この度の青山商事株式会社の第3四半期決算報告書には、企業が順調に業績を伸ばしていることがうかがえます。売上高は前年同期比105.2%増の1,312億円を記録し、経常利益は272.6%増の47億円と大幅な増益となりました。オーダースーツの人気が高く、また不動産事業の収益性も改善しています。これまでの経営改善策が着実に成果を出し始めており、今後の更なる業績拡大が期待できそうです。
企業情報
企業名: 青山商事株式会社
証券コード: E03124
決算期: 3月期
青山商事株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
青山商事株式会社の決算日は3月31日で、年4回の四半期決算を行っています。第1四半期が6月30日、第2四半期が9月30日、第3四半期が12月31日、そして本決算が3月31日となります。
主な事業
青山商事株式会社は、主にビジネスウェア事業、カード事業、印刷・メディア事業、雑貨販売事業、総合リペアサービス事業、フランチャイジー事業、不動産事業などを展開しています。ビジネスウェア事業が最も大きな柱で、「洋服の青山」などの企業ブランドを持つ、メンズスーツの大手小売企業です。その他にもクレジットカード事業や印刷事業など、幅広い分野で事業展開しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高が1,312億円と前年同期比105.2%増と好調でした。また、営業利益は43億円と前年同期から大幅に改善しており、営業利益率は3.3%となりました。仕入原価の上昇を価格転嫁したことや経費の効率的な使用により、多くのセグメントで収益性が向上しています。
売上・利益の推移
直近3年の業績推移を見ると、売上高は2022年3月期が1,374億円、2023年3月期が1,312億円と前年に比べ減収となりました。一方、営業利益は2022年3月期が8.7億円、2023年3月期が43.9億円と大幅に改善しており、利益率も向上しています。仕入価格上昇への対応や経費削減などの経営改善策が功を奏し始めていることがわかります。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期連結会計期間末の総資産は3,339億円と前期末より23億円減少しています。主な変動要因は、現金及び預金の減少や営業貸付金の減少などです。一方、負債合計は1,609億円と前期末より52億円減少しており、有利子負債の削減が進んでいます。純資産は1,729億円と前期末より29億円増加しています。
資産の部
資産の部では、流動資産が2,061億円と前期末より20億円減少しました。一方、固定資産は1,277億円と前期末より2億円減少しています。有形固定資産や無形固定資産が減少傾向にあります。
負債の部
負債の部では、流動負債が1,010億円と前期末より152億円増加しましたが、固定負債は599億円と205億円減少しています。有利子負債の返済が進んでいることがわかります。
純資産の部
純資産の部では、1,729億円と前期末より29億円増加しています。利益剰余金の積み上がりや為替換算調整勘定の増加などが要因です。自己資本比率も50.7%と高い水準を維持しています。
ROAとROE
ROA(総資産利益率)は前期の1.8%から現在の1.4%に低下しました。一方でROE(自己資本利益率)は前期の3.5%から現在の1.5%に低下しています。ROAの低下は総資産が増加したものの、当期純利益が減少したことが要因です。ROEの低下は自己資本が増加したものの当期純利益が減少したことが要因です。今後はさらなる収益力の向上が課題となります。
キャッシュフロー
詳細なキャッシュフロー計算書は開示されていませんが、営業活動によるキャッシュフローは前年同期と比べて大幅に増加していると推察されます。一方で、設備投資や有利子負債返済によるキャッシュアウトも行われている模様です。今後の事業展開を見据えた戦略的な資金配分が重要になってくると考えられます。
配当の支払額
当第3四半期連結累計期間の配当については、2023年6月29日開催の定時株主総会において1株当たり26円(年間配当52円)の配当が決議されました。前期の年間配当8円から大幅に増額となり、業績回復を反映した配当政策となっています。今後も株主還元の充実が期待されます。
今後の展望
青山商事株式会社は、ビジネスウェア事業での収益性改善や不動産事業の拡大などで業績が回復基調にあります。今後も経費の効率化や価格転嫁などの経営改善策を継続し、更なる業績向上と企業価値の向上を目指していくと考えられます。また、海外事業の拡大や新事業の開拓にも取り組み、持続的な成長を実現していくことが期待されます。
編集部のまとめ
青山商事株式会社の決算は、前年同期からの大幅な業績改善が見られ、収益力の回復が確認できました。仕入原価高騰への適切な対応や経費削減などの経営改善策が奏功し、業績を押し上げています。今後も収益性の向上と事業基盤の強化に取り組み、更なる企業価値の向上が期待されます。株主還元も充実してきており、安定成長が期待できる企業と言えるでしょう。
青山商事株式会社の決算日や配当についてまとめました。
青山商事株式会社の決算日は3月31日で、年4回の四半期決算を行っています。当第3四半期の決算では、売上高が1,312億円、営業利益が43.9億円と好業績を収めました。また、配当については、前期の年間8円から1株当たり52円に大幅に増額されており、株主還元の充実が図られています。今後も企業価値の向上と株主還元の継続が期待されます。