明和地所株式会社の2024年3月期第3四半期決算報告をご紹介します。首都圏の分譲マンション市場では、建設コストの高騰などから販売価格が上昇を続けています。その中で明和地所は、利便性や資産性の高い都心部のマンションを中心に堅調な売上を確保し、増収増益となりました。
企業情報
企業名: 明和地所株式会社
証券コード: E03967
決算期: 3月期
明和地所株式会社の決算日・決算時期(スケジュール）は？
明和地所株式会社の決算は3月期で、2024年2月14日に2024年3月期第3四半期決算報告書を公表しました。
主な事業
明和地所株式会社は、首都圏を中心に分譲マンション事業を展開しています。また、購入したマンションを流通仲介や賃貸管理などで活用するほか、オフィスビルや商業施設の運営管理も手がけています。近年では環境に配慮したマンション開発にも注力するなど、多角的な事業展開を行っています。
今期の業績と利益率は？
2024年3月期第3四半期の業績は、売上高が374億89百万円（前年同期比33.3%増）と大幅な増収となりました。また、営業利益は9億53百万円（同136.2%増）、経常利益は1億81百万円（前年同期は経常損失）と利益面でも大きな改善が見られました。これは、分譲マンション及び買取再販物件の引き渡し戸数が増加したことが主な要因です。
売上・利益の推移
明和地所の過去3年間の業績推移を見ると、2024年3月期第3四半期は前年同期と比べ売上高が33.3%増、営業利益が136.2%の大幅な増加となりました。これは、首都圏の分譲マンション市場が堅調に推移する中、同社が環境性能に優れた魅力的な物件を開発・販売したことが奏功したためです。今後も同社の強みである企画力と販売力を発揮し、着実な業績向上が期待されます。
四半期連結貸借対照表について
明和地所の2024年3月期第3四半期末の総資産は1,119億73百万円となりました。前期末比では45億64百万円の減少ですが、これは現金及び預金の減少などによるものです。一方、負債合計は825億62百万円で、前期末比39億77百万円減少しました。自己資本比率は26.3%となっています。
資産の部
資産の部では、仕掛販売用不動産が123億41百万円増加した一方で、現金及び預金が138億79百万円減少したことなどにより、総資産が前期末比45億64百万円減少しています。
負債の部
負債の部では、1年内返済予定の長期借入金が61億28百万円増加した一方で、電子記録債務が78億63百万円減少したことなどにより、負債合計が前期末比39億77百万円減少しています。
純資産の部
純資産の部では、配当金10億55百万円の支払いがありましたが、親会社株主に帰属する四半期純利益2億8百万円の計上により、前期末比5億87百万円減少の294億11百万円となりました。
ROAとROE
明和地所のROA（総資産利益率）とROE（自己資本利益率）は、2024年3月期第3四半期では0.2%と0.7%となっています。この水準はやや低めですが、今期の増収増益傾向を受けて今後の改善が期待できます。ROAとROEの向上には、事業の収益性を高めると共に、より効果的な資産活用や財務体質の強化が重要になってきます。
キャッシュフロー
明和地所の2024年3月期第3四半期のキャッシュ・フローでは、投資活動によるキャッシュ・フローがマイナス3億95百万円となっています。これは主に投資有価証券の取得による支出によるものです。一方で、営業活動によるキャッシュ・フローは75億51百万円のプラスとなり、手元流動性は安定的に確保できています。今後の設備投資や借入返済など、適切な資金管理が重要になってきます。
配当の支払額
明和地所は、2023年6月に1株当たり45円の配当を実施しています。配当総額は10億55百万円となり、安定した利益還元を行っています。今後も業績に連動した配当政策を維持していくものと期待されます。
今後の展望
明和地所は、サステナビリティへの対応にも注力しており、環境性能に優れたマンション開発を進めています。また、都心部の優良物件を厳選して取得するなど、顧客ニーズに合った商品開発にも注力しています。今後も安定的な収益基盤の確保と持続的な成長に取り組んでいくと期待されます。
編集部のまとめ
明和地所の2024年3月期第3四半期決算は、首都圏マンション市場の堅調な推移を背景に大幅な増収増益を果たしました。分譲事業の好調に加え、流通事業でも収益が伸びたことが業績改善の主因です。今後も企画力と販売力を活かした魅力的な物件開発に注力し、持続的な成長を目指していくと期待されます。
明和地所株式会社の決算日や配当についてまとめました。
明和地所の決算期は3月期で、2024年2月14日に2024年3月期第3四半期決算を発表しました。直近では2023年6月に1株当たり45円の配当を実施しており、今後も安定的な利益還元が期待されます。今後の業績拡大と、サステナブルな事業展開に注目が集まっています。
