グローム・ホールディングス株式会社の2023年12月期第3四半期決算が発表されました。同社は、医療関連事業と不動産関連事業を展開する企業です。売上高は858百万円と前年同期比44.3%の減収となりましたが、営業損失は140百万円と黒字から赤字に転落しました。これは主にグローム・マネジメント株式会社において130百万円の貸倒引当金を計上したことが影響しています。しかし、同社は積極的な事業展開を続けており、福山医療器株式会社を子会社化するなど、今後の成長に期待が高まっています。
企業情報
企業名: グローム・ホールディングス株式会社
証券コード: E04034
決算期: 3月期
グローム・ホールディングス株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
グローム・ホールディングス株式会社の決算期は3月期です。毎年6月に定時株主総会を開催し、同年6月の決算発表後に四半期報告書を提出しています。
主な事業
グローム・ホールディングス株式会社は医療関連事業と不動産関連事業の2つの事業を展開しています。医療関連事業では、医療機関に対する業務受託サービスや医療用品の販売などを行っています。不動産関連事業では、商業施設の賃貸事業を行っています。近年は医療分野への事業拡大を積極的に進めており、福山医療器株式会社の子会社化などにより、さらなる事業の強化に取り組んでいます。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高は858百万円と前年同期比44.3%の減収となり、営業損失は140百万円となりました。これは、連結子会社のグローム・マネジメント株式会社において130百万円の貸倒引当金を計上したことが主な要因です。一方で、不動産関連事業の利益率は堅調に推移しており、同部門の営業利益は31百万円と前年同期比70.4%の減益にとどまりました。
売上・利益の推移
グローム・ホールディングス株式会社の売上高は、前期が1,798百万円と好調でしたが、当期第3四半期は858百万円と大幅な減収となりました。これは、医療関連事業における受託業務の減少や、不動産関連事業の賃貸収入の減少が主な要因です。一方で、利益面では、前期の268百万円の経常利益から当期は161百万円の経常損失と大幅な減益となりました。
四半期連結貸借対照表について
グローム・ホールディングス株式会社の四半期連結貸借対照表を見ると、総資産は8,443百万円となっています。うち流動資産は4,710百万円、固定資産は3,732百万円となっています。一方、負債は594百万円となっており、純資産は7,849百万円と財務体質は健全です。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が2,749百万円、営業貸付金が1,077百万円となっています。また、福山医療器株式会社の子会社化に伴い、のれんが81百万円計上されています。
負債の部
負債の部では、支払手形及び買掛金が170百万円となっています。また、長期借入金は残高がゼロとなっており、低水準の有利子負債が特徴です。
純資産の部
純資産の部では、資本金が3,049百万円、資本剰余金が3,012百万円、利益剰余金が1,615百万円となっています。自己資本比率は90.9%と非常に高い水準を維持しています。
ROAとROE
グローム・ホールディングス株式会社のROAは前期3.2%でしたが、当期は-1.6%と大幅に低下しています。これは、営業利益の悪化が影響しています。一方のROEは前期4.4%から当期は-1.8%と低下しており、自己資本の効率的活用が課題となっています。今後は、医療関連事業の収益力の回復と不動産事業の安定収益確保が重要になると考えられます。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローの状況を見ると、営業活動によるキャッシュ・フローはマイナス157百万円となりました。これは、主に税金等調整前四半期純損失150百万円の計上によるものです。一方、投資活動によるキャッシュ・フローはマイナス58百万円、財務活動によるキャッシュ・フローはプラス0.4百万円となっています。全体としては、現金及び預金が2,749百万円と手元流動性は高い水準を維持しています。
配当の支払額
グローム・ホールディングス株式会社は、前期(2023年3月期)に1株当たり5円の配当を実施しました。当期(2024年3月期)については、業績の回復を待って検討される見通しです。同社は積極的に事業展開を行っており、今後の業績improvement次第では、株主還元の拡充も期待できるかもしれません。
今後の展望
グローム・ホールディングス株式会社は医療関連事業と不動産関連事業の2つの柱を持つ企業ですが、当期は医療関連事業の収益力の低下が響きました。しかし、同社は福山医療器株式会社を子会社化するなど、医療分野への事業拡大に取り組んでおり、今後の業績回復が期待されます。また、不動産事業でも安定した収益基盤を有しているため、全社的な収益力の向上に期待が高まっています。
編集部のまとめ
グローム・ホールディングス株式会社は、医療関連事業と不動産関連事業を展開する企業です。当期第3四半期は業績が悪化しましたが、同社は積極的に事業拡大を進めており、今後の成長に期待が高まっています。医療分野での事業展開強化や不動産事業の安定収益が、同社の業績回復につながるものと考えられます。株主還元についても、業績改善次第で期待できるかもしれません。
グローム・ホールディングス株式会社の決算日や配当についてまとめました。
グローム・ホールディングス株式会社の決算期は3月期であり、毎年6月に定時株主総会を開催しています。前期(2023年3月期)は1株当たり5円の配当を実施しましたが、当期(2024年3月期)の配当については未定となっています。今後の業績回復次第で、株主還元の拡充も期待できるかもしれません。