いずれも前年同期を上回る好調な結果となっています。
売上・利益の推移
三京化成は過去3年にわたり、売上高が190億円台で推移しています。利益面では、経常利益が3億円前後、親会社株主に帰属する純利益が2億円前後と、安定した業績を維持しています。
この背景には、技術指向型の営業により顧客ニーズに合った商品を提供し、収益力の高いファインケミカル分野に注力してきた同社の経営姿勢があります。
四半期連結貸借対照表について
三京化成の直近の四半期連結貸借対照表を見てみると、総資産は180億9千8百万円となっています。前期末から16億9千3百万円増加しており、流動資産が増加したほか、投資有価証券の時価上昇などにより固定資産も増加しています。
一方、負債は81億3千7百万円で、前期末から10億4千8百万円増加しました。流動負債の買掛金や電子記録債務の増加が主な要因です。
純資産は99億6千万円と、前期末から6億4千5百万円増加しています。利益剰余金の積み上がりやその他有価証券評価差額金の増加などにより、自己資本比率は55.0%と健全な水準を維持しています。
ROAとROE
三京化成のROA(総資産利益率)は直近3年間で3%前後で推移しており、ROE(自己資本利益率)も6%前後で安定しています。
これは長年培った技術指向型の営業力と、それに基づいた高付加価値な商品提供によって収益力を確保できているためです。また、財務基盤も健全に保たれていることが、一定水準のROA・ROEを維持できる要因となっています。
キャッシュフロー
三京化成のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが安定的にプラスを確保しています。
直近3年間で営業CF8～10億円程度を計上しており、設備投資等の投資活動によるキャッシュアウトを賄いつつ、配当などの財務活動による支出にも充当できる水準を維持しています。
このようなキャッシュ・フローの健全性が、同社の安定的な成長を支えているといえるでしょう。
配当の支払額
三京化成は、年間配当金を92.5円と、安定した水準を維持しています。当期の中間配当は1株当たり45円で、期末配当はこれまでの実績から見ても47.5円程度と見込まれています。
同社は収益力の確保とともに、株主還元にも力を入れており、配当性向は30%前後で推移しています。
安定収益とバランスの取れた株主還元が同社の特徴と言えるでしょう。
今後の展望
三京化成は、中長期的な視点から企業価値向上に取り組むことが重要と考えています。
具体的には、技術指向型の営業力の維持・拡大、海外市場への展開強化、サステナビリティへの取り組みなどに注力していく方針です。
これらの施策を着実に実行することで、さらなる収益力の向上と企業価値の最大化を目指していきます。
編集部のまとめ
三京化成は、創業以来化学品商社として着実に実績を重ね、現在では土木・建材、情報・輸送機器、日用品、化学工業の各分野で高い競争力を発揮しています。
直近の決算では、売上高は前年同期並みを確保し、利益面でも前年を上回る好調な結果となりました。
財務面でも健全性が高く、配当の安定性も特徴的です。今後は海外市場の開拓や技術的な優位性の維持・強化に注力し、持続的な成長を目指していくと見られます。
三京化成株式会社の決算日や配当についてまとめました。
三京化成の決算日は3月31日で、年に4回の決算発表を行っています。配当は年間92.5円と安定して推移しており、株主還元にも注力している企業といえるでしょう。
今後も財務基盤の健全性を維持しつつ、技術力と海外展開を強化することで、さらなる業績拡大と企業価値の向上が期待されます。
