株式会社クオルテックの2023年7月1日から2024年3月31日までの第3四半期決算報告が発表されました。自動車やエレクトロニクス分野での受注増を背景に、売上高は前年同期比10.6%増の2,816,904千円、経常利益は同21.4%増の385,980千円と、過去最高を更新しました。成長を続けるクオルテックの業績について、詳しくご紹介します。
企業情報
企業名: 株式会社クオルテック
証券コード: E38693
決算期: 6月
株式会社クオルテックの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社クオルテックの決算期は6月末で、第3四半期報告書は2024年5月に提出されています。
主な事業
株式会社クオルテックは、自動車部品や半導体などの信頼性評価やパワーサイクル試験、微細加工など、先端技術分野の試験・分析サービスを提供しています。特に、電動化や高度運転支援システムの成長分野に強みを発揮しており、顧客の研究開発費増加に伴う受注増が業績を牽引しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期累計期間の業績は、売上高2,816,904千円(前年同期比10.6%増)、経常利益385,980千円(同21.4%増)、四半期純利益264,057千円(同14.4%増)と過去最高を更新しました。電動化分野の需要拡大やパワーサイクル試験の受注増により、営業利益率14.2%と高水準を維持しています。
売上・利益の推移
クオルテックの売上高は、2023年6月期3,274,204千円から堅調に推移しており、当第3四半期累計期間も前年同期比10.6%増の2,816,904千円を記録しました。収益面でも、経常利益が2023年6月期318,006千円から当第3四半期385,980千円と大幅に増加しています。
四半期連結貸借対照表について
クオルテックの財務状況は健全に推移しています。当第3四半期会計期間末の総資産は4,249,817千円と前事業年度末比で1,072,046千円増加しました。この主な要因は株式上場に伴う公募増資による現金及び預金の増加や、受注拡大に伴う売掛金の増加などです。
資産の部
流動資産は3,025,568千円と前事業年度末比で951,016千円増加しており、現金及び預金が1,879,330千円と大幅に増加しています。固定資産は1,224,248千円と、投資や設備投資などにより121,030千円増加しました。
負債の部
負債合計は1,097,261千円と前事業年度末比で299,858千円増加しました。これは主に未払法人税等の増加や設備投資に伴う短期借入金の増加などによるものです。
純資産の部
純資産は3,152,556千円と前事業年度末比で772,188千円増加しました。これは主に株式上場に伴う公募増資による資本金と資本剰余金の増加、および四半期純利益の計上によるものです。
ROAとROE
クオルテックのROA(総資産経常利益率)は直近で9.1%と高水準を維持しています。また、ROE(自己資本利益率)も12.2%と健全な水準を確保しており、自己資本の効率的な運用と収益性の高さが窺えます。今後も事業拡大と収益力の向上が期待されます。
キャッシュフロー
クオルテックは営業活動によるキャッシュ・フローが強い企業です。直近の第3四半期累計期間では、営業活動によるキャッシュ・フローは423,600千円の増加となりました。これは、利益水準の高さと売上債権の増加などによるものです。投資活動によるキャッシュ・フローは設備投資などで159,631千円の減少となっています。財務活動では株式上場に伴う351,863千円の増加となっています。
配当の支払額
クオルテックは、2023年9月の定時株主総会決議により、1株当たり37円の配当を実施しました。これは前期の185,000円から大幅に引き下げられた水準ですが、株式分割の影響を考慮すると、実質的な1株当たり配当額は増加しています。今後も株主還元を意識した配当政策が期待されます。
今後の展望
クオルテックは、自動車や半導体分野での電動化や高度運転支援システムの成長に合わせて受注が増加しており、今後も重要な成長領域として期待されています。また、株式上場による知名度向上や財務基盤の強化により、更なる事業拡大が期待できます。引き続き、高い技術力と収益性を生かし、業界をリードし続けていくことが期待されます。
編集部のまとめ
株式会社クオルテックの2023年7月から2024年3月までの第3四半期決算は、売上高、営業利益、経常利益、四半期純利益のいずれも過去最高を更新するなど、非常に好調な結果となりました。自動車や半導体分野での需要拡大を背景に、高い収益性を維持しています。株式上場後も財務基盤が強化され、今後の事業拡大が期待されます。
株式会社クオルテックの決算日や配当についてまとめました。
株式会社クオルテックの決算期は6月末で、第3四半期報告書は2024年5月に提出されています。2023年9月の定時株主総会決議により、1株当たり37円の配当を実施しました。株主還元を意識した配当政策が期待されます。