今期の決算報告は、松竹株式会社が安定した業績を実現していることが分かります。映像関連事業では、人気作品の公開が好調だったほか、演劇事業や不動産事業も収益に貢献しました。しかし、コロナ禍の影響や台風被害による一時的な減収もあった一方で、効率化や新規事業開発にも取り組み、将来の成長に向けた基盤づくりを進めています。今後も、松竹らしい多彩な事業展開で、持続的な成長が期待できます。
企業情報
企業名: 松竹株式会社
証券コード: E04582
決算期: 2月決算
松竹株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
松竹株式会社の決算期は2月期です。2月28日が決算日で、第3四半期決算は11月30日となっています。
主な事業
松竹株式会社は、映像関連事業、演劇事業、不動産事業などを手掛ける総合エンターテイメント企業です。映画の製作・配給や、歌舞伎や演劇の上演、不動産の賃貸など、幅広い事業を展開しています。また、キャラクター商品の企画・販売やイベントの企画など、新規事業開発にも力を入れています。
今期の業績と利益率は?
今期の売上高は62,464百万円と前年同期比で8.5%増となり、営業利益は1,848百万円と黒字に転換しました。経常利益は847百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は2,505百万円となりました。売上高営業利益率は2.9%と前年同期の△2.0%から大きく改善しています。
売上・利益の推移
前年同期と比べると、売上高が8.5%増加し、営業利益も黒字に転換しました。特に映像関連事業の売上高が10.3%増加したことが大きく寄与しました。一方で、経常利益は26.8%減となっています。これは、台風被害による特別損失の計上などが影響しているためです。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期連結会計期間末の総資産は199,889百万円となり、前期末から21,086百万円増加しました。これは主に、土地、現金及び預金の増加によるものです。
資産の部
総資産の増加は、流動資産が7,805百万円増加したことが主な要因です。現金及び預金が5,619百万円増加したほか、受取手形、売掛金及び契約資産が928百万円減少しました。固定資産は13,281百万円増加し、土地が12,277百万円増加しています。
負債の部
負債は前期末から16,884百万円増加し、109,205百万円となりました。これは主に、借入金の増加によるものです。長期借入金が11,886百万円増加しています。
純資産の部
純資産は前期末から4,201百万円増加し、90,683百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上やその他有価証券評価差額金の増加によるものです。
ROAとROE
ROAは前年同期の3.4%から1.3%に低下しました。これは、総資産が増加した一方で、経常利益が減少したためです。一方でROEは前年同期の6.8%から3.0%に低下しました。これは、純資産が増加した一方で、親会社株主に帰属する四半期純利益が減少したためです。今後は収益力の向上とともに、財務体質の強化が課題となっています。
キャッシュフロー
第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローについては、詳細な情報が開示されていません。しかし、総資産の増加から判断すると、投資活動によるキャッシュ・フローが増加し、財務活動によるキャッシュ・フローも借入金の増加により増加していると考えられます。一方で、営業活動によるキャッシュ・フローは前年同期比で減少している可能性があります。
配当の支払額
当第3四半期連結累計期間において、1株当たり30円の期末配当を実施しました。前期と同額の配当となっています。今後の業績動向を見ながら、適切な配当政策を検討していくものと思われます。
今後の展望
松竹株式会社は、コロナ禍からの回復とともに、台風被害への対応が今後の課題となっています。一方で、映像、演劇、不動産などの各事業で収益の回復が見られ、将来的な成長が期待できます。また、新規事業開発にも力を入れており、中長期的な企業価値向上に取り組んでいくものと考えられます。
編集部のまとめ
松竹株式会社の第3四半期決算は、全体として好調な業績を示しました。売上高、営業利益ともに増加し、収益性も改善しています。台風被害による特別損失はあったものの、映像関連事業や不動産事業などが好調に推移したことが、業績回復につながっています。今後は、コロナ禍からの完全な回復と、新規事業の育成に注力していくことが期待されます。
松竹株式会社の決算日や配当についてまとめました。
松竹株式会社の決算期は2月期で、決算日は2月28日です。第3四半期決算は11月30日に行われています。また、今期の配当は1株当たり30円と、前期と同額の配当を実施しました。今後の業績動向を見ながら、適切な配当政策を検討していくものと考えられます。