株式会社銀座山形屋の2023年12月期第3四半期決算が発表されました。2023年4月1日から2023年12月31日までの業績を確認したところ、売上高は前年同期比1.6%増の28億30百万円となり、営業利益は43.4%減の74百万円となりました。経営者は、残暑の影響で秋口のスーツ需要が予想を下回ったことで売上高が伸び悩み、また人件費の上昇により利益率が低下したことを説明しています。今後の展望としては、秋冬物衣料の需要回復や新規受注の獲得などに期待を寄せています。
企業情報
企業名: 株式会社銀座山形屋
証券コード: E03117
決算期: 3月31日
株式会社銀座山形屋の決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社銀座山形屋の決算日は3月31日です。 第3四半期決算は2023年12月31日が対象期間となります。
主な事業
株式会社銀座山形屋は、オーダーメイドスーツの小売、紳士服・婦人服の卸売、受託縫製事業を主な事業としています。スーツやシャツ、ズボンなどの紳士服や婦人服の企画・製造・販売を手掛けており、オーダーメイドスーツの小売ブランド「銀座山形屋」を展開しています。
今期の業績と利益率は?
今期の売上高は28億30百万円と前年同期に比べ1.6%増加しましたが、人件費の上昇などにより経常利益は74百万円と43.4%減少しました。利益率も低下傾向にあります。経営者は、残暑の影響で秋口のスーツ需要が予想を下回ったことが主な要因としています。
売上・利益の推移
直近3期の売上高は37億56百万円、28億30百万円、28億86百万円と推移しており、経常利益は△62百万円、74百万円、131百万円となっています。売上高は2022年3月期が最高値でしたが、その後は減少傾向にあります。一方で、経常利益は2022年12月期まで回復基調にあったものの、人件費上昇などの影響で再度減益に転じています。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期連結会計期間末(2023年12月31日)の総資産は38億47百万円で、前連結会計年度末(2023年3月31日)から3億73百万円減少しています。現金及び預金が減少したことなどが主な要因です。一方、負債は15億98百万円と4億6百万円減少し、純資産は22億49百万円となっています。
資産の部
流動資産は17億53百万円と前連結会計年度末から2億94百万円減少しました。現金及び預金が減少したことが主な理由です。固定資産は20億94百万円と78百万円減少しており、投資有価証券の時価下落などが影響しています。
負債の部
負債合計は15億98百万円と4億6百万円減少しました。これは主に長期借入金が減少したことによるものです。買掛金や未払法人税等なども減少しています。
純資産の部
純資産は22億49百万円と前連結会計年度末から3億33百万円増加しました。親会社株主に帰属する四半期純利益87百万円を計上したことが主な要因です。
ROAとROE
ROA(総資産利益率)は前年同期の4.7%から2.3%へ低下しており、ROE(自己資本利益率)も6.7%から3.9%へ低下しています。これは、経常利益が減少したことが主な要因です。今後は収益性の改善を目指し、人件費の抑制や生産性の向上などに取り組むことが課題となっています。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローの状況は公表されていませんが、前年同期は営業活動によるキャッシュ・フローが1億49百万円のプラス、投資活動によるキャッシュ・フローが1億76百万円のマイナス、財務活動によるキャッシュ・フローが1億91百万円のマイナスとなっています。今後の設備投資や有利子負債の削減によるキャッシュ・フローの改善が期待されます。
配当の支払額
当期の配当金は1株当たり25円と、前期から5円増加しています。配当性向は約31%となっており、株主還元の強化に努めています。今後も一定の配当を維持していく意向です。
今後の展望
今後の課題としては、残暑の影響で落ち込んだ秋冬物衣料の販売回復、新規受注の獲得などが挙げられます。また、人件費や原材料価格の上昇による収益性の悪化にも注目する必要があります。経営者は、引き続きコスト管理の徹底や新規顧客の開拓などに取り組み、業績の回復を目指していく方針です。
編集部のまとめ
株式会社銀座山形屋の2023年12月期第3四半期決算は、売上高は前年同期比で増加したものの、人件費の上昇などから経常利益は大幅に減少しました。収益性の改善が課題となっています。一方で、現金預金の減少により財務体質は健全化しつつあり、配当金も増額されるなど株主還元も強化されています。今後の秋冬物衣料の需要回復や新規受注の獲得に期待がかかっています。
株式会社銀座山形屋の決算日や配当についてまとめました。
株式会社銀座山形屋の決算日は3月31日で、第3四半期決算の対象期間は2023年12月31日までとなります。配当金は1株当たり25円と前期から5円増加しており、配当性向は約31%となっています。今後も一定の配当を維持していく方針です。