九州旅客鉄道株式会社の最新の決算報告書が公開されました。同社は日本の交通業界を代表する企業の一つで、九州地方を中心に鉄道やホテル、ショッピングモールなど様々な事業を展開しています。今回の決算では、営業収益や営業利益、親会社株主に帰属する四半期純利益といった主要指標が前年同期と比べて大幅に伸長しており、業績の好調さが伺えます。
企業情報
企業名: 九州旅客鉄道株式会社
証券コード: 91420
決算期: 3月期
九州旅客鉄道株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
九州旅客鉄道株式会社は3月31日が期末となっており、4月から3月までの1年間を決算期間としています。決算発表は毎年6月頃に行われます。
主な事業
九州旅客鉄道株式会社は、日本の九州地方を主な事業エリアとしており、鉄道事業を中核事業としています。また、ホテル事業、不動産事業、流通・外食事業など、多角化した事業展開も行っています。近年では、再生可能エネルギー事業にも注力するなど、事業領域の拡大を図っています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は営業収益が2,929億円、営業利益が431億円と、前年同期と比べてそれぞれ12.1%増加、91.7%増加と大幅な増収増益となりました。特に、営業利益の伸びが顕著であり、同社の収益性の向上が窺えます。
売上・利益の推移
最近3年間の業績推移を見ると、前年度と比較して売上高は10%以上、営業利益は30%以上の増加となっており、同社の事業が順調に推移していることが分かります。これは、社会経済活動の正常化に伴う鉄道旅客運輸収入の回復や、不動産や流通・外食事業の好業績などが寄与している模様です。
四半期連結貸借対照表について
同社の最新の四半期連結貸借対照表を見ると、総資産は1兆627億円となっています。このうち、有形固定資産が6,894億円と全体の6割以上を占めるなど、鉄道を中心とした事業の資産が大きな割合を占めています。一方、負債では社債と長期借入金が3,148億円となっており、財務基盤の安定性もうかがえます。
資産の部
総資産の中心となっているのは有形固定資産で、鉄道路線や駅施設、車両などの固定資産が大半を占めています。また、現金・預金や売掛金などの流動資産も一定の水準を維持しており、資産効率の良さが感じられます。
負債の部
負債の主な内訳は、社債と長期借入金となっています。財務の健全性を示す自己資本比率は41.1%と高水準を保っており、同社の財務基盤の強さが確認できます。
純資産の部
純資産は4,377億円となっており、前期末と比べて30億円以上増加しています。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により利益剰余金が増加したことによるものです。
ROAとROE
同社のROA(総資産利益率)は4.3%、ROE(自己資本利益率)は10.4%となっており、前年同期の水準から改善しています。これは、経営の効率性と収益性が高まったことを示しています。今後も、鉄道事業の回復や成長事業の伸長によってこれらの指標がさらに上昇することが期待されます。
キャッシュフロー
第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローでは、営業活動によるキャッシュ・フローが551億円の収入となっています。一方で、投資活動によるキャッシュ・フローは438億円の支出となっており、新規設備投資などに資金が投下されています。全体としては108億円のキャッシュ増加となり、財務の健全性が維持されていると言えるでしょう。
配当の支払額
当期の配当金は、前期と同水準の1株当たり93円が予定されています。配当性向は35.9%となっており、業績の伸長に合わせた適切な水準の配当を実施していると評価できます。株主への利益還元にも注力している同社の姿勢が伺えます。
今後の展望
九州旅客鉄道は、事業構造改革と新規事業展開に注力しており、今後の業績拡大に期待がかかっています。特に、鉄道事業の収益性向上や、不動産・ホテル事業の強化、再生可能エネルギー事業への進出など、様々な成長戦略を推進しています。中期的には、更なる業績拡大と株主価値の向上が見込めると考えられます。
編集部のまとめ
今回の九州旅客鉄道株式会社の決算報告では、営業収益、営業利益、純利益などの主要指標が大幅に改善している点が注目されます。鉄道事業を中核に据えつつ、不動産やホテル、流通・外食など、多角化した事業展開が奏功している様子がうかがえます。また、ROAやROEといった収益性指標も向上しており、経営効率の改善にも注力していることが見て取れます。今後も、新規事業の拡大や既存事業の収益力強化など、同社の将来の成長が期待されます。
九州旅客鉄道株式会社の決算日や配当についてまとめました。
九州旅客鉄道株式会社の決算期は3月31日が期末で、年1回の業績発表は毎年6月頃に行われます。配当は1株当たり93円を予定しており、前期と同水準の配当を行う予定です。業績が好調な中、株主への利益還元にも積極的に取り組んでいる様子がうかがえます。