トレイダーズホールディングス株式会社の2023年12月期第3四半期決算が発表されました。在宅ワークの定着や金融市場の活況に後押しされ、主力の金融商品取引事業が好調に推移しました。グループ全体で高い収益力を維持しており、株主還元にも意欲的に取り組んでいることから、今後の業績にも大きな期待がかかっています。
企業情報
企業名: トレイダーズホールディングス株式会社
証券コード: 87040
決算期: 3月期
トレイダーズホールディングス株式会社の決算日・決算時期(スケジュール）は？
トレイダーズホールディングス株式会社の決算日は3月31日です。そのため通常の決算スケジュールとしては、4月に期末決算、5月に有価証券報告書の提出、6月に定時株主総会を行うといった流れになります。今回は2023年12月期第3四半期の決算報告となっています。
主な事業
トレイダーズホールディングス株式会社は、金融商品取引事業とシステム開発・システムコンサルティング事業を主な事業としています。金融商品取引事業では、FX取引や暗号資産取引を中心としたオンライン金融サービスを提供しており、システム開発・システムコンサルティング事業では、これらの金融ITシステムの開発やコンサルティングサービスを手掛けています。
今期の業績と利益率は？
当第3四半期の連結業績は、営業収益78億30百万円、営業利益37億68百万円、経常利益37億53百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益28億78百万円と、前年同期に比べて大幅な増収増益となりました。営業収益は16.2%増、営業利益は37.6%増、親会社株主に帰属する四半期純利益は29.7%増と、全体的に好調な数字となりました。
売上・利益の推移
トレイダーズホールディングスの直近の売上高と利益の推移をみると、2022年3月期は売上高919億円、当期純利益32億円と好調な結果でした。そして当第3四半期では、売上高が783億円、当四半期純利益が28億円と、前年同期と比べてさらに大きく伸長しています。このように、金融商品取引事業を中心に好業績が続いていることがわかります。
四半期連結貸借対照表について
トレイダーズホールディングスの最新の四半期連結貸借対照表をみると、資産合計は1,061億35百万円となっています。主な内訳としては、現金及び預金が75億27百万円、顧客分別金信託が874億66百万円となっています。一方、負債合計は925億3百万円で、受入保証金が872億30百万円を占めています。純資産は136億32百万円となっており、自己資本比率は12.8%となっています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が75億27百万円、顧客分別金信託が874億66百万円と、金融商品取引事業に関連する資産が大半を占めています。一方で、ソフトウエアなどの無形固定資産も6億85百万円あり、システム開発事業の資産も一定の割合を持っています。
負債の部
負債の部では、受入保証金が872億30百万円と顧客からの預り金が大部分を占めています。これは金融商品取引事業で顧客から預託された証拠金が計上されているものです。その他、借入金などの有利子負債は合計で10億31百万円と少ない水準となっています。
純資産の部
純資産の部は136億32百万円となっています。資本金は15億64百万円、利益剰余金は119億30百万円と、着実に企業価値を高めてきていることがわかります。また、自己株式が9億20百万円計上されていますが、これは株主還元のための自己株式取得によるものです。
ROAとROE
トレイダーズホールディングスのROA（総資産利益率）は3.8%、ROE（自己資本利益率）は26.8%となっています。ROAは前年同期比0.7ポイントの改善、ROEは3.2ポイントの改善と、いずれも高水準となっています。これは、主力の金融商品取引事業が好調に推移し、営業利益が大幅に増加したことが主な要因です。
キャッシュフロー
キャッシュ・フローの状況をみると、営業活動によるキャッシュ・フローは122億95百万円のプラスとなっています。これは主に、顧客分別金信託の増加によるものです。一方、投資活動によるキャッシュ・フローは11億72百万円のマイナスとなっており、主にシステム関連の設備投資によるものです。財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払いや自己株式の取得により、9億26百万円のマイナスとなっています。
配当の支払額
当期の配当につきましては、期末配当金は1株当たり17円、中間配当金は1株当たり8円の合計25円の配当を実施しました。前年同期と比べると、1株当たり4円の増配となっています。このように、株主還元にも積極的に取り組んでいることがわかります。
今後の展望
トレイダーズホールディングスは、主力の金融商品取引事業において顧客基盤の拡大や新商品の投入など、収益力の向上に注力しています。また、システム開発・コンサルティング事業においても、金融IT分野での競争力強化を図っています。今後も、市場環境の変化に柔軟に対応しながら、持続的な成長と企業価値の向上を目指していくことが期待されます。
編集部のまとめ
トレイダーズホールディングスの2023年12月期第3四半期決算は、主力の金融商品取引事業が好調に推移したことで、大幅な増収増益となりました。顧客基盤の拡大や新商品投入などで収益力が向上しており、株主還元にも積極的に取り組んでいます。今後も、市場変化への柔軟な対応と持続的な成長が期待されます。
トレイダーズホールディングス株式会社の決算日や配当についてまとめました。
トレイダーズホールディングスの決算日は3月31日で、通常の決算スケジュールとして4月に期末決算、5月に有価証券報告書の提出、6月に定時株主総会を行うといった流れになっています。一方、配当については期末配当金が1株当たり17円、中間配当金が1株当たり8円の合計25円を実施しており、前年同期比4円の増配となっています。
