株式会社ジャックスの2023年12月期の第3四半期決算が発表されました。ジャックスは国内外で展開しているクレジット・カード・ファイナンス事業を中心とするサービス提供企業で、この決算期の業績は前年同期比で増収増益となりました。
企業情報
企業名: 株式会社ジャックス
証券コード: 85840
決算期: 2023年12月期
株式会社ジャックスの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社ジャックスの決算期は3月31日で、四半期決算は6月30日、9月30日、12月31日に行われます。今回発表された決算は2023年12月期第3四半期の業績となります。
主な事業
ジャックスは国内外でクレジットカード、オートローン、ファイナンス、家賃保証などの金融サービスを提供しています。事業セグメントは「国内事業」と「海外事業」の2つに分かれています。国内事業では、クレジット・カード・ペイメント・ファイナンス等の各事業を展開し、海外事業では東南アジア地域を中心としたクレジット事業やカード事業などを手がけています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は、営業収益が1,391億76百万円(前年同期比7.5%増)、営業利益が271億40百万円(同2.8%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益が181億58百万円(同0.2%増)となりました。増収増益を達成し、前年同期と比較して営業利益率は19.4%と堅調な収益性を維持しています。
売上・利益の推移
ジャックスは過去3年間、売上高と営業利益が着実に増加している企業です。2023年3月期の売上高は1,735億円、営業利益は317億円と、中期的にも良好な業績を上げています。今回の第3四半期決算でも前年同期比で増収増益となり、事業基盤の強化が続いていることが分かります。
四半期連結貸借対照表について
ジャックスの四半期連結貸借対照表をみると、資産は3兆7,381億88百万円、負債は3兆5,082億65百万円、純資産は2,299億23百万円となっています。前期末と比べ資産・負債ともに増加し、自己資本比率は5.9%を維持しています。
資産の部
資産の主な内訳は、割賦売掛金が3兆2,425億77百万円、現金及び預金が2,021億26百万円などとなっています。事業規模の拡大に伴い、金融資産が増加しています。
負債の部
負債の主な内訳は、長期借入金7,943億26百万円、債権流動化借入金5,390億78百万円などが大きな割合を占めています。事業拡大に合わせ、有利子負債が増加しています。
純資産の部
純資産の主な内訳は、利益剰余金が1,584億56百万円となっています。自己資本比率は5.9%と一定の水準を維持しています。
ROAとROE
ジャックスのROA(総資産当期利益率)は直近では0.5%前後で推移しており、総資産に対する収益力が安定的に確保できていることがわかります。一方、ROE(自己資本利益率)は8%強の水準を維持しており、株主還元にも一定の配慮がなされていると評価できます。
キャッシュフロー
ジャックスの営業キャッシュ・フローは、割賦売掛金の増加などにより前年同期比で減少しています。一方で、投資キャッシュ・フローはプラスとなり、積極的な事業投資が行われていることがわかります。財務キャッシュ・フローは、有利子負債の増加によりプラスを確保しています。全体としては、財務基盤の強化に向けた取り組みが継続されています。
配当の支払額
ジャックスは、年2回の配当を実施しています。第2四半期末配当は95円、期末配当は100円の合計年間配当195円となっています。配当性向は約30%となっており、株主還元に一定の配慮がなされているといえます。
今後の展望
ジャックスは、国内事業の収益基盤の拡充と海外事業の成長の両立を目指した中期経営計画「MOVE 70」を推進しています。国内では各事業の収支改善と新分野への取り組みを進め、海外では主要国の成長市場での事業基盤の強化に取り組んでいきます。今後も、グループ全体の収益力の向上と企業価値の最大化に努めていくと見られます。
編集部のまとめ
ジャックスの2023年12月期第3四半期決算は、前年同期比で増収増益を達成し、堅調な業績を維持しています。国内外の事業環境に変化はあるもののグループ全体の収益性は高く、安定した収益基盤を有しているといえます。今後の企業価値向上に向けた取り組みにも期待が持てる決算内容だといえるでしょう。
株式会社ジャックスの決算日や配当についてまとめました。
ジャックスの決算日は毎年3月31日で、年2回の配当(中間配当と期末配当)を実施しています。直近の1株当たりの配当は年間195円で、配当性向は約30%となっています。株主還元にも一定の配慮がなされていることがわかります。今後も安定的な配当が期待できると考えられます。