北海道中央バス株式会社の2022年第3四半期決算報告が発表されました。訪日外国人客の回復や小樽天狗山のメディア露出効果などで、観光関連事業が好調に推移しているのが特徴的です。乗合自動車運送事業や建設業も堅調に推移し、全体としては増収となりました。一方で、人手不足や原材料価格上昇の影響などもあり、経常利益は赤字となりました。今後はさらなる収益改善に向けて、各事業の強化に取り組んでいくことが課題といえます。
企業情報
企業名: 北海道中央バス株式会社
証券コード: E04161
決算期: 3月
北海道中央バス株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
北海道中央バス株式会社の決算は3月31日を基準日としています。第3四半期の決算報告は2月14日に行われました。決算日から約3か月で決算書類の提出が完了する流れとなっています。
主な事業
北海道中央バス株式会社は、旅客自動車運送事業、建設業、清掃業・警備業、不動産事業、観光関連事業などを展開しています。道内を中心に事業を展開しており、旅客運送やインフラ整備、観光施設の運営など、北海道の地域経済を支える重要な役割を果たしています。
今期の業績と利益率は?
2022年第3四半期の連結業績は売上高が241億円と前年同期比0.9%の増加となりました。一方で、原材料価格の上昇や人手不足の影響から、1百万円の経常損失となりました。利益率は低下傾向にありますが、観光需要の回復に伴い、今後の業績改善が期待されます。
売上・利益の推移
売上高は過去3年で334億円→240億円→241億円と変動がありますが、概ね横ばいで推移しています。一方で、経常利益は7.9億円→△3.1億円→△0.01億円と赤字に推移しており、事業環境の厳しさが見て取れます。今後は収支改善に向けた取り組みが課題となります。
四半期連結貸借対照表について
2022年12月末時点の四半期連結貸借対照表をみると、総資産が363億円と前期末から8億円増加しています。現金及び預金が減少した一方で、投資有価証券が増加したことが主な要因です。負債は102億円と8億円の増加、純資産は260億円と0.1%の増加となっています。
資産の部
流動資産は143億円と減少しましたが、固定資産が220億円と増加しており、全体としては資産が増加しました。投資有資産産が37億円増加したのが主な要因です。
負債の部
流動負債が60億円、固定負債が42億円と、それぞれ増加しています。支払手形や買掛金が増加したことが主な要因です。
純資産の部
純資産は260億円と微増しました。利益剰余金が減少した一方で、その他有価証券評価差額金が増加したことが主な変動要因です。
ROAとROE
ROAは前期の2.2%から2.0%に低下し、ROEは前期の3.1%から2.6%に低下しています。収益性の低下が続いているため、事業構造の見直しや収支改善への取り組みが重要となっています。
キャッシュフロー
第3四半期の四半期連結キャッシュ・フロー計算書は開示されていませんが、前期の有価証券報告書によると、営業キャッシュ・フローが11億円のプラス、投資キャッシュ・フローが36億円のマイナスとなっています。今後の設備投資動向や、事業環境の改善によってキャッシュ・フローの改善が期待されます。
配当の支払額
2022年6月の定時株主総会において、1株当たり40円の配当が決議されました。前期の1株当たり25円からの増配となっており、株主還元の強化が図られています。
今後の展望
観光需要の回復や、新しい施策への取り組みなどから収益改善が期待されます。一方で、人手不足や原材料価格高騰など、事業環境の厳しさは続くと見られます。今後は、各事業の収支改善や、新たな収益源の開拓など、体質強化に向けた取り組みが課題となっています。
編集部のまとめ
北海道中央バス株式会社の2022年第3四半期決算は、観光関連事業が好調だったものの、経常損失を計上する厳しい内容でした。しかし、収支改善に向けた取り組みを続けており、今後の業績回復に期待が寄せられています。引き続き、各事業の収益力強化と新たな収益源の開拓など、持続的な成長に向けた取り組みに注目が集まります。
北海道中央バス株式会社の決算日や配当についてまとめました。
北海道中央バス株式会社の決算は3月31日を基準日としており、第3四半期の決算報告は2月14日に行われました。また、2022年6月の定時株主総会で1株当たり40円の配当が決議されるなど、株主還元の強化にも取り組んでいます。今後の業績改善と持続的な成長に向けた取り組みに期待が高まります。