株式会社丸井グループの2023年12月期第3四半期決算報告書が公開されました。第3四半期の売上収益は1,705億円と前年同期比で5%増加しています。営業利益は289億円と5%の減益となりましたが、通期の業績予想に変更はありません。
企業情報
企業名: 株式会社 丸井グループ
証券コード: 82520
決算期: 3月期
株式会社 丸井グループの決算日・決算時期(スケジュール)は?
丸井グループの決算日は3月31日です。2023年12月期の第3四半期決算は2023年12月31日までの期間の業績報告となります。
主な事業
丸井グループは、優良なデビットカード・クレジットカードの発行を行うフィンテック事業と、マルイやモディといった小売店舗の運営を行う小売事業の2つの主力事業を展開しています。フィンテック事業では、ポイントサービスなども提供しており、小売とフィンテックの2つの事業が有機的に連携しているのが特徴です。
今期の業績と利益率は?
第3四半期累計の売上収益は1,705億円と前年同期比で5%増加しました。営業利益は289億円と5%の減益となりましたが、これは一時的な費用の増加によるものでした。第3四半期単独ではフィンテック事業の営業利益が前年同期比で2億円増加するなど、収益改善が進んでいます。
売上・利益の推移
丸井グループの2023年3月期の売上収益は2,179億円と過去最高を記録しました。一方、営業利益は364億円と3期ぶりの減益となりました。第3四半期では小売事業が回復基調にある一方、フィンテック事業が一時的な費用増加の影響を受けたものの、通期の業績予想に変更はありません。
四半期連結貸借対照表について
丸井グループの総資産は1兆549億円となり、前期末から929億円増加しました。これは主に割賦売掛金やカードクレジット事業の取扱高増加によるものです。一方、自己資本比率は23.3%と前期末から2.3ポイント低下しています。
資産の部
資産の部では、割賦売掛金が6,455億円と前期末から637億円増加しました。これはカードクレジット取扱高が3兆3,401億円と過去最高を記録したことによります。一方で現金及び預金は64,376百万円と前期末から12,000百万円増加しています。
負債の部
負債の部では、有利子負債が6,645億円と前期末から814億円増加しました。これは主に割賦売掛金の増加に伴う運転資金の調達によるものです。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が1,575億円と前期末から24億円増加しました。一方で自己株式が461億円と前期末から33億円増加しています。この結果、自己資本比率は23.3%と前期末比2.3ポイント低下しました。
ROAとROE
丸井グループのROA(総資産経常利益率)は3.1%、ROE(自己資本当期純利益率)は7.1%となっています。ROAは前年同期比で0.5ポイント低下、ROEは同0.6ポイント低下しました。これは主に一時的な費用の増加によりグループ全体の利益が減少したためです。今後はフィンテック事業の好調な取り組みなどから、ROA、ROEともに改善が期待されます。
キャッシュフロー
丸井グループの営業キャッシュフローは177億円の収入超過となりました。一方で、投資キャッシュフローは105億円の支出超過、財務キャッシュフローは4億円の収入超過となっています。これにより、現金及び現金同等物は前期末から12,000百万円増加しました。財務体質の強化や設備投資などに積極的に取り組んでいることがわかります。
配当の支払額
丸井グループは2023年6月の定時株主総会で1株当たり30円の期末配当、2023年11月には1株当たり50円の中間配当を決議しました。これにより、年間配当金は80円となり、前期の70円から10円増配となっています。株主還元の強化に取り組んでいることがうかがえます。
今後の展望
丸井グループは、小売とフィンテックのシナジーを活かし、「顧客接点の拡大」、「収益基盤の強化」、「成長投資の推進」に取り組んでいくとしています。特にフィンテック事業では、会員数の拡大やポートフォリオの改善に注力しており、収益性の向上が期待されます。一方で、小売事業では店舗のリ・ビジネス化を進め、収益の最大化を図るとしており、全社的に収益力の向上に努めていきます。
編集部のまとめ
丸井グループの2023年12月期第3四半期決算は、売上収益は前年同期比で5%増加したものの、一時的な費用の増加により営業利益は5%の減益となりました。しかし、第3四半期単独ではフィンテック事業の収益が改善するなど、全体としては堅調な業績推移となっています。今後はフィンテック事業の好調な展開やリ・ビジネス化の進捗など、収益基盤の強化に期待が高まります。
株式会社 丸井グループの決算日や配当についてまとめました。
丸井グループの決算日は3月31日で、第3四半期決算は2023年12月31日までの業績報告となります。配当については、2023年6月に1株当たり30円の期末配当、2023年11月に1株当たり50円の中間配当を実施し、年間配当金は80円と前期から10円の増配となりました。株主還元の強化に取り組んでいることがうかがえます。