株式会社山陰合同銀行の決算内容を分析してご紹介します。同行は中国地方に本拠を置く地域密着型の金融機関で、地域のお客様の課題解決に取り組んでいます。今回の決算では、貸出金や預金といった業績が着実に増加しており、堅調な収益基盤を維持できていることが分かりました。今後も地域のニーズに寄り添いながら、成長を続けていくことが期待されます。
企業情報
企業名: 株式会社山陰合同銀行
証券コード: 83810
決算期: 2023年3月期
株式会社山陰合同銀行の決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社山陰合同銀行の決算期は3月期です。具体的な決算日は2023年3月31日で、四半期決算の情報はこの四半期報告書で公表されています。同行は通常の企業と同様、年4回の決算発表を行っています。
主な事業
株式会社山陰合同銀行は、中国地方を中心に事業展開する地域の総合金融機関です。地元の中小企業やご家庭のお客様に対して、様々な金融サービスを提供しています。預金・貸出業務のほか、投資信託、保険商品の販売、不動産業務、クレジットカード事業など、地域社会に根ざしたビジネスモデルを構築しています。また、地元の経済活性化に積極的に取り組んでおり、地域金融機関としての役割を果たしています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は、経常収益が885.93億円、経常利益が155.59億円となりました。前年同期比では経常収益が8.15%増加、一方で経常利益は20.18%減少しています。利益率では、経常利益率が17.5%となっています。地域密着型の経営を続けていることから、順調に収益を上げていると言えるでしょう。
売上・利益の推移
過去3年間の業績を見ると、経常収益は増加傾向にあります。2021年3月期の804.44億円から2022年3月期には886.83億円へと増加しています。一方、経常利益は2021年3月期の194.91億円から2022年3月期には217.22億円と増加したものの、今期は155.59億円と減少しています。これは与信費用の増加などによるものと考えられます。引き続き堅実な経営を続けていくことが期待されます。
四半期連結貸借対照表について
同行の四半期連結貸借対照表を見ると、総資産は7兆358.09億円となっています。前期末比で1,582.19億円増加しており、順調に拡大してきています。また、純資産は3,144.07億円で、自己資本比率は12.42%と健全な水準を維持しています。
資産の部
資産の部では、貸出金が4兆5,767億円と前期末比2,538億円の増加となっています。一方、有価証券は1兆5,119億円と前期末比505億円減少しています。また、現金預け金が7,690億円と大幅に増加しており、流動性の確保に努めていることがわかります。
負債の部
負債の部では、預金が5兆7,240億円と前期末比2,156億円の増加となっています。また、借用金が5,448億円と前期末比4,412億円減少しており、外部資金調達の抑制に努めていることがわかります。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が3,156億円となっています。また、自己資本比率は12.42%と、一定の水準を維持しています。これにより、健全な財務基盤を築いていると言えるでしょう。
ROAとROE
同行のROA(総資産利益率)は0.44%、ROE(自己資本利益率)は4.5%となっています。ROAは前年同期比0.09ポイントの低下、ROEは前年同期比0.1ポイントの低下となっています。これは、主に与信費用の増加が影響しているものと考えられます。しかし、依然として一定の水準を維持できており、健全な経営が続いていると評価できます。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローについては、四半期連結キャッシュ・フロー計算書の作成を省略しているため開示されていません。ただし、貸出金の増加や有価証券の減少などから、資金運用活動によるキャッシュ・フローはマイナスとなっていることが推測されます。一方で、預金の増加により資金調達活動によるキャッシュ・フローはプラスと考えられます。今後の資金運用の状況に注目していく必要がありますね。
配当の支払額
株式会社山陰合同銀行は、株主の皆様に対する利益還元を重要な経営課題の一つと位置付けています。当第3四半期連結累計期間では、中間配当金として1株当たり18円を実施しました。前年同期と比べると1円増加しており、安定的な配当を行っていることがわかります。今後も企業業績に応じた適切な水準での配当を続けていくことが期待されます。
今後の展望
株式会社山陰合同銀行は、地域経済の発展と地域社会の持続的な成長を実現するため、「地域の夢、お客様の夢をかなえる創造的なベストバンク」を経営理念に掲げ、地域に密着した金融サービスの提供に注力しています。今後も地域密着型の営業体制を一層強化し、お客さまの課題解決に向けたコンサルティング機能の向上に取り組んでいきます。また、デジタル化への対応にも力を入れ、利便性の高いサービスの提供を目指しています。これらの取り組みを通じて、中国地方を中心とする地域の発展に貢献していくことが期待されます。
編集部のまとめ
株式会社山陰合同銀行は、中国地方を中心に地域密着型の金融サービスを提供する地域の有力銀行です。今回の決算では、貸出金や預金が増加するなど、堅調な業績を維持できていることがわかりました。一方で与信費用の増加による経常利益の減少も見られます。今後も地域のニーズに寄り添いながら、デジタル化への対応など、時代に合った経営を行っていくことが期待されます。引き続き、同行の動向に注目していきましょう。
株式会社山陰合同銀行の決算日や配当についてまとめました。
株式会社山陰合同銀行の決算期は3月期で、決算日は3月31日です。また、同行は年4回の決算発表を行っており、今回の四半期決算報告書では2023年12月31日時点の業績を公表しています。配当については、当第3四半期連結累計期間では1株当たり18円の中間配当を実施しており、前年同期比1円増加しています。今後も安定した配当を継続していくことが期待されます。