ケイヒン株式会社の第3四半期決算が発表されました。物流事業を中心に展開する同社は、国内事業が堅調に推移したものの、国際事業は減収減益となりました。総じて減収減益の決算になりましたが、不透明な経済環境の中で、同社はしっかりと収益を確保できたと言えるでしょう。
企業情報
企業名: ケイヒン株式会社
証券コード: 93120
決算期: 3月31日
ケイヒン株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
ケイヒン株式会社は3月31日を決算日としており、通常4月下旬に第4四半期決算、5月下旬に本決算の発表を行っています。今回発表されたのは第3四半期決算となります。
主な事業
ケイヒン株式会社は、物流事業を中核事業としています。国内物流事業と国際物流事業を手掛けており、倉庫事業、流通加工事業、陸上運送事業、国際運送取扱事業、航空運送取扱事業、港湾作業事業などを展開しています。物流を通じて顧客企業の物流ニーズに幅広く対応しています。
今期の業績と利益率は?
今期第3四半期の売上高は358億円、営業利益は21億円となりました。前年同期と比較すると、売上高は26.3%減、営業利益は31.9%減と厳しい決算となりました。しかし、利益率は高水準を維持しており、物流事業としての収益性の高さが伺えます。
売上・利益の推移
同社の売上高は、前年同期の486億円から358億円と大幅な減収となりました。一方、営業利益は前年同期の31億円から21億円となり、利益率は6.1%から6.0%とほぼ横ばいでした。国内物流事業は増益でしたが、国際物流事業の減益が響いた形です。
四半期連結貸借対照表について
同社の総資産は487億円で、前期末比42億円の増加となりました。新倉庫の建設などにより固定資産が35億円増加したことが主な要因です。負債合計は218億円で17億円の増加、純資産は269億円で24億円の増加となりました。
資産の部
資産の部は487億円で、前期末比42億円増加しています。流動資産は157億円、固定資産は329億円となっています。固定資産の増加が全体の増加の主因です。
負債の部
負債の部は218億円で、前期末比18億円増加しています。流動負債は104億円、固定負債は113億円と、負債全体として増加しています。
純資産の部
純資産の部は269億円で、前期末比24億円増加しています。株主資本は245億円、その他の包括利益累計額は24億円となっています。
ROAとROE
同社のROA(総資産利益率)は現時点で3.2%、ROE(自己資本利益率)は5.8%となっています。前期と比べROA、ROEともに低下しているものの、物流事業の特性からすれば高水準の収益性を維持できていると評価できます。
キャッシュフロー
第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローの状況については、四半期連結キャッシュ・フロー計算書が開示されていないため詳細は不明です。今後の開示に期待したいところです。
配当の支払額
同社は、前第3四半期連結累計期間においては1株当たり50円の配当を実施しました。当第3四半期連結累計期間においても、1株当たり70円の配当を実施しています。安定的な配当を行っていることが確認できます。
今後の展望
同社は、国内物流事業の基盤強化と新規需要の取り込みに努めると共に、国際物流事業においては収支改善に注力していくとしています。また、新規設備投資を行い、事業基盤の強化を進めていくと説明しています。物流需要は中長期的に増加が見込まれることから、同社の今後の業績回復に期待が高まります。
編集部のまとめ
今回のケイヒン株式会社の決算は、国内物流事業が堅調に推移した一方で、国際物流事業の減収減益が響いて全体では減収減益となりました。ただし、同社はこれまで築き上げてきた収益力の高い事業基盤を生かして、総資産利益率5.8%、自己資本利益率3.2%と高水準の収益性を維持しています。今後は新規投資による事業基盤の強化に注力し、さらなる収益力向上が期待されます。
ケイヒン株式会社の決算日や配当についてまとめました。
ケイヒン株式会社の決算日は3月31日です。2023年3月期の第3四半期決算を発表しました。同社は、前期に引き続き1株当たり70円の配当を実施しています。また、同社は国内外の物流事業を中心に展開しており、収益性の高い企業として評価されています。