大和自動車交通株式会社の第3四半期決算報告が発表されました。同社は主にタクシー事業を営んでおり、テレワークの拡大などによる影響に苦しんできましたが、直近では運賃値上げが寄与し、売上高は前年同期比で5.0%増になりました。一方で人件費の増加や取得費用の発生により、利益は減少しましたが、今後の成長に向けてさまざまな取り組みを進めています。
企業情報
企業名: 大和自動車交通株式会社
証券コード: 4159
決算期: 3月期
大和自動車交通株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
大和自動車交通株式会社の決算日は3月31日で、第3四半期決算期間は2023年4月1日~2023年12月31日となっています。毎年6月に定時株主総会が開催され、その後の11月に中間配当、次年度の3月に期末配当が行われる予定です。
主な事業
大和自動車交通株式会社は、タクシー事業を中心に、ハイヤー事業、不動産事業、販売事業、サービス・メンテナンス事業などを展開しています。タクシー事業では、東京23区を中心に首都圏を中心に事業を展開しており、ハイヤー事業では高級タクシーの運行などを手がけています。また不動産事業では、賃貸マンションなどの管理・運営を行っています。
今期の業績と利益率は?
第3四半期の業績は、売上高が13,906百万円と前年同期比で5.0%増となりました。一方、営業損失は241百万円、経常損失は169百万円、親会社株主に帰属する四半期純損失は295百万円と、利益面では減少しました。これは人件費の増加や不動産事業での取得費用の発生などが影響しています。
売上・利益の推移
直近3年間の売上高は、2021年3月期が17,795百万円、2022年3月期が17,812百万円、2023年3月期(見込み)が17,696百万円となっています。利益面では、2021年3月期が149百万円の黒字、2022年3月期が196百万円の黒字、2023年3月期(見込み)が200百万円の黒字となる見通しです。
四半期連結貸借対照表について
大和自動車交通株式会社の直近の四半期連結貸借対照表を確認すると、資産合計は29,930百万円、負債合計は20,628百万円、純資産合計は9,301百万円となっています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が6,215百万円、建物及び構築物が6,102百万円、土地が11,296百万円となっています。前期末と比べ、現金及び預金が減少している一方で、不動産物件の取得に伴い建物及び構築物、土地が増加しています。
負債の部
負債の部では、短期借入金が5,288百万円、長期借入金が8,729百万円となっています。前期末と比べ、借入金が増加しています。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が9,304百万円となっています。前期末と比べ、親会社株主に帰属する四半期純損失の計上により利益剰余金が減少しています。
ROAとROE
ROA(総資産利益率)は前期末の0.7%から当第3四半期末は-0.6%に低下しています。また、ROE(自己資本利益率)は前期末の2.1%から当第3四半期末は-3.2%に低下しています。これは主に、当第3四半期の業績悪化による利益の減少が影響しています。
キャッシュフロー
第3四半期のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが363百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが1,555百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが284百万円の収入となっています。投資活動では不動産物件の取得などにより支出が増加しています。
配当の支払額
大和自動車交通株式会社は、年2回の配当を実施しています。第2四半期末(9月30日)と期末(3月31日)に配当を行っており、第2四半期末では1株当たり4円、期末では1株当たり4円の配当を行っています。
今後の展望
大和自動車交通株式会社は、新型コロナウイルス感染症の影響が残る中、タクシー運賃の値上げや新規顧客の開拓、コスト削減などに取り組んでおり、今後の業績回復に期待が寄せられています。また、自動運転技術の活用やMaaSへの対応など、事業構造の変化への対応にも力を入れていく方針です。
編集部のまとめ
大和自動車交通株式会社の第3四半期決算は、新型コロナ禍の影響が残る中、売上は前年同期比で増加したものの、人件費の増加や不動産事業での取得費用の発生などにより利益は減少しています。一方で、運賃値上げや新規顧客の開拓、コスト削減などに取り組むなど、業績回復に向けた施策も進めています。今後の自動運転技術の活用やMaaSへの対応など、事業構造の変化への対応にも期待が寄せられています。
大和自動車交通株式会社の決算日や配当についてまとめました。
大和自動車交通株式会社の決算日は3月31日で、第3四半期決算期間は2023年4月1日~2023年12月31日となっています。配当は年2回、第2四半期末(9月30日)と期末(3月31日)に1株当たり4円ずつ行っています。今後の業績回復に向けた取り組みに注目が集まっています。