モスバーガーで有名な株式会社モスフードサービスの第52期第3四半期決算報告が発表されました。売上高は705億50百万円と前年同期比9.9%増加し、親会社株主に帰属する四半期純利益は31億4百万円と、前年同期比で240.6%も大幅な増加となりました。コロナ禍の影響から徐々に回復し、海外事業の収益性改善や国内では新商品の発売、店舗の改装など、積極的な取り組みが奏功した結果だと言えるでしょう。今後も「食と健康」や「店舗と地域コミュニティ」などのESG取り組みを通じて、持続可能な成長につなげていくことが期待されます。
企業情報
企業名: 株式会社モスフードサービス
証券コード: E02675
決算期: 3月期
株式会社モスフードサービスの決算日・決算時期(スケジュール)は?
モスフードサービスの決算期は3月期で、4月1日から翌年3月31日までの年度となっています。具体的な決算日は、第1四半期が6月30日、第2四半期が9月30日、第3四半期が12月31日、そして本決算が3月31日となっています。
主な事業
モスフードサービスは、「モスバーガー」を中心とした国内外の飲食店舗の運営を行っている企業です。国内では1380店舗以上の「モスバーガー」店舗を展開しており、海外にも456店舗を展開しています。また、「マザーリーフ」といった紅茶専門店や「モスプレミアム」といったグルメバーガー店など、多様な飲食事業も手掛けています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の連結業績は、売上高が705億50百万円と前年同期比9.9%増加し、営業利益は35億38百万円と大幅に増加しました。これにより、経常利益率は5.4%と、前年同期の1.8%から大幅に改善しています。アフターコロナの経済回復に加え、店舗の改装やメニューの見直し、ESG活動など、モスフードサービスの経営改革が功を奏した結果だと言えるでしょう。
売上・利益の推移
売上高は、前年同期比9.9%増の705億50百万円となりました。国内外のモスバーガー事業が好調で、既存店売上高が前年同期比105.4%と大幅に増加しています。一方で、利益面では、経常利益が38億25百万円と前年同期比227.4%と大幅な増加となっています。モスバーガー事業の収益性向上と、海外事業の収支改善が寄与しています。
四半期連結貸借対照表について
モスフードサービスの財政状態は良好で、当第3四半期連結会計期間末の資産合計は812億66百万円と前期末から67億86百万円増加しています。一方、負債合計は288億47百万円と24億58百万円増加しましたが、純資産合計は524億19百万円と前期末から43億27百万円増加し、自己資本比率は64.2%と高水準を維持しています。安定的な財務基盤が確立されていると言えるでしょう。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が205億77百万円と前期末から15億22百万円増加しています。また、投資有価証券が150億51百万円と前期末から17億50百万円増加するなど、流動性の高い資産が積み上がっています。これにより、総資産は順調に増加しているといえます。
負債の部
負債の部では、仕入債務が68億16百万円と前期末から14億37百万円増加しています。これは、クリスマス商戦と年末商戦に備えた仕入増加によるものと考えられます。また、未払法人税等が7億81百万円と前期末から5億37百万円増加しているのは、利益の増加に伴うものです。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が266億99百万円と前期末から22億29百万円増加しています。また、その他の包括利益累計額が47億48百万円と前期末から20億91百万円増加しており、着実に企業価値が高まっていると言えるでしょう。
ROAとROE
モスフードサービスのROA(総資産経常利益率)は当第3四半期で4.7%となっています。これは前年同期の1.6%から大幅に改善しており、投下した資本が効率的に稼働していることがわかります。一方、ROE(自己資本利益率)は当第3四半期で7.3%となっています。財務基盤の強化とともに、収益力の向上が進んでいると評価できるでしょう。
キャッシュフロー
当第3四半期のキャッシュ・フローの状況は、営業活動によるキャッシュ・フローが53億95百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが15億50百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが12億71百万円の支出となりました。営業活動によるキャッシュ・フローの増加は、利益の向上に加え、仕入債務の増加によるものと考えられます。今後も安定した収支が見込まれると言えるでしょう。
配当の支払額
当期の配当金は、年間で1株当たり28円(中間配当14円、期末配当14円)を予定しています。前期の年間配当金は1株当たり30円(中間配当16円、期末配当14円)でしたので、若干の減少となります。ただし、利益水準が大幅に改善していることから、配当性向は上昇しており、株主還元も充実していると評価できるでしょう。
今後の展望
モスフードサービスは、コロナ禍からの回復基調を維持しつつ、メニューの開発や店舗の改装、デジタル技術の活用など、様々な施策に取り組んでいます。また、ESG活動にも力を入れており、環境保護やサステナビリティ経営に積極的に取り組んでいます。今後も収益力の向上と企業価値の向上を目指しながら、社会課題の解決にも貢献していくことが期待されます。
編集部のまとめ
モスフードサービスは、「モスバーガー」ブランドを中心に、国内外で着実に事業を拡大してきました。この度の第52期第3四半期決算では、売上高705億50百万円、経常利益38億25百万円と大幅な増加を果たしています。コロナ禍からの回復基調と、さまざまな経営改革の成果が表れていると言えるでしょう。今後も持続可能な成長に向けて、ESG活動やデジタル化にも注力していくことが期待されます。引き続き、モスフードサービスの動向に注目していきたいと思います。
株式会社モスフードサービスの決算日や配当についてまとめました。
モスフードサービスの決算期は3月期で、第3四半期の決算日は12月31日です。年間配当金は1株当たり28円を予定しており、安定的な株主還元を行っています。今後も、高い収益性を維持しながら、積極的なESG活動やデジタル化への取り組みを進めていくことが期待されます。