株式会社井筒屋の2024年3月1日から2024年5月31日までの第1四半期決算報告書が発表されました。前年同期比では売上高、営業利益、経常利益、純利益がわずかに減少しているものの、全体としては堅調な業績が確認できます。この決算報告を詳しく見ていきましょう。
企業情報
企業名: 株式会社井筒屋
証券コード: 82600
決算期: 2024年2月期
株式会社井筒屋の決算日・決算時期(スケジュール）は？
株式会社井筒屋の決算日は2月末となっています。 2024年2月期の第1四半期決算は2024年3月1日から2024年5月31日までの期間となります。
主な事業
株式会社井筒屋は百貨店業と友の会事業を主な事業として展開しています。百貨店業では、本店である北九州市小倉北区の「井筒屋本店」を中心に、商品、サービス力の強化に努めています。また、友の会事業では、顧客への各種サービスを提供しています。
今期の業績と利益率は？
当第1四半期の業績は、売上高5,227百万円、営業利益218百万円、経常利益186百万円、純利益196百万円となりました。前年同期比では、売上高は99.8%、営業利益は72.9%、経常利益は60.9%、純利益は62.9%となり、わずかに減少していますが、全体としては堅調な業績となっています。
売上・利益の推移
当社の売上高、利益の推移を見ると、第129期(2024年2月期)の売上高は22,521百万円と前期比5.7%増となっており、経常利益は966百万円、純利益は967百万円とそれぞれ前期比51.3%、59.2%増と大幅な増益となっています。この販売好調と収益力の向上は評価に値すると言えるでしょう。
四半期連結貸借対照表について
当社の四半期連結貸借対照表を見ると、資産合計が45,421百万円、負債合計が34,313百万円、純資産が11,108百万円となっています。前連結会計年度末と比べ、資産は258百万円減少、負債は400百万円減少、純資産は141百万円増加しています。
資産の部
資産の部では、流動資産が7,243百万円、固定資産が38,177百万円となっています。固定資産の内訳は、有形固定資産33,460百万円、無形固定資産831百万円、投資その他の資産3,884百万円となっています。
負債の部
負債の部では、流動負債が25,315百万円、固定負債が8,997百万円となっています。流動負債の内訳は、支払手形及び買掛金4,375百万円、契約負債4,463百万円などとなっています。
純資産の部
純資産の部では、株主資本が5,718百万円、その他の包括利益累計額が5,389百万円となっています。自己資本比率は24.5%と前連結会計年度末の24.0%から0.5ポイント上昇しています。
ROAとROE
当社のROA(総資産経常利益率)は0.4%、ROE(自己資本当期純利益率)は1.8%となっています。前期と比べるとROAは0.5ポイント、ROEは1.3ポイント低下していますが、収益性の観点からは一定の水準を維持していると評価できるでしょう。今後さらなる収益力の向上に期待が高まります。
キャッシュフロー
当第1四半期連結累計期間のキャッシュ・フローの状況につきましては、連結キャッシュ・フロー計算書が作成されていないため、詳細な分析は行えませんが、財務体質の健全性維持に取り組んでいることが伺えます。
配当の支払額
当社は、2024年4月10日開催の取締役会において、2024年2月期の期末配当金を1株当たり5円と決議しました。前期の期末配当金と同額となっています。株主還元の観点から、今後の配当の推移にも注目が集まるでしょう。
今後の展望
当社は、「井筒屋グループ 中期3ヵ年経営計画(2022年度～2024年度)」を策定し、2020年代における事業モデルの変革に取り組んでいます。具体的には、デジタル推進やサービス力・商品力の強化など、顧客ニーズに合わせた販売施策を展開しており、今後の業績拡大が期待できます。また、地域共創による様々な活動にも注力しており、ESG経営の観点からも注目されています。
編集部のまとめ
株式会社井筒屋の2024年2月期第1四半期決算は、前年同期比で売上高、利益が若干減少したものの、全体としては堅調な業績を確認できました。今後の課題としては、収益力のさらなる向上や、デジタル化など時代に合わせた事業モデルの変革が重要になってくるでしょう。同社の中期経営計画に注目しつつ、今後の業績推移に期待したいと思います。
株式会社井筒屋の決算日や配当についてまとめました。
株式会社井筒屋の決算日は2月末となっており、第1四半期の決算期間は2024年3月1日から5月31日までとなっています。また、同社は2024年4月10日の取締役会決議により、2024年2月期の期末配当金を1株当たり5円と決定しました。株主還元の強化に尽力していることがわかります。
