ファースト住建株式会社の2023年4月期第2四半期決算報告書をご紹介します。同社は住宅事業を中心に、マンション事業などにも事業を展開する企業です。
企業情報
企業名: ファースト住建株式会社
証券コード: 89170
決算期: 10月期
ファースト住建株式会社の決算日・決算時期(スケジュール）は？
ファースト住建株式会社の決算は10月期で、第2四半期は4月末日が基準日となっています。決算発表は例年6月上旬に行われます。
主な事業
ファースト住建株式会社は、戸建住宅の分譲と請負工事を主力事業としています。その他に、マンション事業、リフォーム事業なども手がけています。これまで一貫して住宅事業に注力し、顧客ニーズに合った魅力的な住宅を提供してきました。
今期の業績と利益率は？
2023年4月期第2四半期の業績は、売上高171億円、営業利益9億円、経常利益8億円となっています。前年同期比で売上高は17.8%減少しましたが、収益性を重視した営業施策により利益率は改善されています。
売上・利益の推移
ファースト住建の売上高と利益は、景気変動の影響を受けやすい住宅業界の特性から、年度によって増減を繰り返す傾向にあります。特に2021年10月期以降は、建築資材価格高騰の影響により収益性は低下していますが、価格転嫁や工程管理の強化などに取り組み、収益改善を目指しています。
四半期連結貸借対照表について
2023年4月期第2四半期末の四半期連結貸借対照表では、資産が512億円、負債が118億円、純資産が393億円となっています。前連結会計年度末と比べ、資産は2.8%減少、負債は13.2%減少、純資産は0.8%増加しています。
資産の部
資産の主な内訳は、現金及び預金181億円、販売用不動産123億円、仕掛販売用不動産66億円などです。前期末から現金及び預金が7億円減少し、販売用不動産が12億円減少しています。一方で、仕掛販売用不動産が5億円増加しています。
負債の部
負債の主な内訳は、支払手形・工事未払金、電子記録債務を合わせた仕入債務34億円、短期借入金49億円、長期借入金22億円などです。前期末から仕入債務が10億円減少し、短期借入金も2億円減少しています。
純資産の部
純資産の主な内訳は、資本金15億円、利益剰余金376億円です。前期末から利益剰余金が2億円増加しています。この結果、自己資本比率は74.3%と高水準を維持しています。
ROAとROE
ファースト住建のROA(総資産経常利益率)は前年同期の4.1%から2.6%に低下しています。ROE(自己資本当期純利益率)も前年同期の5.2%から3.4%に低下しています。これは、建築コストの上昇や住宅需要の減少により収益性が低下した影響です。今後は、建築コストの適正化や販売力の強化に取り組み、収益性の改善を目指します。
キャッシュフロー
当第2四半期連結累計期間のキャッシュフローは、営業活動によるキャッシュフローが5億円の収入、投資活動によるキャッシュフローが6億円の支出、財務活動によるキャッシュフローが7億円の支出となりました。前年同期と比べ、販売用不動産の減少などで営業キャッシュフローが改善しています。一方で、有形固定資産の取得などにより投資キャッシュフローが増加しています。
配当の支払額
ファースト住建は、年2回の配当(中間配当と期末配当)を行っています。2023年4月期の中間配当は1株当たり21円、期末配当は22円の予定です。安定的な配当政策を維持しつつ、業績に応じた増配も検討していく方針です。
今後の展望
ファースト住建は、住宅需要の減少や建築コストの上昇など、厳しい事業環境に直面しています。そのためには、分譲用地の厳選と確保、建築コストの適正化、提案力の強化などに取り組み、収益力の向上を図るとともに、賃貸用不動産の取得などによる安定収益の確保にも注力していく方針です。引き続き、顧客ニーズに合った魅力的な住宅を提供し、企業価値の向上を目指していきます。
編集部のまとめ
ファースト住建の2023年4月期第2四半期決算は、売上高、利益ともに前年同期を下回りましたが、収益性の改善に向けた取り組みが進んでいます。その一方で、建築コストの上昇や住宅需要の減少などにより収益性は低下しています。今後は、収益力の向上と安定収益の確保を目指し、事業環境の変化に対応していくことが課題と言えるでしょう。
ファースト住建株式会社の決算日や配当についてまとめました。
ファースト住建の決算日は10月末日で、年2回の配当(中間配当と期末配当)を行っています。2023年4月期の配当は、中間配当が1株当たり21円、期末配当が22円の予定です。今後も安定的な配当の維持と業績に応じた増配を検討していくとのことです。
