みずほフィナンシャルグループの2023年度第3四半期決算は、業績が堅調に推移しています。経常利益は前年同期比2,247億円増加の8,828億円と大幅に増加しました。親会社株主に帰属する四半期純利益も前年同期比990億円増加の6,423億円と過去最高水準を達成しました。増収増益の背景には、貸出金利息の増加や証券関連業務手数料の伸張などがあります。
企業情報
企業名: 株式会社みずほフィナンシャルグループ
証券コード: E03615
決算期: 3月31日
株式会社みずほフィナンシャルグループの決算日・決算時期(スケジュール)は?
みずほフィナンシャルグループの決算期は3月31日です。決算発表は、第1四半期(6月)、第2四半期(11月)、第3四半期(2月)、本決算(5月)の年4回行われています。
主な事業
みずほフィナンシャルグループは、銀行・信託・証券を一体的に運営する金融持株会社です。主力のみずほ銀行、みずほ信託銀行、みずほ証券などを傘下に置き、リテール、法人、資産運用、投資銀行など幅広い事業を展開しています。個人のお客様から大企業まで、あらゆるニーズに対応するワンストップの金融サービスを提供しています。
今期の業績と利益率は?
2023年度第3四半期の業績は、親会社株主に帰属する四半期純利益が6,423億円と過去最高を記録しました。第3四半期累計ベースのROEは7.4%と前年同期比0.4ポイント上昇しています。経常収益の増加と与信関係費用の減少が主な要因です。安定的な収益基盤を築きつつ、リスク管理も適切に行われています。
売上・利益の推移
みずほフィナンシャルグループの売上高(経常収益)は、2023年度第3四半期累計で6兆1,604億円と前年同期比増加しています。一方、経常利益は8,828億円と大幅に増加しました。過去5年間の推移を見ると、売上高は堅調に推移する一方で、利益水準は年によって変動が見られますが、足元では大きく改善しています。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月末時点の総資産は271兆1,486億円と前期末比16兆8,904億円増加しました。資産の主な内訳は、貸出金が91兆7,386億円、有価証券が39兆3,552億円となっています。一方で、負債は261兆2,070億円で、その大部分を預金が148兆4,691億円が占めています。純資産は9兆9,416億円と、前期末比7,331億円の増加となりました。
資産の部
資産の主な内訳は、貸出金が91兆7,386億円、有価証券が39兆3,552億円となっています。前期末比で貸出金は30,514億円、有価証券は1兆9,921億円それぞれ増加しました。これらの増加は、主に外国為替などのその他の資産も増加したことによるものです。
負債の部
負債の主な内訳は、預金が148兆4,691億円、譲渡性預金が17兆5,566億円となっています。前期末比で預金は2兆298億円減少しましたが、譲渡性預金は3兆7,683億円増加しました。負債全体としては、前期末比16兆1,573億円の増加となっています。
純資産の部
純資産の部は9兆9,416億円と、前期末比7,331億円増加しました。このうち、株主資本合計は8兆8,788億円となっており、利益剰余金の増加などが主な要因です。その他の包括利益累計額も3,215億円増加し、9,836億円となっています。
ROAとROE
2023年度第3四半期時点のROAは3.63%、ROEは7.4%となっており、前年同期と比べてそれぞれ0.08ポイント、0.4ポイント上昇しています。ROAの改善は資産効率の向上、ROEの上昇は親会社株主に帰属する四半期純利益の増加が主な要因です。金利上昇やコスト抑制などが業績を押し上げています。
キャッシュフロー
2023年度第3四半期のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが9兆6,803億円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが4兆3,747億円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが1兆1,985億円の支出となりました。全体としては1兆1,070億円のプラスとなり、前年同期比では大幅に増加しています。これは主に、貸出金や有価証券の増加などによるものです。
配当の支払額
2023年度の中間配当金は、前年同期比2.5円増加の1株当たり50円と、過去最高水準となりました。通期の年間配当金は、前期の85円から92.50円に増配となる見通しです。業績拡大を背景に、株主還元の強化を図っています。
今後の展望
みずほフィナンシャルグループは、2023年度から2025年度の新中期経営計画において、サステナビリティを軸とした事業展開を掲げています。個人の資産形成支援、企業のDX・事業承継支援、再生可能エネルギー分野への取り組みなど、社会的課題解決につながる分野に注力していきます。また、デジタル化の推進やグローバル展開の強化など、持続的な企業価値向上にも取り組んでいきます。
編集部のまとめ
みずほフィナンシャルグループの2023年度第3四半期決算は、全体として非常に良好な業績となりました。経常利益8,828億円、親会社株主に帰属する四半期純利益6,423億円と過去最高を更新しています。貸出金や有価証券が増加し、手数料収入も伸張したことが主な要因です。今後は、サステナビリティ経営の推進やデジタル化の加速など、中期的な視点での成長戦略に注目が集まるでしょう。引き続き着実な成長を期待したいと思います。
株式会社みずほフィナンシャルグループの決算日や配当についてまとめました。
みずほフィナンシャルグループの決算期は3月31日で、年4回の決算発表を行っています。2023年度の中間配当金は1株当たり50円と過去最高となり、通期の年間配当金も92.50円への増配が見込まれています。利益の成長に合わせて、株主還元の拡充にも取り組んでいます。