共栄タンカー株式会社の決算がついに発表されました。そのスピーディーな情報配信に感心しながら、企業の経営状況をチェックしていきたいと思います。この決算で注目すべきポイントをわかりやすくお伝えします。
企業情報
企業名: 共栄タンカー株式会社
証券コード: 91300
決算期: 3月決算
共栄タンカー株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
共栄タンカー株式会社は3月期決算を行っています。第3四半期決算は2023年12月31日が基準日となっています。
主な事業
共栄タンカー株式会社は、主に大型原油船(VLCC)、石油製品船、LPG船、ばら積船の運航を行う外航海運業が中心の事業です。船舶を保有し、長期貸船契約を通じて安定した収益を確保することが同社の強みとなっています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高が107億円となりました。営業利益は6千8百万円の損失となりましたが、経常利益は2千6百万円と確保できています。また、親会社株主に帰属する四半期純利益は1千7百万円となっています。
売上・利益の推移
前年同期と比べると、売上高は2億5千万円減少しています。一方で、経常利益は3億7千1百万円減少と厳しい結果となりました。ただし、親会社株主に帰属する四半期純利益は9億円以上の減少と大幅減少となっています。この背景には船舶のトラブルに伴う修繕費や為替変動の影響が大きく作用したようです。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期連結会計期間末の総資産は701億円となり、前期末比では7億円の減少となっています。一方で、純資産は192億円と前期末比で13億円増加しています。
資産の部
資産の部では、流動資産が63億円、固定資産が637億円となっています。固定資産の主な内訳は、船舶関連の623億円となっています。
負債の部
負債の部では、流動負債が101億円、固定負債が407億円となっています。主な内訳は、長期借入金が365億円となっています。
純資産の部
純資産の部では、株主資本が152億円、その他の包括利益累計額が40億円となっています。自己資本比率は27.5%と財務基盤はより強化されてきています。
ROAとROE
ROAは前年同期の5.7%から0.4%に大きく低下し、ROEも前年同期の20.3%から0.9%と大幅に悪化しています。これは前述した業績悪化の影響が大きく表れているためです。今後の業績回復に注目していく必要があるでしょう。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローの状況については開示されていません。ただし、船舶の建造資金の支出などにより、前期末より3億7千万円減少しているようです。財務体質の強化に向けたバランスの取れたキャッシュマネジメントが不可欠だと言えるでしょう。
配当の支払額
当期の配当金は1株当たり20円となっています。前期と同額の配当を維持することができました。株主還元への取り組みは継続しているようです。
今後の展望
経営環境は不確定要素が多く、2023年度の業績予想は未定となっています。しかし、中長期的に見れば海運市況の回復とともに、収益も改善していくことが期待されています。船隊の最適化や経費削減、環境対応などに引き続き取り組む方針のようです。
編集部のまとめ
今回の共栄タンカー株式会社の決算は、業績面では厳しい結果となっています。しかし、財務基盤は着実に強化されつつあり、今後の経営環境の改善と共に、業績も回復に向かうことが期待されます。株主還元も継続しているなど、安定経営を目指す姿勢がうかがえます。今後の動向に注目していきたいと思います。
共栄タンカー株式会社の決算日や配当についてまとめました。
共栄タンカー株式会社は3月期決算を行っており、第3四半期決算は2023年12月31日が基準日となっています。また、当期の配当金は1株当たり20円と前期並みを維持しています。今後の業績回復と配当の継続に期待が高まります。