日本瓦斯株式会社の第3四半期決算報告をお伝えします。エネルギー業界の課題に挑戦し、将来を見据えた組織改革に着手した同社は、高気温の影響で販売量は減少しましたが、原料価格下落や料金スライドの影響で大幅な増益を達成しました。
企業情報
企業名: 日本瓦斯株式会社
証券コード: 81740
決算期: 2023年3月31日
日本瓦斯株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
日本瓦斯株式会社の決算は3月31日が期末となっており、第3四半期では2023年10月1日から12月31日までが対象期間となっています。
主な事業
日本瓦斯株式会社は、LPガス事業と都市ガス事業を中核とし、さらに電気事業など関連する事業を手掛けています。ガス会社からエネルギー総合企業への進化を目指し、組織再編にも取り組んでいます。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の業績は、売上高1,346億円と前年同期比4.1%減となりましたが、利益面では大きく改善し、営業利益92億円、経常利益93億円、親会社株主に帰属する四半期純利益66億円と前年同期比50%以上の大幅増益となっています。
売上・利益の推移
同社はLPガス、都市ガス、電気事業を手掛けており、高気温の影響でガス販売量は減少したものの、原料価格下落や料金スライドの好影響により、売上総利益は大きく伸長しています。販管費の抑制効果もあり、経常利益や純利益でも大幅増益となっています。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期末の総資産は1,489億円と前期末から45億円減少しており、流動資産の減少が主な要因です。負債は787億円と前期末から11億円減、純資産は701億円と33億円減少しています。
資産の部
流動資産は、原料価格下落の影響で売掛金が減少し、現金も減少したことから477億円となり、前期末から32億円減少しています。固定資産は1,012億円と微減となっています。
負債の部
仕入債務の減少や未払法人税等の減少により、流動負債は403億円と前期末から13億円減少しています。長期借入金の増加などもあり、固定負債は383億円と2億円増加しています。
純資産の部
純資産は701億円と前期末から33億円減少しました。これは主に配当金の支払いと自己株式の取得によるものです。自己資本比率は47.1%と、財務基盤は健全な水準を維持しています。
ROAとROE
同社は、収益性の向上と最適資本構成の実現を目指しています。ROICを2023年3月期の9%から2026年3月期には13%まで引き上げ、同時に自己資本比率を48%から40%まで引き下げることで、2026年3月期にROE22%を達成する計画です。
キャッシュフロー
当第3四半期の営業キャッシュフローは129億円と大幅な収入超となっており、これは主に税金等調整前四半期純利益の増加によるものです。投資キャッシュフローは62億円の支出、財務キャッシュフローは88億円の支出となっています。現金及び現金同等物の当第3四半期末残高は107億円と、前期末から6億円増加しました。
配当の支払額
当期の中間配当金は1株当たり37.5円、年間配当金は70円を予定しています。配当性向は60%を目標としています。
今後の展望
同社は、組織再編を通じて新しいビジネスモデルの構築に取り組んでおり、お客様やエネルギー業界への新たな価値提供を目指しています。再生可能エネルギーの利活用やデジタル化の推進など、時代のニーズに合わせた事業展開を加速させ、中長期的な企業価値の向上を図っていくことが期待されます。
編集部のまとめ
日本瓦斯株式会社は、長年培ってきたガス事業の基盤を活かしつつ、時代の変化に合わせた組織改革に着手しています。原料価格下落やスライド効果などにより業績は大幅に改善しましたが、同時に将来を見据えた取り組みも進めており、今後の企業価値向上が期待されます。
日本瓦斯株式会社の決算日や配当についてまとめました。
日本瓦斯株式会社の決算は3月31日が期末となっており、第3四半期は2023年10月1日から12月31日までの期間です。配当金は1株当たり年間70円を予定しており、配当性向は60%を目標としています。同社は経営基盤の強化と将来の成長に向けて、デジタル化やエネルギーソリューションの拡充などに注力しています。