日本証券金融株式会社の2024年3月期第3四半期決算が発表されました。同社は証券会社向けの信用取引や有価証券の貸借などを手掛ける金融機関です。堅調な市場環境を背景に、経常利益が前年同期比28.4%増と大幅増益となりました。今後も運用収益の拡大に期待が高まっています。
企業情報
企業名: 日本証券金融株式会社
証券コード: 85110
決算期: 3月
日本証券金融株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
日本証券金融株式会社の決算は3月期で、第3四半期決算の発表が2024年2月9日に行われました。証券金融業を主な事業としており、四半期ごとに業績を発表しています。
主な事業
日本証券金融株式会社は、証券会社への信用取引の貸付や有価証券の貸借などを主な事業としています。特に信用取引では、個人投資家の需要が非常に高く、同社の重要な収益源となっています。また、債券レポ取引などの証券ファイナンスにも強みを発揮しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の連結経常利益は9,735百万円と、前年同期比で28.4%増加しました。株式市況の回復や信用取引残高の増加などが業績を押し上げています。また、営業収益も37,041百万円と、17.1%増と好調に推移しました。
売上・利益の推移
同社の売上高は直近3期連続で増収となっています。特に当第3四半期は17.1%増と大幅な増加となりました。利益面でも、経常利益が28.4%増、親会社株主に帰属する四半期純利益も19.4%増と、ともに前年同期を上回る好業績となりました。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期末の資産合計は16兆8,025億円と、前期末比で2兆7,462億円増加しました。一方、負債合計は16兆6,612億円と、前期末比で2兆7,407億円増加しています。純資産は1,412億円と、前期末比で55億円増加しました。
資産の部
資産の部では、買現先勘定が2兆6,414億円増加し、営業貸付金も1,176億円増加しています。一方で、現金及び預金は962億円減少しました。
負債の部
負債の部では、売現先勘定が3兆7,366億円増加しましたが、コールマネーとコマーシャル・ペーパーが合計で6,249億円減少しました。また、貸付有価証券代り金も6,688億円減少しています。
純資産の部
純資産の部では、株主資本が15億円増加し、その他の包括利益累計額も39億円増加しました。これにより、当第3四半期末の純資産は1,412億円となりました。
ROAとROE
同社のROAは前期末の0.84%から当第3四半期末には0.97%と上昇しています。また、ROEも前期末の0.84%から当第3四半期末には0.97%と改善しています。これは、証券金融業を中心に堅調な業績を収めたことで収益力が高まり、株主資本利益率も向上したためです。
キャッシュフロー
キャッシュ・フロー計算書の記載は省略されていますが、同社は信用取引や証券ファイナンスを中心とした金融サービスを提供しているため、営業活動によるキャッシュ・フローの変動が大きいことが特徴です。当第3四半期も、これらの取引に伴う資金の増減が業績に大きな影響を及ぼしていると考えられます。
配当の支払額
配当については、前期実績の1株当たり配当金が32円でしたが、当第3四半期決算発表時点ではまだ未定となっています。ただし、同社は株主還元の重視を掲げており、今後の増益を背景に配当の増額が期待されます。
今後の展望
同社は、信用取引や証券ファイナンス事業を中心に、引き続き収益力の向上に注力していくとしています。また、新商品の開発や顧客ニーズに合わせたサービス拡充など、事業基盤の強化にも取り組んでいきます。加えて、株主還元の強化にも努める方針です。このような成長戦略に期待が高まっています。
編集部のまとめ
日本証券金融株式会社の2024年3月期第3四半期決算は、信用取引残高の増加や証券ファイナンス事業の好調などにより、大幅増収増益を達成しました。今後も金融市場の活況に合わせて、引き続き業績拡大が期待できそうです。株主還元の強化にも注力しており、株価上昇の追い風にもなりそうです。
日本証券金融株式会社の決算日や配当についてまとめました。
日本証券金融株式会社の決算は3月期で、第3四半期決算の発表が2024年2月9日に行われました。また、同社は株主還元の重視を掲げており、今後の増益を背景に配当の増額が期待されます。引き続き注目していきましょう。