飯野海運株式会社の最新の決算報告書をチェックしました!
同社はタンカーや大型ガス船を中心とした外航海運事業と不動産業を手がける総合海運企業です。
当期の業績は売上高が1,034億円、経常利益は152億円と過去最高水準を更新しました。
今後も経営資源を有効活用し、さらなる収益力の向上を目指していきます。
企業情報
企業名: 飯野海運株式会社
証券コード: 9190
決算期: 2023年3月期
飯野海運株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
飯野海運株式会社の決算期は3月期です。
今回の決算報告は2023年12月31日を期末日とする第3四半期の業績となります。
通期の決算発表は2023年5月頃の予定です。
主な事業
飯野海運株式会社は外航海運事業と不動産事業を核とする総合海運企業です。
外航海運事業では、主力のケミカルタンカーや大型LPGタンカーなどの運航を行っています。
不動産事業では、東京・内幸町にあるオフィスビルの賃貸管理などを手がけています。
これらの事業を通じて、安定的な収益の確保と企業価値の向上に取り組んでいます。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の業績は、売上高が1,034億円、経常利益が152億円と好調な結果となりました。
外航海運業は市況の高水準を受けて安定収益を確保し、不動産事業も空室率の改善などで好業績を維持しています。
この結果、経常利益率は14.7%と高い水準を誇っています。
売上・利益の推移
同社の売上高は過去3年間増加傾向にあり、経常利益も141億円から152億円と上昇しています。
外航海運市況の好調と不動産事業の安定収益が両輪となって業績を牽引しています。
特に外航海運事業の採算性が向上し、全社の収益力が高まっているのが特徴です。
四半期連結貸借対照表について
飯野海運の総資産は2,770億円となり、前期末に比べて115億円増加しました。
現金預金が増加したことや新造船が竣工したことなどが主な要因です。
一方、負債は1,522億円と26億円減少し、純資産は1,248億円と142億円増加しています。
資産の部
流動資産は430億円、固定資産は2,338億円となっています。
現預金が183億円増加した一方で、船舶などの有形固定資産が97億円増加しています。
負債の部
流動負債は532億円、固定負債は989億円です。
短期借入金が17億円減少したことが主な要因です。
純資産の部
資本金は130億円、利益剰余金は938億円と堅調に推移しています。
株主資本比率は45.0%と財務体質も良好です。
ROAとROE
同社のROAは直近3年間で4.7%から5.5%へと改善しています。
また、ROEも6.8%から7.3%と向上しています。
これは外航海運事業の採算性向上と不動産事業の安定収益が続いていることが要因です。
今後も経営資源の効率的な活用を通じて、ROAとROEの一層の向上が期待されます。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュフローは191億円の収入となり、堅調な事業performance を示しています。
投資活動では新造船建造などにより121億円の支出がありましたが、財務活動では配当金支払いなどで70億円の減少となっています。
全体としては現金及び預金が183億円増加し、手元流動性が改善しています。
配当の支払額
飯野海運は株主への還元を重視しており、今期の配当は年間63円を予定しています。
当第3四半期までに中間配当として25円を実施し、期末配当も38円を見込んでいます。
これは前期比10円増配となっており、着実な利益還元が行われています。
今後の展望
飯野海運は引き続き、外航海運事業と不動産事業の両輪で収益の拡大を目指します。
外航事業では、ケミカルタンカーやLPGタンカーなどの主力船種での稼働率向上と運賃水準の維持に取り組みます。
不動産事業では、物件の稼働率向上やコスト管理の強化で安定的な収益の確保を図ります。
これらの施策を通じて、持続的な成長と株主還元の拡大を目指していきます。
編集部のまとめ
今回の決算では飯野海運が達成した好業績と、今後の成長戦略が確認できました。
外航海運と不動産の2つの柱を強化し、企業価値の向上を目指す同社の取り組みは注目に値します。
配当の増額も株主還元への姿勢が伺え、今後の業績動向にも期待が高まります。
飯野海運株式会社の決算日や配当についてまとめました。
飯野海運の決算期は3月期で、直近の四半期決算は2023年12月31日を期末日としています。
当期の業績は好調で、年間配当は63円を予定しています。
今後も外航海運と不動産の両事業を通じて、持続的な成長と株主還元の拡大に取り組む方針です。