仮設機材のレンタル・販売を手掛ける株式会社ASNOVAが、第3四半期の決算を発表しました。同社は売上高が前年同期比17.1%増と好調な業績を残しています。顧客満足度向上に取り組み、仮設機材の需要が高まる中で設備投資を積極的に行った成果が表れています。特に仮設機材のリユース事業にも力を入れており、循環型社会への貢献を果たしつつ収益も伸ばしています。今後も中小建設業を中心に高い需要が見込まれており、企業の成長が期待されます。
企業情報
企業名: 株式会社ASNOVA
証券コード: E35797
決算期: 3月期
株式会社ASNOVAの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社ASNOVAの決算期は3月期で、毎年4月から翌年3月までの1年間の業績を発表しています。第3四半期の決算は12月末が基準日で、その2カ月後の2月に四半期報告書を提出しています。
主な事業
株式会社ASNOVAは、仮設機材のレンタルから販売までを手掛ける企業です。主な事業は、足場や覆工板など仮設資材のレンタルと、顧客のニーズに合わせた仮設機材の製造・販売です。建設現場での使用を想定した高品質な商品を提供し、幅広い顧客層から支持されています。また、リユース事業としてリサイクルに力を入れており、資源循環にも貢献しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の業績は売上高2,760百万円(前年同期比17.1%増)、営業利益222百万円(同61.7%増)、経常利益210百万円(同43.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益122百万円(同34.2%増)と、前年同期と比べて大幅な増収増益となりました。仮設機材への高い需要に応えるため設備投資に注力した結果、利益率も7.7%と高水準を維持しています。
売上・利益の推移
当社の売上高は、第3四半期に集中する傾向にあります。仮設資材の需要が特に3月末に集中するため、第3四半期の売上高が最も高くなる傾向にあります。一方で、仮設機材の減価償却費や運営費用は固定費が中心のため、売上高の低迷時には営業利益が悪化する可能性があります。しかし、当期は設備投資を強化した効果で売上高・営業利益ともに好調に推移しています。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期の 総資産 は9,655百万円と、前連結会計年度末から2,366百万円増加しています。この主な要因は、現金及び預金の増加389百万円、賃貸資産への積極的な投資による有形固定資産の増加1,861百万円などによるものです。
資産の部
流動資産は1,934百万円で、前連結会計年度末から485百万円増加しました。主な要因は、現金及び預金の増加389百万円、受取手形及び売掛金の増加177百万円などです。固定資産は7,721百万円で、前連結会計年度末から1,881百万円増加しました。主な要因は、賃貸資産への投資による有形固定資産の増加1,861百万円などです。
負債の部
負債合計は6,708百万円と、前連結会計年度末から2,209百万円増加しました。この主な要因は、賃貸資産の取得資金として調達した長期借入金の増加2,042百万円などによるものです。
純資産の部
純資産合計は2,947百万円と、前連結会計年度末から157百万円増加しました。この主な要因は、資本金及び資本準備金の増加50百万円、利益剰余金の増加98百万円などによるものです。
ROAとROE
当社のROA(総資産経常利益率)は2.2%、ROE(自己資本当期純利益率)は4.2%となっています。ROAは前年同期比で0.1ポイント下がりましたが、ROEは3.8ポイント上昇しています。これは、親会社株主に帰属する四半期純利益が堅調に推移したことと、手元資金を活用して賃貸資産の拡充に投資を行ったためです。今後もキャッシュフローを有効活用しつつ、更なる収益力の向上に努めていく方針です。
キャッシュフロー
当第3四半期の営業活動によるキャッシュフローは1,253百万円の収入となっています。これは主に、税金等調整前四半期純利益210百万円、減価償却費1,108百万円などによるものです。一方、投資活動によるキャッシュフローは1,931百万円の支出となり、賃貸資産への積極的な投資を行ったことが主な要因です。財務活動によるキャッシュフローは1,067百万円の収入となっており、長期借入れによる収入が主な内訳です。全体としては、389百万円の現金及び預金の増加となっています。
配当の支払額
当社は、年2回の配当を実施しています。第2四半期末(9月30日)と期末(3月31日)の年2回、1株当たり2円ずつの配当を行っています。当第3四半期連結累計期間における配当金の総額は24,674千円でした。今後も経営基盤の強化と株主還元の両立を目指していく方針です。
今後の展望
今後の事業環境としては、公共投資の堅調な推移や民間投資の回復傾向など、建設業界全体の好調が続くことが見込まれます。ASNOVAグループは、仮設機材のレンタル・販売を通じて幅広い顧客ニーズに応え、収益力の向上に取り組んでいきます。特に、リユース事業の強化により、資源循環型社会の実現にも貢献していきたいと考えています。また、ベトナムでの事業拡大にも着手するなど、国内外での事業基盤の拡大にも力を入れていきます。
編集部のまとめ
株式会社ASNOVAは、建設現場に欠かせない仮設機材のレンタルや販売を手がける企業です。当第3四半期の業績は前年同期比増収増益と好調で、特に設備投資の強化が功を奏した形となっています。今後も建設需要の高まりに対応しつつ、リユース事業の強化や海外展開にも尽力していく方針です。持続的な成長に向けて、更なる事業展開が期待される企業といえるでしょう。
株式会社ASNOVAの決算日や配当についてまとめました。
株式会社ASNOVAの決算期は3月期で、第3四半期の決算は12月末が基準日となっています。配当は年2回、1株当たり2円ずつ、9月末と3月末に支払われています。当第3四半期の配当総額は24,674千円でした。今後も株主還元を重視しつつ、事業の成長にも取り組んでいく方針です。