株式会社富山銀行の第3四半期決算について分析しました。経常利益が前年同期比537百万円減少して1,002百万円となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比183百万円減少して787百万円となりました。一方で、預金は前連結会計年度末比15,509百万円増加するなど、順調な業績を維持しています。今後も地域に密着した営業基盤の拡充に取り組み、一層の成長が期待されます。
企業情報
企業名: 株式会社 富山銀行
証券コード: E03565
決算期: 2023年3月期
株式会社 富山銀行の決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社富山銀行の決算日は3月31日です。2023年度の第3四半期決算の決算日は12月31日となっています。
主な事業
株式会社富山銀行は、富山県を中心とした地域金融機関です。個人・法人のお客さまに対して、預金・貸出・外国為替などの銀行業務を行っています。2023年12月期第3四半期では、預金が前期末比15,509百万円増加するなど、地域に密着した営業基盤の強化に取り組んでいます。また、子会社のリース会社を通じて、リース業務にも展開しています。
今期の業績と利益率は?
2023年度第3四半期の経常利益は1,002百万円と前年同期比537百万円減少しました。一方で、親会社株主に帰属する四半期純利益は787百万円と前年同期比183百万円減少しました。利益率は減少傾向にありますが、引き続き堅調な業績を残しています。
売上・利益の推移
2023年度第3四半期の経常収益は7,934百万円と前年同期比879百万円減少しました。一方、経常費用は6,932百万円と前年同期比342百万円減少しており、全体的に収支が改善されています。営業基盤の強化により、今後も収益の維持・改善が期待されます。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月末の四半期連結貸借対照表では、資産総額が562,952百万円、負債総額が532,495百万円、純資産が30,456百万円となっています。資産・負債・純資産ともに前期末から増加しており、財務基盤の強化が進んでいます。
資産の部
資産の主な内訳は、貸出金381,391百万円、有価証券125,374百万円、現金預け金44,374百万円などとなっています。貸出金は前期末比420百万円減少しましたが、有価証券は前期末比2,074百万円減少するなど、資産構造の見直しが進んでいます。
負債の部
負債の主な内訳は、預金512,167百万円、借入金14,900百万円などです。預金は前期末比15,509百万円増加しており、地域密着型の営業活動が奏功しています。
純資産の部
純資産は30,456百万円で、前期末比201百万円の増加となりました。資本金や利益剰余金の増加などにより、自己資本比率は4.8%と財務基盤が強化されています。
ROAとROE
2023年度第3四半期のROAは0.23%、ROEは3.61%となっています。前年同期比でROAは0.15ポイント、ROEは0.70ポイント低下しています。収益性の悪化が見られますが、依然として一定の収益力を維持しているといえます。今後はさらなる収益力の向上に取り組む必要があります。
キャッシュフロー
2023年度第3四半期の営業活動によるキャッシュ・フローは21,327百万円のプラス、投資活動によるキャッシュ・フローは5,570百万円のマイナス、財務活動によるキャッシュ・フローは8,568百万円のプラスとなっています。預金の増加などにより、全体としてキャッシュ・フローは改善しています。
配当の支払額
2023年度の中間配当金は1株当たり25円、年間配当金は50円を見込んでいます。前期と同水準の配当を維持しており、株主還元に努めています。今後も安定配当の実施が期待されます。
今後の展望
株式会社富山銀行は、地域に密着した営業基盤の強化に継続的に取り組んでおり、預金の増加など一定の成果が表れています。一方で、収益性の改善も課題となっています。今後は、収益源の多様化やコスト削減などにも注力し、持続的な成長につなげていくことが重要になると考えられます。
編集部のまとめ
株式会社富山銀行は、富山県を中心とした地域金融機関として順調な業績を維持しています。預金残高の増加や収支の改善など、地域に密着した営業基盤の強化が進んでいます。一方で、収益性の指標であるROAやROEは低下傾向にあることから、さらなる収益力の強化が課題と言えるでしょう。今後も地域密着経営を続けながら、収益源の多様化やコスト効率化などに取り組むことで、持続的な成長の実現が期待されます。
株式会社 富山銀行の決算日や配当についてまとめました。
株式会社富山銀行の決算日は3月31日で、第3四半期の決算日は12月31日となっています。2023年度の年間配当金は1株当たり50円を見込んでおり、前期同様の安定配当を実施する予定です。地域金融機関としての強みを活かし、今後も着実な成長と株主還元の維持が期待されます。