空港施設株式会社(コード:8640)の2023年12月期第3四半期の決算報告をお届けいたします。売上高は194億円と前年同期比2.2%増加し、経常利益も28億円と19.6%の増加を記録しました。順調に業績が回復しており、今後さらなる成長が期待できそうです。
企業情報
企業名: 空港施設株式会社
証券コード: 8640
決算期: 3月期
空港施設株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
空港施設株式会社の決算日は3月31日で、第3四半期決算は12月31日までとなっています。通常の上場企業と同様、決算書を作成し決算発表を行なっています。
主な事業
空港施設株式会社は、主に空港施設の賃貸・管理事業や空港周辺の不動産事業を手がける企業です。東京・羽田空港を中心に、全国の主要空港周辺の不動産を保有し、テナントへの賃貸や管理などを行っています。また、空港の給排水設備の運営なども手掛けています。安定した収益基盤と成長が期待できる事業ポートフォリオを持つ企業です。
今期の業績と利益率は?
2023年12月期第3四半期では、売上高194億円、営業利益29億円、経常利益29億円と前年同期比でそれぞれ増加しました。不動産事業や給排水運営事業の回復により、着実に収益が改善しています。今期の経常利益率は14.9%と健全な水準を保っています。
売上・利益の推移
過去3年の売上高は195億円前後で推移しており、コロナ禍の影響を受けつつも持ち直しつつあると言えます。一方、経常利益は2022年3月期の21億円から2023年12月期第3四半期では29億円まで回復してきており、収益性の改善が進んでいるのが分かります。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月末の連結貸借対照表では、総資産1,136億円、純資産606億円となっています。前期末から資産は約130億円増加し、負債は100億円増加しました。自己資本比率も51.0%と健全な水準を維持しています。
資産の部
資産の部では、現金・預金が132億円、販売用不動産108億円と増加しています。また、航空機リースファンドに対する出資などで投資有価証券も111億円となっています。固定資産は大きな変動はありません。
負債の部
負債の部では、短期・長期借入金が308億円と増加しています。これは不動産取得などに伴う資金調達によるものです。その他の負債項目に大きな変動はありません。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が418億円となっており、着実に積み上がっています。自己資本比率も51.0%と健全な水準を維持しています。
ROAとROE
ROAは2.1%、ROEは3.6%となっています。前年同期と比べて若干低下しているものの、良好な収益性と財務健全性を維持していると言えます。今後の事業拡大に伴い、さらなる収益性の向上が期待されます。
キャッシュフロー
営業キャッシュ・フローは34億円のプラス、投資キャッシュ・フローが△100億円のマイナスとなっています。これは不動産取得などの投資によるものです。財務キャッシュ・フローは82億円のプラスとなっており、積極的な設備投資と借入金の増加によるものです。全体としては現金・預金が前期末から45億円増加しています。
配当の支払額
2023年12月期の中間配当金は1株当たり7円、年間配当予想は14円となっています。安定した配当を維持し、株主還元にも力を入れている企業といえます。
今後の展望
今後は、不動産事業の強化やノンアセット型事業の推進に注力していく方針です。新型コロナウイルス感染症の収束に伴い、空港施設の稼働率も回復傾向にあり、さらなる業績拡大が期待できます。グループ全体での事業ポートフォリオの最適化と収益力の強化に取り組んでいく考えです。
編集部のまとめ
空港施設株式会社は、コロナ禍の影響を受けながらも、不動産事業や給排水運営事業の回復によって着実に業績を伸ばしています。安定した収益基盤と健全な財務体質を維持しながら、ノンアセット型事業の推進など、今後の成長にも期待がかかっています。株主還元にも力を入れており、安定配当も魅力といえます。引き続き注目していくべき企業といえるでしょう。
空港施設株式会社の決算日や配当についてまとめました。
空港施設株式会社の決算日は3月31日で、第3四半期決算は12月31日までとなっています。2023年12月期の中間配当金は1株当たり7円、年間配当予想は14円と、株主還元にも力を入れている企業です。経営の健全性が高く、今後の成長にも期待がかかる企業といえるでしょう。