株式会社共立メンテナンスの2023年12月期第3四半期の決算が発表されました。売上高151,096百万円(前年同期比17.0%増)、営業利益13,583百万円(前年同期比99.0%増)、経常利益13,320百万円(前年同期比102.6%増)と大幅な増収増益となりました。新型コロナウイルス感染症の影響からの回復とともに、インバウンド需要の回復が業績に寄与しています。今後も同社のサービスの強みを生かし、さらなる成長が期待されます。
企業情報
企業名: 株式会社共立メンテナンス
証券コード: E04908
決算期: 3月期
株式会社共立メンテナンスの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社共立メンテナンスの決算日は3月31日です。第3四半期の決算発表は2024年2月に行われました。年間の決算発表は、通常4月頃に行われます。
主な事業
株式会社共立メンテナンスは、学生寮、ホテル、ビルメンテナンスなどの事業を展開しています。寮事業では学生や留学生向けの寮を全国に展開し、ホテル事業では主力ブランド「ドーミーイン」の運営を行っています。また、ビルメンテナンス事業も強みの一つです。近年はシニアライフ事業やPKP事業など新規事業への取り組みも進めています。
今期の業績と利益率は?
当期の業績は大幅増収増益となりました。売上高は151,096百万円(前年同期比17.0%増)、営業利益は13,583百万円(前年同期比99.0%増)と非常に好調な結果になりました。主な要因は、インバウンド需要の回復と寮事業の堅調な推移です。利益率も大幅に改善しており、経常利益率は8.8%まで上昇しています。
売上・利益の推移
近年の業績推移を見ると、2020年4月期には新型コロナの影響で大幅な減収減益となりましたが、その後は徐々に回復し、2023年3月期は売上高175,630百万円、営業利益7,115百万円と、コロナ前の水準に近づいてきています。今回の第3四半期では、前年同期比でさらに大幅な増収増益となりました。今後もインバウンド需要の回復と国内需要の拡大により、業績の向上が期待されます。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月末時点の連結貸借対照表は、総資産262,831百万円、負債181,143百万円、純資産81,688百万円となっています。前期末と比べて、資産は減少、負債は減少、純資産は増加しています。自己資本比率は31.1%と、一定の財務健全性を維持しています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が38,931百万円、建物及び構築物が49,078百万円などとなっています。前期末と比べて資産全体は減少していますが、主要な保有資産は概ね横ばいで推移しています。
負債の部
負債の部では、短期借入金が25,682百万円、長期借入金が65,443百万円となっています。前期末と比べて負債全体が減少しており、財務体質の改善が進んでいます。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が60,683百万円と増加しています。自己資本比率も31.1%と前期末から3.7ポイント改善しており、健全な財務基盤を維持しています。
ROAとROE
ROA(総資産利益率)は前期の2.8%から3.2%に改善し、ROE(自己資本利益率)も前期の5.8%から9.8%に大幅に上昇しています。これは、コロナ禍からの回復により収益性が向上したことが主な要因です。今後もさらなる利益率の改善が期待できる企業といえます。
キャッシュフロー
キャッシュフローについては、営業キャッシュ・フローが12,803百万円の増加、投資キャッシュ・フローが13,220百万円の減少となっています。営業活動が順調に推移する一方で、新規出店や設備投資などに資金を充当しています。財務キャッシュ・フローは借入の返済などで5,678百万円の減少となりました。全体として現金及び現金同等物が17,096百万円減少しています。
配当の支払額
株主への利益還元としては、1株当たり年間配当金が28円(中間16円、期末12円)と前期より4円増配となっています。配当性向は13.8%と適切な水準を維持しています。今後も安定的な配当の継続が期待できる企業です。
今後の展望
株式会社共立メンテナンスは、2030年までに売上高3,000億円、営業利益300億円を目標に掲げています。新型コロナ禍からの回復基調にあり、インバウンド需要の拡大も期待できるため、中期的には更なる業績拡大が期待されます。また、新規事業の推進や海外展開など、積極的な成長戦略にも注目が集まっています。
編集部のまとめ
株式会社共立メンテナンスの2023年12月期第3四半期決算は、大幅な増収増益となりました。インバウンド需要の回復と寮事業の堅調な推移が主な要因です。財務面でも健全性が維持されており、今後の成長が期待される企業といえます。同社は中期的な目標達成に向け、事業領域の拡大や新規事業の推進など、積極的な経営戦略を展開しています。今後の業績推移にも注目が集まります。
株式会社共立メンテナンスの決算日や配当についてまとめました。
同社の決算日は3月31日で、年1回の決算発表を行っています。直近の2023年3月期の配当は、1株当たり年間28円(中間16円、期末12円)と、前期から4円の増配となりました。今後も安定的な株主還元が期待される企業です。