[フジ住宅株式会社の2023年3月期第3四半期決算報告書が発表されました。同社は、分譲住宅、中古住宅、賃貸住宅など、多様な不動産事業を展開している大手企業です。2023年12月期の業績は前年同期比で微減ながらも、各事業で安定した収益を上げており、今後の成長が期待されます。]
企業情報
企業名: フジ住宅株式会社
証券コード: 8600
決算期: 2023年3月期
フジ住宅株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
フジ住宅株式会社の決算期は3月期です。第3四半期決算は2023年12月31日を期末としています。
主な事業
フジ住宅株式会社は、分譲住宅、中古住宅、賃貸住宅、土地有効活用、建設関連などの事業を展開しています。特に、自由設計住宅や分譲マンション、個人投資家向け一棟売賃貸アパートといった商品が同社の強みとなっています。また、グループ内の賃貸管理体制も整っており、安定した収益を上げています。
今期の業績と利益率は?
2023年12月期第3四半期の業績は、売上高が84,283百万円、営業利益が4,612百万円となりました。前年同期比でそれぞれ2.8%減、5.7%減と微減でしたが、各事業で安定した収益を上げています。利益率も高水準を維持しており、同社の事業基盤は堅調です。
売上・利益の推移
直近3年間の売上高と営業利益の推移は以下の通りです。2022年3月期に114,669百万円の売上高と5,744百万円の営業利益を計上し、その後も高い収益性を維持しています。不動産市況の変化にも強い事業体質を築いていると評価できるでしょう。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月期第3四半期の四半期連結貸借対照表を見ると、総資産が167,038百万円と前期末比12,430百万円増加しています。これは、主に販売用不動産や仕掛販売用不動産の増加によるものです。一方、負債は117,906百万円と前期末比10,382百万円増加し、純資産は49,131百万円と前期末比2,048百万円増加しました。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が21,428百万円、たな卸資産(販売用不動産、仕掛販売用不動産、開発用不動産)が87,914百万円となっています。固定資産は54,274百万円と堅調に推移しており、同社の事業基盤が強化されていることがわかります。
負債の部
負債の部では、短期借入金が28,621百万円、長期借入金が66,927百万円となっています。また、支払手形や工事未払金などの仕入債務も増加しています。負債比率は高めですが、事業の特性から一定水準を維持している状況です。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が39,001百万円と着実に積み上がっています。一方で、自己資本比率は29.4%と低めの水準となっています。今後も安定的な収益を上げ、自己資本の充実化を図る必要があるでしょう。
ROAとROE
フジ住宅株式会社のROAは2.4%、ROEは7.6%となっています。同社は総資産を有効活用しつつ、財務レバレッジも活用することで高い収益性を生み出しています。今後は自己資本比率の向上と収益力の維持により、ROAとROEの更なる改善が期待されます。
キャッシュフロー
2023年12月期第3四半期のキャッシュフローは、営業活動によるキャッシュ・フローが8,852百万円のプラスとなっています。一方で、投資活動によるキャッシュ・フローがマイナス3,569百万円、財務活動によるキャッシュ・フローがマイナス4,162百万円と、設備投資と借入金・配当金の返済に資金が充当されています。全体としては安定したキャッシュフローが確保できているといえるでしょう。
配当の支払額
2023年12月期の配当金は、中間配当が1株当たり14円、期末配当も同額が予定されています。前期と同水準の配当を継続しており、総額992百万円の配当を実施する見込みです。配当性向は34.5%と適切な水準を維持しています。
今後の展望
フジ住宅株式会社は、不動産市況の変化に適応する強い事業基盤を築いています。分譲住宅や賃貸住宅、土地有効活用といった多様な事業領域を展開しており、事業ポートフォリオの最適化を図ることで、今後も安定した収益を確保できると期待されます。また、インフレ耐性の高い投資用不動産に対する需要も旺盛であり、同社の強みを活かせる分野と言えるでしょう。
編集部のまとめ
フジ住宅株式会社は、主力の分譲住宅、中古住宅、賃貸住宅事業を中心に、安定的な収益を上げています。直近の業績では若干の減収減益ながらも、各事業の収益力が高く、不動産市況の変化にも強い事業基盤を築いていると評価できます。今後は、自己資本比率の改善や収益力の維持向上に向けて、さらなる経営基盤の強化を図っていくことが重要でしょう。
フジ住宅株式会社の決算日や配当についてまとめました。
フジ住宅株式会社の決算期は3月期で、第3四半期決算は2023年12月31日時点のものです。2023年12月期の配当金は、中間配当が1株当たり14円、期末配当も同額が予定されており、総額992百万円の配当を実施する見込みです。配当性向は34.5%と適切な水準を維持しています。同社は、住宅関連事業を中心に安定した収益を上げており、今後も着実な成長が期待されます。