株式会社東北銀行の2023年度第3四半期決算が発表されましたので、その決算内容を分かりやすくお伝えします。東北地方を中心に事業展開する地方銀行の東北銀行は、この第3四半期も安定した業績を残すことができました。
企業情報
企業名: 株式会社 東北銀行
証券コード: 83490
決算期: 2024年3月期
株式会社 東北銀行の決算日・決算時期(スケジュール)は?
東北銀行の決算は3月期で、毎年3月31日が決算日となっています。第1四半期は6月30日、第2四半期は9月30日、第3四半期は12月31日が決算となります。
主な事業
東北銀行は、岩手県、宮城県、秋田県を中心とした東北地方を営業エリアとし、銀行業務を中心に事業を展開しています。具体的には、個人・法人向けの預金・貸出業務、有価証券投資、為替業務、クレジットカード業務などを行っています。また、連結子会社のリース業務やソフトウェア開発なども手掛けています。
今期の業績と利益率は?
2023年度第3四半期(2023年4月1日〜12月31日)の業績は、経常収益112億41百万円、経常利益14億46百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益9億44百万円となりました。前年同期に比べ、経常収益は増加したものの、経常利益と四半期純利益はやや減少しています。
売上・利益の推移
東北銀行の売上(経常収益)は、過去3年間で134億81百万円、112億41百万円、110億98百万円と推移しています。経常利益は25億5百万円、18億43百万円、14億46百万円と、減少傾向にあります。一方、親会社株主に帰属する当期純利益は15億26百万円、11億74百万円、9億44百万円と安定して推移しています。
四半期連結貸借対照表について
東北銀行の総資産は、前期末の9,681億33百万円から当第3四半期末には1兆282億16百万円と大幅に増加しました。一方で、純資産は前期末の387億41百万円から387億35百万円とほぼ横ばいで推移しています。
資産の部
資産の部では、貸出金が6,657億29百万円と前期末から95億54百万円増加しました。また、有価証券も2,251億73百万円と前期末から229億98百万円増加しています。一方で、現金預け金は750億59百万円となり前期末から316億64百万円増加しました。
負債の部
負債の部では、預金が9,408億89百万円と前期末から357億5百万円増加しています。一方で、借用金は339億86百万円と前期末から17億50百万円減少しました。
純資産の部
純資産の部では、株主資本が400億8百万円と前期末から4億5百万円増加しました。一方で、その他の包括利益累計額は12億73百万円の負の値と前期末から4億12百万円減少しています。
ROAとROE
東北銀行のROA(総資産経常利益率)は直近3年で0.26%、0.19%、0.15%と低下傾向にあります。一方、ROE(自己資本当期純利益率)は4.0%、3.75%、2.43%と減少しており、収益性の改善が課題となっています。これは、経常利益が減少傾向にあるためです。
キャッシュフロー
東北銀行のキャッシュフローは、直近3年で運用資金が増加傾向にあります。営業活動によるキャッシュ・フローは2023年度第3四半期に44億9百万円の収入となり、前年同期の27億24百万円の支出から大幅に改善しています。一方、投資活動によるキャッシュ・フローでは159億2百万円の支出となり、前年同期の113億14百万円の支出から拡大しました。
配当の支払額
東北銀行の2023年度の中間配当は、普通株式1株当たり25円、優先株式1株当たり0.25円となりました。前期と同水準の配当を維持しています。
今後の展望
東北銀行は、2022年4月から始まった第1次中期経営計画の着実な遂行に向け、「地域活性型ビジネスモデル」の確立に注力しています。再生可能エネルギー事業への進出など、地域課題解決に貢献する新たな取り組みを進めることで、持続可能な地域経済の発展に寄与していく方針です。
編集部のまとめ
東北銀行は、この第3四半期も一定の収益を確保することができました。一方で、経常利益や純利益は前年同期から減少しているため、収益力の改善が課題となっています。しかし、将来に向けて地域に密着した新しいビジネスモデルの構築にも取り組んでおり、着実な成果が期待されます。今後の更なる業績向上に期待が高まります。
株式会社 東北銀行の決算日や配当についてまとめました。
東北銀行は3月期決算を行っており、第3四半期の決算日は2023年12月31日です。2023年度の中間配当は普通株式1株当たり25円、優先株式1株当たり0.25円と、前期と同水準を維持しています。東北地域に根差した地域密着型の銀行として、今後の更なる成長が期待されます。