NECキャピタルソリューション株式会社(証券コード:87930)の第3四半期決算報告書が発表されました。この企業は、リース事業やファイナンス事業、インベストメント事業などを展開する総合金融サービス企業です。今期も堅調な業績を残しており、各事業の展開に注目が集まっています。
企業情報
企業名: NECキャピタルソリューション株式会社
証券コード: 87930
決算期: 3月期
NECキャピタルソリューション株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
NECキャピタルソリューション株式会社の決算期は3月期となっています。具体的には、第4四半期の決算が3月末、通期の決算が翌4月に行われます。第1〜第3四半期の決算は、それぞれ6月末、9月末、12月末に発表されています。
主な事業
NECキャピタルソリューション株式会社は、リース事業、ファイナンス事業、インベストメント事業の3つを主要な事業領域としています。リース事業では、情報通信機器やその他の設備機器のリースを中心に展開。ファイナンス事業では企業向けの資金調達支援を、インベストメント事業では投資用不動産の取り扱いや投資事業などを手がけています。これら3つの事業を通して、総合的な金融サービスを提供しています。
今期の業績と利益率は?
今期の第3四半期の業績は、売上高が1,875億円、営業利益が72億円となりました。前年同期と比べると売上高は4.4%減少しましたが、営業利益は34.4%減少しています。営業利益率は3.9%となっています。
売上・利益の推移
NECキャピタルソリューションの売上高は年間2,580億円前後で推移しています。一方で、経常利益は前年度が105億円であったのに対し、今期は69億円と減少しています。これは、前年同期に大型の不動産売却があった反動減の影響が大きくでたためと説明されています。
四半期連結貸借対照表について
NECキャピタルソリューションの総資産は1兆459億円となっています。前期末から99億円減少しました。主な要因は、リース債権及びリース投資資産が467億円減少したことなどです。一方、負債は9,115億円と前期末から155億円減少、純資産は1,344億円と55億円増加しており、財務体質の改善が進んでいます。
資産の部
資産の部では、リース債権及びリース投資資産が減少したものの、賃貸資産や投資有価証券が増加しています。リース事業の収縮により、リース債権が減少したものの、資産全体としては堅調な推移となっています。
負債の部
負債の部では、コマーシャル・ペーパーが230億円減少したものの、長期借入金が82億円増加しています。有利子負債の返済が進んでおり、財務体質の改善が続いています。
純資産の部
純資産の部では、非支配株主持分や為替換算調整勘定が増加しており、自己資本比率は10.7%となっています。親会社株主に帰属する四半期純利益も35億円と計上されています。
ROAとROE
NECキャピタルソリューションのROAは0.7%、ROEは2.6%となっています。ROAは前年同期の1.1%から低下しましたが、引き続き安定した水準を維持しています。一方でROEは前年同期の5.3%から大きく落ち込みました。これは主に利益水準の減少が影響しています。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュフローは公表されていませんが、前年同期は営業CF76億円、投資CF△46億円、財務CF△15億円となっています。リース資産の増加に伴って営業CFが着実に確保できている一方で、投資活動の増加により財務CFは低下しています。
配当の支払額
NECキャピタルソリューションは年2回の配当を実施しています。第2四半期末には73円、第4四半期末には65円の配当を支払う予定です。通期の1株当たり配当金は138円となる見込みです。
今後の展望
NECキャピタルソリューションは、引き続きリース事業を中核としながら、ファイナンス事業やインベストメント事業の強化に取り組んでいく方針です。企業の設備投資需要に対して金融サービスを提供し、総合的な事業展開を目指しています。また、デジタル化やSDGsへの対応など、事業領域の拡大にも注力していきます。
編集部のまとめ
NECキャピタルソリューションは、リース事業を中心に安定的な収益を確保しつつ、ファイナンス事業やインベストメント事業などの領域にも注力し、総合金融サービスの提供を目指しています。今期は前年同期の大型案件の反動から減益となったものの、財務体質の改善が進んでおり、引き続き注目すべき企業だと言えるでしょう。
NECキャピタルソリューション株式会社の決算日や配当についてまとめました。
NECキャピタルソリューション株式会社の決算日は3月末で、年2回の配当(中間配当と期末配当)を実施しています。今期の年間配当は138円を予想しており、安定した収益性と株主還元を行っています。今後も金融サービスの拡充とともに、株主への還元にも注力していくと期待されます。