学研ホールディングスの2023年12月期第1四半期決算がスッキリしました。売上高42,749百万円、営業利益836百万円と、前年同期を大幅に上回る好調な結果でした。教育分野では出版コンテンツや語学・社会人教育事業が好調だったほか、医療福祉分野でも高齢者住宅事業や認知症グループホーム事業が引き続き高収益を維持しました。今後は新中期経営計画「Gakken2025」の遂行に向け、事業間の連携を強化しながら経営資源を最適配分していく方針ですね。
企業情報
企業名: 株式会社学研ホールディングス
証券コード: 94700
決算期: 9月期
株式会社学研ホールディングスの決算日・決算時期(スケジュール）は？
株式会社学研ホールディングスの決算日は9月30日です。決算発表は通常11月下旬に行われます。四半期決算は1月、4月、7月、10月に発表しています。
主な事業
株式会社学研ホールディングスは、教育分野と医療福祉分野を中心に事業を展開しています。教育分野では、教室・塾事業、出版コンテンツ事業、園・学校事業などを手掛けています。一方、医療福祉分野では、高齢者住宅事業、認知症グループホーム事業、子育て支援事業などを展開しています。また、ODAや海外事業の推進、グループのDX支援なども手掛けています。
今期の業績と利益率は？
当第1四半期の業績は売上高42,749百万円、営業利益836百万円と、前年同期比で大幅な増収増益となりました。教育分野の出版コンテンツ事業やデジタル関連事業の好調、医療福祉分野の高齢者住宅事業や認知症グループホーム事業の伸長が貢献しました。利益率は営業利益率2.0%とまだ低めですが、今後はコストコントロールの強化や新規事業の寄与で、さらなる改善が期待されます。
売上・利益の推移
過去3年間の業績推移を見ると、2022年9月期は売上高164,116百万円、営業利益6,477百万円と好調でした。新型コロナの影響も和らぎ、教育事業と医療福祉事業がともに好業績を収めています。今期以降も、事業ポートフォリオの最適化や新規事業の拡大などで、さらなる成長が期待できそうです。
四半期連結貸借対照表について
当第1四半期の四半期連結貸借対照表を見ると、総資産は133,730百万円となっています。前期末比では2,597百万円の減少となりました。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が21,596百万円と前期末比760百万円の増加となりました。一方で、投資有価証券が18,230百万円と前期末比9,410百万円の減少となっています。これは保有株式の売却などによるものです。
負債の部
負債の部では、短期借入金が4,197百万円と前期末比2,759百万円の減少となりました。一方で、長期借入金が22,302百万円と前期末比3,250百万円の増加となっています。
純資産の部
純資産の部では、53,202百万円と前期末比1,832百万円の減少となりました。利益剰余金の減少や自己株式の増加などによるものです。自己資本比率は38.1%となっています。
ROAとROE
株式会社学研ホールディングスのROA(総資産利益率)は2.4%、ROE(自己資本利益率)は5.8%となっています。前年同期と比べて低下しているものの、引き続き一定の水準を維持できています。今後は新規事業の立ち上げに向けた先行投資などもあるため、一時的な利益率の低下は避けられないかもしれませんが、中長期的には改善が期待できると考えられます。
キャッシュフロー
キャッシュフローについては、営業活動によるキャッシュ・フローがプラス1,368百万円となっています。一方で、投資活動によるキャッシュ・フローはマイナス1,112百万円となりました。これは主に有形固定資産や無形固定資産の取得に伴う支出によるものです。財務活動によるキャッシュ・フローはマイナスになっていますが、全体としてキャッシュポジションは改善傾向にあります。
配当の支払額
株式会社学研ホールディングスは、1株当たり12.50円の期末配当を実施する予定です。前期の年間配当12.00円から増配となっています。配当性向は17.2%となっており、業績に応じた適切な水準の配当を行っていると言えます。株主還元への意識も高いことがうかがえます。
今後の展望
株式会社学研ホールディングスは、2023年11月に新中期経営計画「Gakken2025」を発表しました。この計画では、教育事業と医療福祉事業の連携強化や、デジタル・グローバル展開の加速などに注力していく方針です。特に教育DXやリスキリング市場の取り組みが期待されます。また、M&Aなども含めた事業ポートフォリオの最適化にも取り組んでいきます。今後の業績拡大と企業価値向上が大いに期待できそうです。
編集部のまとめ
株式会社学研ホールディングスの2023年12月期第1四半期決算は、売上高、営業利益ともに前年同期を大幅に上回る好調な内容でした。出版コンテンツ事業やデジタル関連事業の好調、医療福祉事業の堅調な推移が主な要因です。今後は新中期経営計画「Gakken2025」の遂行に注力し、事業ポートフォリオの最適化やM&Aも含めた成長戦略を展開していく予定です。教育DXやリスキリング市場への取り組みなど、新しい成長ドライバーの創出にも期待がかかっています。
株式会社学研ホールディングスの決算日や配当についてまとめました。
同社の決算日は9月30日、四半期決算は1月、4月、7月、10月に発表しています。配当については、1株当たり12.50円の期末配当が予定されており、前期より増配となっています。株主還元への意識も高く、今後の業績拡大にも大きな期待がかかっています。
