株式会社 山梨中央銀行の2023年度第3四半期決算が発表されました。地域密着型の銀行である同行は、売上や利益の増加に加えて、預金・貸出金の伸びも堅調でした。今後も持続可能な経営を行うための取り組みが期待されます。
企業情報
企業名: 株式会社 山梨中央銀行
証券コード: 83600
決算期: 3月期
株式会社 山梨中央銀行の決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社 山梨中央銀行の決算は3月期となっており、通常の上場企業と同様に、年に4回四半期決算を行っています。2023年度は、第1四半期決算が2023年7月、第2四半期決算が2023年11月、第3四半期決算が2024年2月、通期決算(本決算)は2024年5月頃に発表される予定となっています。
主な事業
株式会社 山梨中央銀行は、山梨県を中心に事業を展開する地域密着型の銀行です。主要な事業は銀行業で、個人・法人のお客さまに対する預金・貸出やカード業務、投資信託・保険商品の販売などを行っています。
特に山梨県内でのシェアが高く、県内でトップクラスの地位を占めています。また東京にも支店を構えており、首都圏でも事業展開しています。
今期の業績と利益率は?
2023年度第3四半期の連結業績は、経常収益が419億77百万円、経常利益が61億74百万円と前年同期比で減収減益となりました。しかし、親会社株主に帰属する四半期純利益は46億60百万円と増益となっています。
利益率を見ると、経常利益率が14.7%、当期純利益率は11.1%と、依然として高い水準にあります。引き続き安定的な収益基盤を維持できているといえるでしょう。
売上・利益の推移
過去3年間の連結業績を見ると、経常収益は60,552百万円、7,721百万円、41,977百万円、親会社株主に帰属する当期(四半期)純利益は5,061百万円、4,660百万円と推移しています。
2022年度は特殊要因により大幅な増収増益となりましたが、その後は若干の減少となっています。しかし、依然として高水準の収益を維持できていることが確認できます。
四半期連結貸借対照表について
株式会社 山梨中央銀行の2023年12月末の四半期連結貸借対照表を見ると、総資産は4兆4,192億38百万円となっています。前期末比で約400億円の増加となっています。
資産の部
資産の部では、現金預け金が8,973億40百万円、有価証券が9,834億16百万円、貸出金が2兆4,511億96百万円となっています。預金・貸出金ともに堅調に推移し、健全な資産運用がなされていることがうかがえます。
負債の部
負債の部では、預金が3兆6,336億42百万円と、前期末比859億円の増加となっています。一方で、借入金は539億13百万円と、財務の健全性が維持できているといえます。
純資産の部
純資産の部では、株主資本が198,230百万円、その他の包括利益累計額が2,632百万円となっています。自己資本比率は4.54%と、引き続き健全な水準を維持しています。
ROAとROE
株式会社 山梨中央銀行の収益性を示す指標であるROA(総資産経常利益率)は0.18%、ROE(自己資本当期純利益率)は2.35%となっています。前期に比べROAは若干低下しましたが、ROEは高水準を維持しています。
地域密着型の銀行としての安定した収益力を示していると評価できるでしょう。
キャッシュフロー
株式会社 山梨中央銀行の2023年12月期第3四半期のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが+220億円、投資活動によるキャッシュ・フローが-93億円、財務活動によるキャッシュ・フローが-55億円となっています。
預金の増加等により営業キャッシュ・フローが改善傾向にあり、財務の健全性も維持できていると評価できます。
配当の支払額
株式会社 山梨中央銀行は、2023年11月14日開催の取締役会において、2023年度の中間配当を1株当たり25円と決定しました。前年同期の中間配当は20円でしたので、5円増配となっています。
安定した収益基盤を背景に、株主還元の強化も図られています。今後も継続的な増配が期待されます。
今後の展望
株式会社 山梨中央銀行は、地域金融機関として着実な業績を重ね、株主還元の強化にも取り組んでいます。
今後は、デジタル化の推進や事業承継支援などのサービスの高度化を通じて、企業や地域社会への貢献をさらに深めていくことが期待されます。経済環境の変化に柔軟に対応しながら、持続可能な成長を続けていくことが重要です。
編集部のまとめ
株式会社 山梨中央銀行は、業績面では堅調な推移を続けており、資産・負債・収益の各指標も健全な水準を維持しています。
特に、預金・貸出金の伸びやROE、配当の増額など、株主還元の面でも積極的な取り組みが注目されます。
今後も、地域金融機関として地域経済の発展に貢献しつつ、企業価値の向上を図っていくことが期待されます。
株式会社 山梨中央銀行の決算日や配当についてまとめました。
株式会社 山梨中央銀行の決算は3月期で、年4回の四半期決算を行っています。今期の第3四半期決算では、収益は減少したものの、安定した収益基盤を維持できています。
また、2023年度の中間配当は1株当たり25円と、前年同期比5円増配となっており、株主還元の強化にも取り組んでいることがわかります。引き続き、地域密着型の銀行として健全な経営を続けていくことが期待されます。