東急株式会社の2023年12月期第3四半期決算がアップデートされました。企業業績が大幅に改善し、営業収益は7,289億円、営業利益は692億円と前年同期比で大幅増収増益となりました。新型コロナウイルスの影響も徐々に収束し、交通事業やホテル・リゾート事業などでの需要回復が寄与しています。
企業情報
企業名: 東急株式会社
証券コード: 90050
決算期: 3月期
東急株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
東急株式会社の決算は3月期で、6月下旬に本決算の株主総会を開催し、6月と12月に中間・期末配当を実施しています。
主な事業
東急株式会社は、鉄道事業を中心に不動産事業、生活サービス事業、ホテル・リゾート事業などを展開しています。東京の中心部に位置する沿線や地域の開発を手掛け、交通インフラと生活サービスを一体的に提供することが強みです。鉄道事業は公共性の高い事業であり、安全性と利便性の向上に注力しています。
今期の業績と利益率は?
今期第3四半期は、営業収益7,289億円(前年同期比8.7%増)、営業利益692億円(同89.1%増)と大幅な増収増益となりました。経常利益は726億円(同91.8%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は500億円(同106.4%増)と、利益面でも非常に好調な業績となっています。
売上・利益の推移
東急株式会社の売上高は新型コロナ以前の水準に回復しつつあり、営業利益も2019年度水準を上回りつつあります。交通事業やホテル・リゾート事業の需要回復、不動産事業の好調などが業績を後押ししています。今後も同様の推移が期待できそうです。
四半期連結貸借対照表について
東急株式会社の四半期連結貸借対照表では、総資産が2兆6,021億円、負債が1兆7,949億円、純資産が8,072億円となっています。前期末から総資産が減少しましたが、この背景には有形固定資産の減少などがあります。一方で、純資産が増加しており、自己資本比率は29.4%となっています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金や有形固定資産が減少しているものの、投資有価証券などが増加しています。全体としては前期末から118億円減少しています。
負債の部
負債の部では、有利子負債が1兆2,692億円と前期末から182億円減少するなど、財務体質の改善が進んでいます。その他の負債も減少しており、総負債は396億円減少しています。
純資産の部
純資産の部では、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により、純資産は278億円増加し8,072億円となっています。自己資本比率も29.4%と健全な水準を維持しています。
ROAとROE
東急株式会社の収益性指標では、ROA(総資産利益率)は前年同期の5.6%から9.8%に、ROE(自己資本利益率)は前年同期の6.3%から12.1%に改善しています。事業環境の回復と収益力の向上により、収益性指標も大幅に改善されています。
キャッシュフロー
東急株式会社のキャッシュフローは、営業活動により得られたキャッシュ収支が改善しており、投資活動による支出も抑えられているため、全体としてキャッシュ残高は前期末から減少している一方で健全な水準を維持しています。
配当の支払額
東急株式会社は、中間配当金を1株当たり7.5円、期末配当金も1株当たり7.5円を予定しています。前期に比べ配当金は増加しており、業績の回復に伴う株主還元の拡大が期待できます。
今後の展望
東急株式会社は、鉄道事業の安全性向上、不動産事業の推進、生活サービス事業の強化などに取り組んでいます。また、サステナブル経営の推進にも力を入れており、環境ビジョンの実現を目指しています。今後も持続的な事業展開により、企業価値の向上が期待されます。
編集部のまとめ
東急株式会社の2023年12月期第3四半期決算は、新型コロナ影響からの着実な回復が見られ、大幅な増収増益となりました。安定した収益基盤と健全な財務体質を持つ企業であり、今後も安全性と利便性の向上、沿線開発などに注力することで、持続的な成長が期待できます。株主還元の拡大も期待できる好業績となっています。
東急株式会社の決算日や配当についてまとめました。
東急株式会社の決算は3月期で、6月下旬の株主総会後に中間・期末配当を実施しています。今期の配当計画は1株当たり中間7.5円、期末7.5円と好調な業績を反映した増配となる見通しです。今後も安定的な事業基盤と収益力の向上により、株主還元の拡大が期待できるでしょう。