株式会社GRCSは、グローバルリスクコンプライアンス(GRC)ソリューションを提供する企業です。直近の決算では、売上高が前年同期比18.3%増の16億1,621万円と順調に推移しています。また、営業利益も前年同期の125,937千円の損失から30,865千円の利益に転換するなど、着実な業績改善が見られます。
企業情報
企業名: 株式会社GRCS
証券コード: E36988
決算期: 11月
株式会社GRCSの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社GRCSは11月期決算を行っており、毎年7月に第2四半期(上半期)の決算報告書が提出されます。今回の決算報告書は、2023年12月1日から2024年5月31日までの第2四半期連結累計期間のものになります。
主な事業
株式会社GRCSは、企業のガバナンス、リスク管理、コンプライアンス(GRC)領域に特化したソリューションを提供しています。具体的には、外部委託先リスクマネジメントツールの提供や、生成AIを活用したセキュリティリスクマネジメント支援サービスなどを展開しています。また、フィナンシャルテクノロジー事業においても、売切り型ライセンスの販売などに取り組んでいます。
今期の業績と利益率は?
当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高が前年同期比18.3%増の16億1,621万円と好調に推移しました。また、売上総利益も前年同期比65.5%増の5億7,101万円と大幅に改善されています。一方で、販売費及び一般管理費が増加したものの、営業利益は3,086万円の黒字に転換しました。
売上・利益の推移
過去2期の売上高と利益の推移をみると、売上高は前年同期比18.3%増の16億1,621万円と堅調に推移しています。一方で、経常利益は前年同期の131,002千円の損失から17,868千円の黒字に転換しており、収益性の改善が進んでいることが分かります。
四半期連結貸借対照表について
当第2四半期連結会計期間末の財政状態は、資産合計が16億9,873万円と前連結会計年度末に比べ2億6,430万円増加しています。一方で、負債合計は14億707万円と2億904万円増加し、純資産は2億9,157万円と7,346万円の増加となっています。
資産の部
資産の部では、売掛金及び契約資産が85,578千円増加したほか、フィナンシャルテクノロジーの事業譲渡に関して保有していた400,000千円のうち200,000千円の支払条件が充足され、のれんが140,272千円増加しています。
負債の部
負債の部では、契約負債が119,246千円増加したほか、賞与引当金が45,953千円増加しています。これらが主な要因となり、負債合計が増加しています。
純資産の部
純資産の部では、第三者割当増資を行ったことにより、資本金が59,994千円、資本準備金が59,928千円増加しています。一方で、連結子会社株式の追加取得により、非支配株主持分が45,213千円減少しています。
ROAとROE
当第2四半期連結会計期間末のROAは0.17%、ROEは0.97%となっています。前年同期と比較して、両指標とも改善傾向にあり、収益性や資本効率性が高まってきていると評価できます。今後も、売上の伸長や利益率の向上により、さらなる改善が期待されます。
キャッシュフロー
当第2四半期連結累計期間のキャッシュ・フローでは、営業活動によるキャッシュ・フローは1億9,519万円の収入となり、前年同期に比べて大幅に改善しました。一方で、投資活動によるキャッシュ・フローは2億970万円の支出となり、フィナンシャルテクノロジーの事業譲受が主な要因です。財務活動によるキャッシュ・フローは1,203万円の収入となっています。
配当の支払額
この決算において、株式会社GRCSは配当の支払いは行っていません。今後の業績に合わせて、配当の実施を検討していくものと考えられます。
今後の展望
株式会社GRCSは、「進化に、加速を。」をミッションに掲げ、企業のリスクマネジメントやコンプライアンス対策を支援するソリューションの提供に注力しています。今期の業績改善を背景に、更なる事業拡大と収益力の向上が期待されます。今後も、AI活用等の新たなサービス展開にも期待が高まっています。
編集部のまとめ
株式会社GRCSは、GRCソリューション事業を中心とした着実な業績拡大を続けています。当第2四半期は、売上高、営業利益ともに大幅に改善し、経営効率の向上も見られます。今後は、生成AIを活用したサービスなど、新しい取り組みにも注目が集まりそうです。株主還元面では、まだ配当は実施されていませんが、業績拡大に合わせて検討されていくことが期待されます。
株式会社GRCSの決算日や配当についてまとめました。
株式会社GRCSは11月期決算を行っており、毎年7月に第2四半期(上半期)の決算報告書が提出されます。当社は2023年12月1日から2024年5月31日までの第2四半期連結累計期間の決算報告書を発表しました。売上高は前年同期比18.3%増、営業利益も3,086万円の黒字に転換するなど、着実な業績改善が見られます。一方で、配当の実施は行われておらず、今後の業績に合わせた検討が期待されます。