日本航空株式会社の2023年12月期第3四半期決算が発表されました。航空需要の回復に伴い、同社の業績も大幅に改善しています。国内外の航空路線の運航再開や新型機材の導入など、同社は積極的な経営戦略を展開しており、今後の更なる業績拡大が期待されます。
企業情報
企業名: 日本航空株式会社
証券コード: 92010
決算期: 2023年3月期
日本航空株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
日本航空株式会社の決算日は3月31日です。同社の決算発表は年に4回行われており、第1四半期(4-6月)、第2四半期(7-9月)、第3四半期(10-12月)、通期(4月-3月)の決算が発表されます。
主な事業
日本航空株式会社の主な事業は航空運送事業です。国内線・国際線の定期・不定期の旅客・貨物・郵便の航空輸送サービスを提供しています。その他にも、旅行企画販売事業やクレジットカード事業など関連事業も展開しています。
今期の業績と利益率は?
2023年12月期第3四半期の同社の売上収益は1兆2,493億円、EBIT(税引前利益)は1,289億円と大幅な増収増益を達成しました。特に国際線旅客収入が高い伸びを示しており、EBITマージンは10.3%まで改善されています。
売上・利益の推移
同社は新型コロナ禍で大打撃を受けていましたが、足元では航空需要の回復に伴い売上収益、営業利益ともに前年同期から大きく改善しています。2023年12月期第3四半期の売上収益は前年同期比24.2%増、EBITは前年同期比271.5%増と好調な業績を示しています。
四半期連結貸借対照表について
同社の2023年12月末時点の総資産は2兆6,215億円と、前期末比1,009億円増となっています。主な増加要因は航空機建設仮勘定の増加です。一方、負債は1兆7,062億円、純資産は9,153億円となっています。
資産の部
資産の部では、航空機建設仮勘定が増加したことが特徴的です。同社は新しい航空機の導入に積極的に取り組んでおり、この投資が資産を押し上げています。その他の資産も堅調に推移しています。
負債の部
負債の部では、その他の金融負債が増加しています。航空機の導入に伴う借入金が増加したためです。一方で、有利子負債は減少傾向にあります。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が増加しています。第3四半期までの親会社の所有者に帰属する四半期利益が858億円と好調だったことが要因です。自己資本比率も33.4%と健全な水準を維持しています。
ROAとROE
同社のROA(総資産経常利益率)は、前期末の2.6%から当第3四半期末には5.1%まで改善しています。ROE(自己資本当期純利益率)も前期末の4.2%から当第3四半期末には9.8%まで上昇しています。航空需要の回復を背景に、収益性が大幅に改善されていることが分かります。
キャッシュフロー
同社の営業キャッシュ・フローは当第3四半期で2,732億円のプラスとなり、前年同期比1,288億円増加しています。一方、投資キャッシュ・フローは航空機の取得などで1,557億円のマイナスとなりました。この結果、現金及び現金同等物の残高は前期末比448億円増の6,840億円となっています。
配当の支払額
同社は2023年6月期の期末配当として1株当たり25円、2023年12月期の中間配当として1株当たり30円の配当を実施しました。財務体質の強化と株主還元のバランスを取りつつ、積極的な配当政策を展開しています。
今後の展望
同社は、サステナビリティの取り組みと人的資本経営の推進を重点課題として掲げています。カーボンニュートラル実現に向けたSAF(持続可能な航空燃料)の調達や、次世代航空機の導入などが進んでいます。また、人財不足への対策として新卒採用や教育投資にも注力しています。これらの取り組みが同社の中長期的な競争力強化につながると期待されます。
編集部のまとめ
日本航空株式会社は、新型コロナ禍からの回復基調にあり、第3四半期の業績は大幅に改善しました。特に国際線旅客収入の回復が顕著で、EBITマージンも二桁まで上昇しています。今後は、サステナビリティの推進と人的資本への投資に注力し、持続的な成長を目指すと見られます。同社の業績と成長戦略には引き続き注目していく必要があるでしょう。
日本航空株式会社の決算日や配当についてまとめました。
日本航空株式会社の決算日は3月31日です。同社は年4回の決算発表を行っており、第1四半期(4-6月)、第2四半期(7-9月)、第3四半期(10-12月)、通期(4月-3月)の決算が公表されます。また、2023年6月期の期末配当は1株25円、2023年12月期の中間配当は1株30円と、株主還元にも積極的に取り組んでいます。