四国電力株式会社の2023年度第3四半期決算が発表されました。売上高は5,781億円、経常利益は784億円とともに大幅な増益となりました。電力需給関係費用の減少などが要因です。財務面でも純資産が3,589億円と大幅に改善するなど、堅調な業績を示しています。今後は再生可能エネルギーの導入など、さらなる成長に期待が高まります。
企業情報
企業名: 四国電力株式会社
証券コード: 95070
決算期: 2023年4月1日~2024年3月31日
四国電力株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
四国電力株式会社の決算日は3月31日で、第3四半期の決算期間は2023年10月1日~2023年12月31日です。第3四半期の決算発表は2024年2月9日に行われました。
主な事業
四国電力株式会社は、電力の安定供給を中心とした発電・販売事業、送配電事業、情報通信事業、エネルギー事業、建設・エンジニアリング事業などを展開しています。特に発電・販売事業と送配電事業が主力で、全体の売上高の約9割を占めています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の業績は、売上高5,781億円、経常利益784億円と、前年同期比でそれぞれ4.4%の減収、907.8%の大幅増益となりました。利益率では、経常利益率が13.6%と大幅に改善しています。主な要因は、発電・販売事業で需給関連費用が減少したことです。
売上・利益の推移
過去3年間の売上高推移をみると、2023年3月期が1兆6,120億円、2022年3月期が1兆6,978億円、2021年3月期が1兆4,566億円と推移してきました。一方、経常利益は2023年3月期が△138億円、2022年3月期が78億円、2021年3月期が310億円と変動がありました。2023年3月期の経常損失は原料価格高騰の影響が大きかったものの、当第3四半期では大幅な改善が見られます。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期末の連結貸借対照表では、総資産が1兆6,047億円と前期末比で0.5%減少しています。これは主に事業用資産の減少によるものです。一方、負債は1兆2,457億円と5.2%減少し、純資産は3,589億円と20.3%増加しています。自己資本比率も22.2%と大幅に改善しました。
資産の部
資産合計は1兆6,047億円で、前期末比0.5%減少しています。有形及び無形固定資産が9,802億円と減少したことが主な要因です。流動資産は3,081億円と減少しており、現金・預金が931億円減少しています。
負債の部
負債合計は1兆2,457億円と前期末比5.2%減少しています。社債・借入金が減少したことが主な要因です。買掛金・未払費用も減少しています。
純資産の部
純資産合計は3,589億円と前期末比20.3%増加しています。利益の確保などにより、利益剰余金が大幅に増加しました。自己資本比率も22.2%と改善しています。
ROAとROE
ROA(総資産経常利益率)は当第3四半期で4.8%となり、前年同期の1.0%から大幅に改善しました。これは経常利益が大幅に増加したことが主な要因です。一方、ROE(自己資本利益率)は当第3四半期で17.7%と高い水準を維持しています。自己資本の効率的な活用ができていると評価できます。
キャッシュフロー
第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローの状況は開示されていませんが、前年同期は営業活動によるキャッシュ・フローが204億円のプラス、投資活動によるキャッシュ・フローが△81億円のマイナスでした。財務活動によるキャッシュ・フローは△158億円のマイナスでした。前年同期と同様の傾向が続いていると考えられます。
配当の支払額
四国電力株式会社は2023年10月31日開催の取締役会において、第100期の中間配当として1株当たり15円の配当を決議しています。前年同期と同額の配当を維持しており、安定的な配当政策を続けています。
今後の展望
四国電力株式会社は、再生可能エネルギーの導入拡大や送配電網の強靱化などに取り組み、持続可能な事業基盤の構築を目指しています。長期的な企業価値向上のためには、こうした成長投資が重要と考えられます。また、電力需給動向や原材料価格の変動リスクへの対応も継続的に課題となっています。
編集部のまとめ
四国電力株式会社の2023年度第3四半期決算は、売上高5,781億円、経常利益784億円と大幅な増益となりました。財務面でも純資産が3,589億円と改善し、自己資本比率も22.2%と高水準を維持しています。今後は再生可能エネルギー導入などの成長投資に期待が高まります。引き続き、電力需給や原材料価格変動への対応も課題といえるでしょう。
四国電力株式会社の決算日や配当についてまとめました。
四国電力株式会社の決算日は3月31日で、第3四半期の決算発表は2024年2月9日に行われました。配当については、2023年10月31日開催の取締役会で1株当たり15円の中間配当が決議されています。今後も安定的な配当政策が期待できそうです。