株式会社サンウッドの2023年度第3四半期決算は、売上高が前年同期比4.9%増と好調に推移しています。不動産開発事業、不動産再生事業ともに増収を実現しており、次期以降の成長につながる新規取り組みも行っています。一方で、利益面では前年同期を下回る結果となりましたが、期末にかけての収支改善に向けた取り組みに期待が寄せられています。
企業情報
企業名: 株式会社サンウッド
証券コード: 89030
決算期: 3月31日
株式会社サンウッドの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社サンウッドの決算日は3月31日です。決算報告は四半期ごとに公表されており、本決算は年1回の定時株主総会で報告されます。
主な事業
株式会社サンウッドは、不動産開発事業と不動産再生事業を主な事業としています。新築分譲マンションの企画・開発や、投資用不動産の企画・開発・販売などを手がけています。また、中古不動産の取得・改修・販売も行っており、安定した収益確保にも寄与しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期累計期間の業績は、売上高が12,088百万円と前年同期比4.9%の増収となりました。一方で、営業利益は619百万円、経常利益は464百万円、四半期純利益は221百万円と、いずれも前年同期を下回る結果となりました。利益面では販売費及び一般管理費の増加などにより、前年を下回りましたが、新規投資物件の竣工等で売上は好調に推移しています。
売上・利益の推移
直近3年間の売上高は、2023年3月期:19,376百万円、2022年3月期:15,996百万円、2021年3月期:15,047百万円と、増加傾向にあります。一方で、経常利益は2023年3月期:1,588百万円、2022年3月期:2,525百万円、2021年3月期:2,041百万円と、増減がありました。新規不動産物件の取得や販売時期によって業績が変動する傾向にあります。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期会計期間末の総資産は42,640百万円と、前事業年度末から12,313百万円増加しています。これは主に不動産開発事業の新規取り組みに伴う仕掛品の増加によるものです。一方、負債合計は36,880百万円と前事業年度末から12,240百万円増加しており、借入金の増加が背景にあります。純資産は5,760百万円となり、自己資本比率は13.5%となりました。
資産の部
当第3四半期会計期間末の総資産は42,640百万円と、前事業年度末から大幅に増加しています。主な増加要因は、不動産開発事業における新規事業用地の仕入に伴う仕掛品の増加です。手元流動性を維持しつつ、積極的な事業投資を進めています。
負債の部
当第3四半期会計期間末の負債合計は36,880百万円と前事業年度末から大幅に増加しています。主な増加要因は、不動産開発事業の新規投資に伴う借入金の増加です。短期的な資金需要に対しては、外部からの資金調達を積極的に行っています。
純資産の部
当第3四半期会計期間末の純資産合計は5,760百万円となりました。利益剰余金が増加した一方で、自己資本比率は13.5%と前事業年度末から5.2ポイント減少しています。借入金の増加に伴い、総資産が大幅に膨らんだことが主な要因です。
ROAとROE
ROAは当第3四半期会計期間末時点で1.3%となり、前事業年度末から0.6ポイント低下しました。一方でROEは5.9%と、前事業年度末から2.8ポイント低下しています。利益率の低下や負債の増加によって、資本効率が低下傾向にあるといえます。今後の収益力の向上と財務体質の改善が課題となっています。
キャッシュフロー
当第3四半期会計期間末の現金及び預金残高は3,216百万円となり、前事業年度末から818百万円増加しています。営業活動によるキャッシュ・フローは一時的な資金需要に対応しつつも、投資活動に必要な資金を確保できている状況です。今後も事業拡大に伴う資金需要に対応できる流動性を維持することが重要です。
配当の支払額
当事業年度の年間配当金は1株当たり40円と、前期の25円から増額されています。配当性向は16.3%となっています。株主還元の強化を目指す一方で、内部留保の確保にも努めることで、将来の事業展開と株主価値の向上につなげています。
今後の展望
株式会社サンウッドは、不動産開発事業において、新築分譲マンションやWHARFシリーズの投資用不動産などの開発に注力しています。これらのプロジェクトは既に多くが完売に至っており、第4四半期以降の業績改善が期待されています。また、不動産再生事業も引き続き好調を維持しており、安定的な収益確保に寄与しています。今後は財務体質の改善にも取り組み、持続的な成長を目指します。
編集部のまとめ
株式会社サンウッドの2023年度第3四半期決算は、売上高が前年同期比4.9%増と好調でしたが、利益面では前年を下回る結果となりました。これは主に販売費及び一般管理費の増加が影響したものです。一方で、不動産開発事業や不動産再生事業の業績は順調に推移しており、第4四半期以降の収益改善が期待されます。また、財務体質の強化にも取り組む方針であり、今後の成長が期待できる企業といえます。
株式会社サンウッドの決算日や配当についてまとめました。
株式会社サンウッドの決算日は3月31日で、年1回の定時株主総会で決算報告を行っています。また、当事業年度の年間配当金は1株当たり40円と、前期から増額されています。株主還元の強化と内部留保の確保のバランスを意識しつつ、持続的な成長を目指しています。