加賀電子株式会社の2023年12月期第3四半期決算がこのたび発表されました。売上高は4,064億円と前年同期比10.1%減となりましたが、営業利益は205億円、経常利益は203億円、親会社株主に帰属する四半期純利益は160億円と健闘しました。
企業情報
企業名: 加賀電子株式会社
証券コード: 81540
決算期: 3月期
加賀電子株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
加賀電子株式会社の決算期は3月期です。したがって、年1回の本決算のほか、第1四半期(6月)、第2四半期(9月)、第3四半期(12月)と四半期ごとに決算が行われています。
主な事業
加賀電子株式会社は、半導体、一般電子部品、EMS(受託製造サービス)などの電子部品事業、パソコン、PC周辺機器、家電、写真・映像商品などの情報機器事業、CG映像制作、ゲーム開発などのソフトウェア事業、電子機器修理・サポート、アミューズメント機器の製造・販売などのその他事業を手掛けています。
今期の業績と利益率は?
2023年12月期第3四半期の業績は、売上高4,064億円、営業利益205億円、経常利益203億円、親会社株主に帰属する四半期純利益160億円となりました。売上高営業利益率は5.0%、売上高経常利益率は5.0%、売上高純利益率は3.9%と健全な水準を維持しています。
売上・利益の推移
加賀電子の売上高は過去3年で6,080億円、5,996億円、4,064億円と推移しています。一方で、利益面では営業利益は289億円、328億円、205億円、経常利益は237億円、311億円、203億円、純利益は231億円、291億円、160億円となりました。2023年第3四半期は、半導体・電子部品の供給不足緩和や在庫調整局面の影響などから前年同期比減収減益となっています。
四半期連結貸借対照表について
加賀電子の2023年12月期第3四半期末の四半期連結貸借対照表は以下の通りです。
資産の部
総資産は2,897億円で、前期末比34億円の増加となりました。流動資産は2,498億円と42億円増加し、固定資産は398億円と8億円減少しています。
負債の部
負債合計は1,452億円で、前期末比113億円減少しました。主な減少は、支払手形・買掛金が36億円、未払法人税等が46億円それぞれ減少したことによります。
純資産の部
純資産合計は1,445億円で、前期末比148億円増加しました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益が160億円計上されたためです。
ROAとROE
加賀電子のROA(総資産経常利益率)は2022年3月期が8.1%、2023年12月期第3四半期が7.0%と高い水準を維持しています。また、ROE(自己資本当期純利益率)も2022年3月期が17.8%、2023年12月期第3四半期が11.1%と堅調な推移となっています。ROAとROEはともに高い水準にあり、企業の収益性と効率性が高いことがわかります。
キャッシュフロー
加賀電子の2023年12月期第3四半期のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが+325億円、投資活動によるキャッシュ・フローが-21億円、財務活動によるキャッシュ・フローが-194億円となりました。営業キャッシュ・フローは堅調に推移し、投資もコントロールされており、財務体質の健全性が高いことがわかります。
配当の支払額
加賀電子は2023年6月に1株当たり120円の期末配当、2023年12月に1株当たり110円の中間配当を実施しました。1株当たり年間配当金は230円となり、株主還元に積極的な企業として評価できます。
今後の展望
加賀電子は、半導体や電子部品の需要動向を注視しつつ、車載向けやIoT、5G関連など成長分野での受注拡大に注力していきます。また、M&Aを活用した事業ポートフォリオの充実や、グローバル展開の強化などにも取り組む方針です。中長期的には、収益力と成長性の高い企業への変革を目指しています。
編集部のまとめ
加賀電子の2023年12月期第3四半期決算は、半導体や電子部品の需給改善による一時的な影響を受けたものの、全体としては健全な業績を維持できました。経常利益率5.0%、純利益率3.9%と高水準の収益性を誇り、株主還元にも積極的な企業といえます。今後も成長分野での収益力強化と事業ポートフォリオの最適化に取り組み、持続的な企業価値向上を実現していくことが期待されます。
加賀電子株式会社の決算日や配当についてまとめました。
加賀電子株式会社の決算期は3月期で、年1回の本決算のほか、第1四半期(6月)、第2四半期(9月)、第3四半期(12月)と四半期ごとに決算が行われています。また、2023年度は1株当たり年間配当金が230円と、株主還元に積極的な企業といえます。今後も安定した業績と配当の継続が期待されます。