株式会社キャスターの2024年2月期第2四半期決算報告書が公表されました。この企業は、「リモートワークを当たり前にする」をミッションに掲げており、オンラインでのバックオフィス代行サービスなどを提供する、いわゆる「リモートアシスタント」の先駆け的な存在です。今期は人手不足の影響で需要が高く、売上・利益ともに順調に推移しています。今後も業績向上が期待できそうです。
企業情報
企業名: 株式会社キャスター
証券コード: E38651
決算期: 2024年8月期
株式会社キャスターの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社キャスターの決算日は8月31日で、第2四半期の決算期間は2023年12月1日から2024年2月29日までとなっています。年間の決算スケジュールは、第1四半期:9月-11月、第2四半期:12月-2月、第3四半期:3月-5月、本決算:9月となっています。
主な事業
株式会社キャスターは、「リモートワークを当たり前にする」をミッションに掲げ、オンラインでのバックオフィス代行サービス「CASTER BIZ」を中心に事業を展開しています。具体的には、経理、労務、カスタマーサポートなどの業務をオンラインで代行するアシスタントサービスを提供しています。また、人手不足解消のためのリモート人材の紹介・派遣サービスも展開しています。これらのサービスは、人手不足が深刻化する中で大きな需要に支えられ、順調に成長を続けています。
今期の業績と利益率は?
2024年2月期第2四半期の業績は、売上高が2,193,668千円と堅調に推移しました。一方、営業損失は8,493千円、経常損失は4,825千円、四半期純損失は14,017千円となっています。利益率は低い水準にあるものの、足元の売上高は好調であり、今後の業績改善が期待できます。
売上・利益の推移
株式会社キャスターの売上高は、前事業年度の4,179,385千円から当第2四半期累計期間では2,193,668千円と順調に推移しています。一方、利益面では、前事業年度の当期純利益29,214千円から当第2四半期累計期間では四半期純損失14,017千円と減少しています。これは、人件費の上昇や新規事業への投資などの影響によるものと考えられます。今後は、売上拡大と経費の適正化により、利益率の改善が期待されます。
四半期連結貸借対照表について
株式会社キャスターの四半期連結貸借対照表を見ると、総資産は1,983,007千円で、前事業年度末から109,059千円増加しています。これは主に、現金及び預金が58,103千円、売掛金及び契約資産が51,730千円増加したことによるものです。一方、負債合計は676,343千円で、前事業年度末から158,350千円減少しています。これは主に、長期借入金の返済などによるものです。純資産は1,306,664千円で、前事業年度末から267,410千円増加しています。これは主に、株式上場に伴う資本金と資本剰余金の増加によるものです。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が1,544,354千円と大きな割合を占めています。また、売掛金及び契約資産が308,641千円と、事業規模の拡大に伴い増加しています。一方で、無形固定資産は4,107千円とそれほど大きくありません。
負債の部
負債の部では、買掛金が39,062千円、未払費用が287,932千円となっています。また、借入金は30,043千円と比較的少額です。
純資産の部
純資産の部では、資本金が190,614千円、資本剰余金が1,580,963千円となっています。これは、株式上場に伴う増資による増加が主な要因です。一方で、利益剰余金が△464,913千円と、まだ赤字となっています。
ROAとROE
株式会社キャスターのROA(総資産経常利益率)とROE(自己資本利益率)について見てみると、ROAは△0.24%、ROEは△1.07%と低い水準にあります。これは、経常損失の計上や、資産規模の拡大に比べ利益が伸びていないことが主な要因と考えられます。今後は、売上拡大と利益率改善により、ROA、ROEの改善が期待されます。
キャッシュフロー
株式会社キャスターのキャッシュ・フローを見ると、営業活動によるキャッシュ・フローは114,269千円の減少となっています。これは、税引前四半期純損失の計上や売上債権の増加などが主な要因です。一方、財務活動によるキャッシュ・フローは175,926千円の増加となっており、これは株式の発行による収入によるものです。全体としては、現金及び現金同等物の四半期末残高は1,544,354千円と、財務基盤は健全に維持されています。
配当の支払額
株式会社キャスターは現時点で配当を実施していません。今期も無配となる見込みです。今後の利益状況を見ながら、配当実施の検討が進められると考えられます。
今後の展望
株式会社キャスターは、「リモートワークを当たり前にする」というミッションのもと、オンラインでのバックオフィス代行サービスを中心に事業を展開しています。人手不足が深刻化する中で、企業のアウトソーシングニーズが高まっていることから、今後も売上拡大が期待されます。一方で、新規事業への投資などにより利益率は低い水準にあるものの、経費の適正化と収益性の向上により、業績改善が見込まれます。また、2023年10月に東京証券取引所グロース市場に上場したことで、今後の資金調達や知名度向上などにも期待が高まっています。
編集部のまとめ
株式会社キャスターは、「リモートワークを当たり前にする」をミッションに掲げ、オンラインでのバックオフィス代行サービスを中心に事業を展開しています。今期は人手不足の影響で需要が高く、売上高は好調に推移しましたが、利益面では先行投資などの影響で弱い結果となりました。しかし、今後は経費の適正化と収益性の向上により、業績改善が期待されます。また、2023年10月の東京証券取引所グロース市場への上場により、さらなる成長が期待できそうです。
株式会社キャスターの決算日や配当についてまとめました。
株式会社キャスターの決算日は8月31日で、第2四半期の決算期間は2023年12月1日から2024年2月29日までとなっています。また、同社は現時点で配当を実施していませんが、今後の利益状況を見ながら検討が進められると考えられます。