ジャフコ グループ株式会社の2023年12月期第3四半期決算を分析しました。売上高は14,579百万円と前年同期に比べ49.9%増加しました。経常利益は4,896百万円と大幅に改善しています。投資先企業のIPO増加やファンド管理報酬の増加が収益を牽引しています。
企業情報
企業名: ジャフコ グループ株式会社
証券コード: 85950
決算期: 毎年3月31日
ジャフコ グループ株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
ジャフコ グループ株式会社の決算日は毎年3月31日です。第3四半期決算は12月31日時点の業績を公表しています。
主な事業
ジャフコ グループ株式会社は、ベンチャーキャピタル事業を中核としています。国内外の有望なベンチャー企業に積極的に投資し、投資先企業の成長を支援しています。また、自社ファンドの運用管理も行っており、ファンドから得る管理報酬や成功報酬も重要な収益源となっています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の業績は好調で、売上高14,579百万円、経常利益4,896百万円と大幅な増収増益となりました。営業投資有価証券の売却益が大きく増加したことが主な要因です。経常利益率は33.6%と高水準を維持しています。
売上・利益の推移
直近3期の売上高は、2023年3月期14,073百万円、当期3Q 14,579百万円と増加傾向にあります。利益面でも、2023年3月期経常利益は△3,048百万円の赤字でしたが、当期3Q は4,896百万円と大幅な黒字に転換しています。投資先企業のIPO増加により、キャピタルゲインが大きく伸びたことが業績改善の主因です。
四半期連結貸借対照表について
ジャフコ グループの財務状況は健全です。当第3四半期末の総資産は155,584百万円で、前期末から4,263百万円減少しています。現金預金は減少しましたが、営業投資有価証券が103,537百万円と増加しています。負債は24,750百万円と前期末から4,351百万円減少しました。
資産の部
資産の主な内訳は、現金及び預金61,351百万円、営業投資有価証券103,537百万円です。営業投資有価証券は未上場企業への投資が中心で、当社グループの事業の中核をなしています。
負債の部
負債の主な内訳は、短期借入金がなく、長期借入金100百万円、新規発行の転換社債型新株予約権付社債15,000百万円です。安定した財務基盤を維持しています。
純資産の部
純資産は130,834百万円で、自己資本比率は84.1%と高水準を保っています。大幅な四半期純利益の計上により、利益剰余金も51,291百万円まで積み上がっています。
ROAとROE
ジャフコグループのROAとROEは、直近3期では安定的に推移しています。ROAは2.9%、ROEは4.9%と健全な水準を維持しています。営業投資有価証券の時価評価などにより、収益性と資本効率性は良好です。
キャッシュフロー
当第3四半期は営業活動によるキャッシュ・フローが3,769百万円のマイナスとなりました。これは、法人税等の支払いや営業投資有価証券の取得によるものです。一方で、新規発行の転換社債型新株予約権付社債15,000百万円の収入により、現金及び預金は61,351百万円となっています。財務基盤は引き続き強固です。
配当の支払額
ジャフコグループは、株主還元の一環として、年2回の配当を行っています。当期の1株当たり配当金は年150円で、総額8,157百万円の配当を支払っています。株主への利益還元に積極的です。
今後の展望
ジャフコグループは、ベンチャーキャピタル事業を中心に、国内外のプライベートエクイティ投資を強化していく方針です。新規ファンドの組成による運用資産の拡大や、ポートフォリオ企業の上場・M&Aによる収益獲得を目指しています。中長期的な収益成長と株主還元の拡大が期待できる企業です。
編集部のまとめ
ジャフコ グループ株式会社の2023年12月期第3四半期決算は、売上高、利益ともに大幅に改善しました。投資先企業の上場増加によるキャピタルゲインの拡大や、新規ファンドの運用管理報酬増加が好業績につながっています。健全な財務体質と安定した配当も特徴で、今後の収益成長が期待できる企業です。
ジャフコ グループ株式会社の決算日や配当についてまとめました。
ジャフコ グループ株式会社の決算日は毎年3月31日で、第3四半期決算は12月31日時点の業績を公表しています。配当については年2回、1株当たり150円を支払っており、株主への利益還元に積極的な企業といえます。