最近の金融情報に注目が集まっていますね。株式会社筑波銀行の2023年度第3四半期決算が発表されました。筑波銀行は茨城県を中心に店舗展開している地域金融機関です。今回の決算では、貸出金や預金が堅調に推移し、全体として良好な業績を収めています。
企業情報
企業名: 株式会社筑波銀行
証券コード: 83380
決算期: 3月期
株式会社筑波銀行の決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社筑波銀行の決算期は3月期で、第3四半期決算は12月31日を基準日として発表されます。通常の年次決算は3月31日を基準日としており、5月中旬に決算発表を行っています。
主な事業
株式会社筑波銀行は茨城県を中心に事業展開している地域金融機関です。預金取り扱い、貸出、為替業務などの銀行業務を中心に事業を展開しています。また、子会社を通じた不動産業、リース業などの金融関連サービスも提供しています。茨城県内での存在感が高く、地域に密着した金融サービスを提供しています。
今期の業績と利益率は?
今回の第3四半期決算では、経常収益が300億49百万円と前年同期比で20億71百万円増加しました。経常利益は30億81百万円と前年同期比で2億60百万円の減少となりましたが、全体としては堅調な業績を収めています。利益率を示す自己資本比率は32.65%と高水準を維持しており、財務の健全性が高いことがうかがえます。
売上・利益の推移
過去3年間の業績を見ると、経常収益は280~300億円前後で推移しており、堅調な収益基盤を築いてきました。一方で経常利益は28億~35億円の範囲で変動しており、収益力の向上と経費の効率化が課題となっています。今後は、新型コロナ禍の影響が和らぐなかで、貸出金や預金の増加による収益拡大と、業務の効率化による経費削減に期待が寄せられます。
四半期連結貸借対照表について
株式会社筑波銀行の足元の財務状況を示す四半期連結貸借対照表をみてみましょう。
資産の部
資産合計は2兆8,480億3百万円と、前期末から806億29百万円増加しました。その主な内訳としては、貸出金が2兆248億41百万円と736億38百万円増加したほか、現金預け金も334,870億円から増加しています。有価証券は4,027億94百万円と266億8百万円減少しました。
負債の部
負債合計は2兆7,518億53百万円と、前期末から754億95百万円増加しています。その主因としては、預金が2兆5,949億59百万円と824億30百万円増加したことが挙げられます。一方で、債券貸借取引受入担保金は減少しました。
純資産の部
純資産合計は961億49百万円と前期末から51億34百万円の増加となりました。その背景には、利益剰余金の増加やその他有価証券評価差額金の改善などがあります。自己資本比率は32.65%と高水準を維持しており、財務の健全性が高いことが分かります。
ROAとROE
株式会社筑波銀行の収益性を示す指標であるROA(総資産経常利益率)とROE(自己資本利益率)は、いずれも良好な水準を維持しています。ROAは直近3年度平均で0.12%、ROEは3.15%となっており、業界平均と比べても高い水準にあります。収益性の向上とともに、資本効率の改善にも取り組んでいる同行の姿勢が伺えます。
キャッシュフロー
株式会社筑波銀行のキャッシュフローは、営業活動によるキャッシュフローが増加しており、預金の増加などが寄与しています。一方で、投資活動によるキャッシュフローはマイナスとなっており、有価証券投資の減少などに伴うものです。財務活動によるキャッシュフローは、主に配当の支払いにより減少しています。全体としては、手元流動性が維持されており、健全な財務基盤を築いています。
配当の支払額
株式会社筑波銀行は、2023年3月期の期末配当金を普通株式1株当たり5円、第四種優先株式1株当たり0.05円と発表しました。この配当水準は前期と同水準となっています。また、2023年度第3四半期の期末配当金も同様の水準の予定です。株主還元の面では、一定の配当を維持しつつ、内部留保の確保にも注力していくと考えられます。
今後の展望
株式会社筑波銀行は、地域に密着した金融サービスの提供を通じて、地域の経済活性化に貢献することを目指しています。今後の課題としては、地域密着型ビジネスの強化と、デジタル化への対応が挙げられます。地域の事業者や個人のニーズに寄り添い続けつつ、非対面チャネルの拡充などにも取り組むことが重要です。また、経費の効率化によるコスト競争力の向上にも期待が寄せられています。
編集部のまとめ
株式会社筑波銀行の2023年度第3四半期決算は、貸出金や預金の増加など全体として良好な業績となりました。自己資本比率の高さや収益性の指標も健全な水準を維持しており、地域金融機関として着実な成長を遂げています。今後は地域密着型ビジネスの強化とデジタル化への対応が課題となりますが、地域経済に貢献し続ける金融機関としての存在感を発揮することが期待されます。
株式会社筑波銀行の決算日や配当についてまとめました。
株式会社筑波銀行の決算期は3月期で、第3四半期決算は12月31日を基準日として発表されます。通常の年次決算は3月31日を基準日としており、5月中旬に決算発表を行っています。また、株主還元の面では、2023年3月期の期末配当金は普通株式1株当たり5円、第四種優先株式1株当たり0.05円と発表されました。今後も一定の配当を維持しつつ、内部留保の確保にも注力していくと考えられます。