株式会社W TOKYOの決算報告を分析してみました。東京で開催される人気ファッション&エンターテインメントイベント「TOKYO GIRLS COLLECTION」の企画制作を手掛ける同社は、売上高や利益が着実に伸びています。特にTGCプロデュース領域の売上が全体の7割以上を占めるなど、同社の主力事業が好調に推移しています。今後も協賛企業の増加やコンテンツ制作の拡大などにより業績が伸び続けることが期待されます。
企業情報
企業名: 株式会社W TOKYO
証券コード: E38687
決算期: 6月
株式会社W TOKYOの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社W TOKYOの決算日は6月30日です。第3四半期決算(2024年3月期第3四半期)の決算発表が2024年5月15日に行われています。
主な事業
株式会社W TOKYOは、「TOKYO GIRLS COLLECTION」をはじめとするファッション関連イベントの企画・制作を手掛けるブランディングプラットフォーム事業を行っています。人気アーティストやタレントの出演、アパレルブランドの出展など、ファッションとエンターテインメントが融合したイベントを展開しており、協賛企業や来場者の増加により事業規模を拡大してきました。また、オリジナルグッズの開発やタイアップ商品の販売など、TGCブランドを活用した収益モデルの多角化にも取り組んでいます。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期累計期間の業績は、売上高が3,192百万円、営業利益が529百万円となりました。前年同期と比べて売上高は0.9%減、営業利益は28.0%減と、減収減益となっています。これは、原材料価格や人件費の高騰の影響を受けたTGCやTGC地方開催といった大型イベントの開催コストの増加が主な要因です。ただし、調整後営業利益は651百万円と健全な水準を維持しており、事業の収益性は高いと評価できます。
売上・利益の推移
株式会社W TOKYOの売上高は上昇傾向にあり、2023年6月期は3,616百万円を記録しました。一方で、営業利益は2023年6月期が406百万円と高い水準を維持しています。このように、事業の規模拡大に伴って収益性も向上してきていることがわかります。
四半期連結貸借対照表について
株式会社W TOKYOの四半期連結貸借対照表を見ると、資産・負債・純資産のバランスがよく取れていることがわかります。特に、資産の部では売掛金及び契約資産が938百万円と大きくなっています。一方、負債の部では長期借入金が802百万円となっています。これらの数値から、同社は売上債権の回収と有利子負債の返済に注力していることがうかがえます。
資産の部
株式会社W TOKYOの資産は3,580百万円となっています。その内訳としては、現金及び預金が1,775百万円、売掛金及び契約資産が938百万円となっています。これらの資産が、同社の事業展開の基盤になっているといえます。
負債の部
負債合計は1,929百万円となっています。その主な内訳は、買掛金が530百万円、長期借入金が802百万円となっています。資金調達面では、内部留保と銀行借入を組み合わせて事業に投資していることがわかります。
純資産の部
純資産は1,650百万円となっています。資本金は234百万円、利益剰余金は869百万円と、着実に積み上げられています。これらの数値から、株主資本が概ね半分を占める健全な財務体質であるといえます。
ROAとROE
株式会社W TOKYOのROA(総資産利益率)は、2023年6月期が6.8%、2024年3月期第3四半期が14.5%となっています。ROE(自己資本利益率)は、2023年6月期が16.7%、2024年3月期第3四半期が20.3%となっています。これらの数値から、同社は資産効率と自己資本の収益性を高める経営を行っていることがわかります。
キャッシュフロー
当第3四半期累計期間のキャッシュフローについては、営業活動によるキャッシュ・フローが341百万円のプラスとなりました。一方で、投資活動によるキャッシュ・フローが21百万円のマイナス、財務活動によるキャッシュ・フローが333百万円のマイナスとなっています。これは、事業の成長に向けた設備投資と有利子負債の返済が進んでいることを示しています。
配当の支払額
株式会社W TOKYOは、現時点では配当を行っていないようです。事業の成長に向けて内部留保の積み上げを優先しているものと考えられます。今後は、収益力と財務基盤の安定化が進めば、株主還元策の検討も行われるかもしれません。
今後の展望
株式会社W TOKYOは、「TOKYO GIRLS COLLECTION」を中核とするブランディングプラットフォーム事業で高い収益性を維持しています。今後も協賛企業の増加やコンテンツ制作の拡大などにより、さらなる売上と利益の向上が期待されます。また、地方開催イベントの拡大やPR事業の強化にも注力しており、事業領域の拡大にも取り組んでいます。バランスの取れた財務体質と収益性の高い事業モデルを持つ同社の今後の成長が期待されます。
編集部のまとめ
株式会社W TOKYOは、ファッションとエンターテインメントが融合したイベントの企画・制作を手掛ける企業です。「TOKYO GIRLS COLLECTION」を中心に事業を展開し、着実な売上と利益の拡大を実現しています。原価高騰の影響を受けているものの、収益性の高い事業モデルと健全な財務体質を備えていることから、今後も安定的な成長が期待できる企業といえるでしょう。
株式会社W TOKYOの決算日や配当についてまとめました。
株式会社W TOKYOの決算日は6月30日で、第3四半期決算の発表が5月15日に行われています。配当金は現時点では支払われていませんが、今後の収益力の向上と財務基盤の強化に伴い、株主還元策の検討も期待できるでしょう。