株式会社高知銀行の2023年度第3四半期の決算報告を見ていきたいと思います。高知銀行は、高知県を中心に事業を展開する地方銀行です。この度の決算では、前年同期比で経常収益は2.91%増加し、経常利益は2.14%減少しましたが、親会社株主に帰属する四半期純利益は17.16%増加しています。好調な業績を残せたと言えるでしょう。
企業情報
企業名: 株式会社高知銀行
証券コード: E03664
決算期: 3月31日
株式会社高知銀行の決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社高知銀行の決算日は3月31日です。決算時期は通常の上場企業と同じく、第1四半期(4月-6月)、第2四半期(7月-9月)、第3四半期(10月-12月)、通期(4月-3月)の年4回となります。
主な事業
株式会社高知銀行は、高知県を中心に営業基盤を持つ地方銀行です。主な事業は銀行業務で、法人・個人のお客様に対する預金・融資・為替などの金融サービスを提供しています。
またリース業務やクレジットカード業務などの関連事業にも取り組んでいます。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は、経常収益は172億77百万円(前年同期比2.91%増)、経常利益は21億45百万円(同2.14%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は17億46百万円(同17.16%増)となりました。
利益率では、経常利益率は12.43%(前年同期13.04%)、四半期純利益率は10.11%(同9.14%)となっています。
売上・利益の推移
過去3年間の連結業績を見ると、経常収益は毎年156億円前後で推移しています。
経常利益は18億円台から22億円台の範囲で推移しており、親会社株主に帰属する当期純利益は13億円台から17億円台で推移しています。
安定した業績水準を維持できているといえるでしょう。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月末の総資産は1兆1,167億円と、前期末比686億円(5.78%)減少しています。
一方、純資産は605億円と、前期末比164億円(21.38%)減少しています。
これは、第1種優先株式の消却などによるものです。
資産の部
資産の部では、預金等が1兆200億円(前期末比0.82%減)、貸出金が7,345億円(同2.72%減)となっています。
一方、有価証券は2,929億円(同0.29%増)と堅調に推移しています。
負債の部
負債の部では、預金等が1兆200億円(前期末比0.82%減)となっています。また、借用金は27,261億円(同58.74%減)と大幅に減少しています。
純資産の部
純資産の部では、資本金が15,444億円(同32.67%減)、利益剰余金が30,562億円(同4.56%増)となっています。
これは第1種優先株式の消却によるものです。
ROAとROE
当第3四半期の連結ROAは年換算で0.61%、ROEは年換算で3.95%となっています。ROAは前年同期比でほぼ横ばいですが、ROEは優先株式の消却により上昇しています。
キャッシュフロー
当第3四半期の連結キャッシュ・フローを見ると、営業活動によるキャッシュ・フローは減少しているものの、投資活動によるキャッシュ・フローは増加しています。また、財務活動によるキャッシュ・フローも増加しています。
全体としては、現金及び現金同等物の期末残高は前期末比488億円減の564億円となっています。
配当の支払額
当第3四半期では、普通株式の中間配当金が1株当たり10円、第2種優先株式の中間配当金が1株当たり87.50円の配当を実施しています。
年間の配当予想は、普通株式が1株当たり25円、第2種優先株式が1株当たり175円となっています。
今後の展望
今後の経営環境は金利上昇や景気の減速などの影響が懸念されますが、高知県経済の回復や資金需要の堅調な推移を背景に、既存の金融サービスの維持・強化に取り組み、収益力の向上を目指していく方針です。
編集部のまとめ
株式会社高知銀行の2023年度第3四半期決算は、経常収益の増加と経常利益の減少という状況でしたが、親会社株主に帰属する四半期純利益は大幅に増加しており、概ね良好な業績を残せたといえるでしょう。
今後は、金融環境の変化に対応し、収益力の向上に努めることが期待されます。
株式会社高知銀行の決算日や配当についてまとめました。
株式会社高知銀行の決算日は3月31日で、年4回の四半期決算を行っています。
当第3四半期では、普通株式の中間配当が1株当たり10円、第2種優先株式の中間配当が1株当たり87.50円を実施しており、通期の配当予想は普通株式が1株当たり25円、第2種優先株式が1株当たり175円となっています。