こんにちは。今回は株式会社レオパレス21の第3四半期決算の内容をご紹介します。売上高は前年同期比4.3%増の3,165億円と2期連続の増収となりました。利益面でも営業利益は85.8%増の200億円と大幅に伸長しました。不動産テックの導入や効率的な経営により、収益の改善が進んでいる様子が見られます。
企業情報
企業名: 株式会社レオパレス21
証券コード: 88480
決算期: 3月期
株式会社レオパレス21の決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社レオパレス21の決算日は3月31日です。 通常は翌年の5月中旬頃に通期の決算短信を発表しており、その後6月下旬に株主総会を開催しています。
主な事業
株式会社レオパレス21は、賃貸住宅の開発・運営を主要事業としており、賃貸事業が全体の売上の96%を占める大手不動産会社です。その他に、シルバー事業(有料老人ホーム等)やグアムのリゾート施設の運営も手がけています。 賃貸住宅では、WEB契約やスマートアパート化を推進するなどデジタル化にも注力しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の売上高は3,165億円と前年同期比4.3%の増収となりました。 また、営業利益は200億円と前年同期比85.8%の大幅増益を達成しています。 これは賃貸物件の入居率や家賃単価の上昇、コスト構造の適正化などによる収益力の改善が寄与しています。
売上・利益の推移
直近3年間の推移を見ると、売上高は4,064億円→3,035億円→3,165億円と2023年3月期に一旦減収となりましたが、2024年3月期第3四半期は増収に転じました。 利益面でも、経常利益は399億円→84億円→165億円と大きく変動しているものの、直近の第3四半期では大幅な増益となっています。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期連結会計期間末の貸借対照表を見ると、資産合計は1,707億円となり、前期末から42億円増加しました。 一方、負債合計は1,248億円と前期末から87億円減少しています。 純資産は458億円となり、自己資本比率は22.4%と前期末から7.9ポイント改善されています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が前期末から68億円増加し603億円となりました。 また、建物及び構築物や土地などの有形固定資産も増加しています。これは主にグアムリゾート施設の為替換算影響によるものです。
負債の部
負債の部では、賞与引当金が35億円増加した一方で、未払金や前受金等が減少しています。 長期借入金も9億円減少しており、着実に負債の圧縮が進んでいます。
純資産の部
純資産の部では、親会社株主に帰属する四半期純利益148億円の計上により利益剰余金が増加しました。 また、為替換算調整勘定も27億円増加しています。一方、自社株買いにより自己株式が34億円増加しています。
ROAとROE
当第3四半期におけるROAは9.4%、ROEは35.6%となっています。 前期の水準から大幅に改善されており、収益力の向上と財務基盤の強化が進んでいる様子がうかがえます。
キャッシュフロー
当第3四半期のキャッシュ・フローを見ると、営業活動によるキャッシュ・フローが220億円の収入となっています。 設備投資などの投資活動によるキャッシュ・フローは43億円の支出だったものの、財務活動によるキャッシュ・フローでは自社株買いを実施したため60億円の支出となりました。 この結果、現金及び現金同等物は68億円増加しています。
配当の支払額
当第3四半期連結累計期間においては、配当の支払いは行われていません。 過去の実績を見ると、2022年3月期は1株当たり60.22円の配当を実施しています。今後の配当方針については引き続き注目が必要です。
今後の展望
株式会社レオパレス21は、WEB契約の推進やスマートアパート化などのデジタル化施策、および賃料見直しなどによる収益性の向上に取り組んでおり、今後も安定的な経営基盤の構築を目指しています。 中長期的には、少子高齢化や単身世帯の増加といった社会変化に合わせたサービスの提供が期待されます。
編集部のまとめ
株式会社レオパレス21は、第3四半期の業績が大幅に改善されており、収益力の向上と財務基盤の強化が進んでいる様子がうかがえます。 賃貸事業を中心に、デジタル化への取り組みや賃料の適正化など、経営の効率化に注力している点が特徴的です。 今後も変化する社会ニーズに合わせた事業展開が期待されます。
株式会社レオパレス21の決算日や配当についてまとめました。
株式会社レオパレス21の決算日は3月31日で、通期の決算短信は毎年5月頃に発表されています。 直近では第3四半期決算(2023年12月期)の内容をご紹介しましたが、過去3年間の業績を見ると売上高、利益ともに変動があり、2024年3月期第3四半期は増収増益と改善傾向が見られます。 また、配当については2022年3月期は1株60.22円の実績がありますが、今期第3四半期は無配となっています。 今後の配当方針にも注目が必要です。