東京電力ホールディングスの最新決算結果をお知らせします。同社の収益は安定的に推移しており、今期も堅調な業績となっています。電力需要の回復や経営効率化により、売上高は前期比で減少したものの、利益率の大幅な改善が見られました。また、借入金の返済が進み、財務体質も強化されてきています。今後は再生可能エネルギーの拡大や新規事業の推進などにも注力していく方針で、さらなる成長が期待できそうです。
企業情報
企業名: 東京電力ホールディングス株式会社
証券コード: 95010
決算期: 3月期
東京電力ホールディングス株式会社の決算日・決算時期(スケジュール）は？
東京電力ホールディングスの決算期は3月期です。2023年4月1日から2024年3月31日までが第100期の会計年度となります。決算日は3月31日で、四半期決算は6月30日、9月30日、12月31日に実施しています。
主な事業
東京電力ホールディングスは、電気事業を中心とする事業を展開しています。具体的には、電力の供給、送配電、再生可能エネルギーの開発、燃料調達などを行っています。また、原子力発電所の廃炉や、福島第一原発事故の対応にも取り組んでいます。その他にも、不動産事業やシステム開発などの事業も手がけています。
今期の業績と利益率は？
当第3四半期(2023年4月-12月)の業績は、売上高5,105億円、経常利益518億円と、前年同期に比べ大幅に改善しました。特に、電源調達費用の減少や経営合理化の進展により、経常利益率は10.2%と高水準を維持しています。
売上・利益の推移
東京電力ホールディングスの売上高は、当第3四半期で5,105億円となり、前年同期比で11.7%減少しました。一方、経常利益は518億円と大幅に改善しており、前年同期の経常損失から大きく好転しました。これは、燃料価格高騰への対応の効果や経営の効率化などが寄与したものと考えられます。
四半期連結貸借対照表について
東京電力ホールディングスの四半期連結貸借対照表では、資産合計が14兆1,550億円、負債合計が10兆5,380億円、純資産が3兆6,169億円となっています。前期末から資産が増加し、負債は微増ながら純資産が大幅に増加しており、財務体質の改善が進んでいることがわかります。
資産の部
資産の部では、固定資産が11兆6,172億円と全体の82.2%を占めています。主な内訳は電気事業固定資産の5兆5,670億円や投資その他の資産の3兆4,872億円です。一方、流動資産は2兆5,377億円となっています。
負債の部
負債の部では、固定負債が6兆2,719億円、流動負債が4兆2,660億円となっています。固定負債の主な内訳は社債が3兆454億円、長期借入金が660億円などです。
純資産の部
純資産の部では、株主資本が3兆3,411億円、その他の包括利益累計額が2,489億円となっています。自己資本比率は25.4%と前期末から2.6ポイント上昇しており、財務体質が着実に改善されてきています。
ROAとROE
東京電力ホールディングスのROA(総資産利益率)は前年同期の-5.4%から3.7%に、ROE(自己資本利益率)は-17.0%から9.6%にそれぞれ大幅に改善しています。これは、経常利益の大幅な増加に加え、借入金の削減などによる財務体質の強化が寄与したものと考えられます。今後も収益性と効率性の向上に取り組み、さらなる改善が期待できそうです。
キャッシュフロー
当第3四半期のキャッシュ・フローの状況は、営業活動によるキャッシュ・フローが1,167億円の収入、投資活動による支出が1,175億円、財務活動によるキャッシュ・フローが537億円の収入となっています。設備投資等の資金需要は高いものの、営業キャッシュ・フローの改善と適切な資金調達により、全体としては良好な状況を維持しています。
配当の支払額
東京電力ホールディングスは、足元の業績回復や財務体質の改善を踏まえ、前期に引き続き無配としています。今後の業績や経営環境の動向を見守りながら、株主還元策の検討を行っていくものと考えられます。
今後の展望
東京電力ホールディングスは、電力需要の回復や電源の最適化、コスト削減などに取り組むことで、引き続き収益力の向上を目指していきます。また、再生可能エネルギーの拡大や新規事業の開発など、成長分野への経営資源の投入にも注力していく方針です。さらに、福島第一原発事故への対応や財務基盤の強化にも継続的に取り組むことで、企業価値の向上に努めていく考えです。
編集部のまとめ
東京電力ホールディングスは、電力需要の回復や経営効率化などにより、厳しい経営環境の中でも順調な業績回復を示しています。特に、燃料調達コストの上昇に適切に対応し、収益性の大幅な改善を果たしたことが評価できます。今後は再生可能エネルギーの拡大や新規事業への取り組みなど、さらなる成長戦略の実現に期待が高まっています。財務体質の改善も進んでおり、株主還元などにも注目が集まるでしょう。
東京電力ホールディングス株式会社の決算日や配当についてまとめました。
東京電力ホールディングスの決算期は3月期で、決算日は3月31日です。四半期決算は6月30日、9月30日、12月31日に実施しています。また、同社は当期も配当を見送っていますが、今後の業績動向を踏まえながら、株主還元策の検討を行っていくと見られます。引き続き、電力市場の動向や経営効率化への取り組み、新規事業の進捗など、同社の動向に注目していく必要があるでしょう。
