株式会社セレスポの四半期決算報告を見てみましょう。株式会社セレスポは、イベント企画・制作を手がける企業です。この四半期の業績を見ると、売上高が前年同期比49.8%減少し、7,369百万円となりました。経常損失は60百万円と赤字に転落しましたが、これは新型コロナ対応案件の減少や官公庁からの指名停止措置の影響によるものです。一方、売上原価も減少し、財務状況は健全に推移しているようです。今後は感染症の影響が和らぐなか、大型案件の獲得などに期待がかかっています。
企業情報
企業名: 株式会社セレスポ
証券コード: E04899
決算期: 3月期
株式会社セレスポの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社セレスポの決算は3月期となっており、毎年6月に定時株主総会が開催されます。 そして、四半期報告書は2月13日に提出されています。
主な事業
株式会社セレスポは、イベント企画・制作を主な事業としています。企画から会場設営、演出・進行、運営まで、イベント全般に関するサービスを提供しています。主な顧客は、各種団体や行政機関など、大規模なイベントを数多く手がけています。
今期の業績と利益率は?
当四半期の業績は、売上高が7,369百万円と前年同期比で49.8%の大幅な減少となりました。これは新型コロナ対応案件の減少と、東京オリンピック関連での指名停止措置の影響によるものです。一方で、売上原価も減少したことで、営業損失が65百万円、経常損失が60百万円と赤字に転じました。
売上・利益の推移
売上高は、新型コロナ禍の影響が残るなか、2023年3月期は前年比6.5%減の19,925百万円となりました。一方で、利益面では、営業利益が3,081百万円、経常利益が3,081百万円、当期純利益が2,073百万円と、堅調に推移しています。
四半期連結貸借対照表について
当社は四半期連結財務諸表を作成していないため、単体ベースの四半期貸借対照表について確認しましょう。
資産の部
当第3四半期会計期間末の総資産は12,614百万円で、前事業年度末比2,033百万円減少しました。主な減少要因は、現金及び預金の1,912百万円減少と、受取手形、売掛金及び契約資産の75百万円減少によるものです。
負債の部
負債合計は2,251百万円と、前事業年度末比1,595百万円減少しました。主な減少要因は、買掛金の324百万円減少、未払法人税等の799百万円減少、賞与引当金の287百万円減少によるものです。
純資産の部
純資産は10,362百万円と、前事業年度末比438百万円減少しました。これは主に利益剰余金の455百万円減少によるものです。
ROAとROE
2023年3月期のROA(総資産利益率)は21.0%、ROE(自己資本利益率)は19.5%となっています。これらは前年度と同程度の高水準を維持しており、優れた収益性と資本効率を示しています。今後もイベント市場の回復などにより、収益力の向上が期待されます。
キャッシュフロー
当第3四半期累計期間のキャッシュフローの状況は、四半期財務諸表に記載されていません。ただし、前期では、営業活動によるキャッシュフローが2,936百万円の収入となっており、現金及び現金同等物の期末残高は8,094百万円と、手元流動性が高い水準を維持しています。
配当の支払額
2023年6月の定時株主総会において、1株当たり70円の期末配当が決議されました。前期の年間配当金は100円でしたが、今期は減配となりました。これは、当期の業績悪化を受けての判断だと考えられます。
今後の展望
新型コロナの影響が和らぐ中、感染症対応の特需は減少しつつあります。一方で、東京オリンピック・パラリンピック関連の指名停止措置の影響は続くことが予想されます。そのため、当社は大型イベントの受注など、新しい収益源の確保に努める必要があるでしょう。今後の市場環境の改善とともに、業績の回復が期待されます。
編集部のまとめ
株式会社セレスポは、新型コロナの影響から徐々に回復しつつあるものの、一部の特需減少と指名停止措置の影響により、当四半期の業績は苦戦を強いられました。ただし、収益性や財務の健全性は引き続き高水準を維持しており、今後の市況改善に期待がかかっています。大型イベントの受注など、新たな収益源の拡大に向けた取り組みが重要になってくるでしょう。
株式会社セレスポの決算日や配当についてまとめました。
株式会社セレスポの決算は3月期で、通常6月に定時株主総会が開催されます。当期の配当金は1株当たり70円と減配となりましたが、経営は安定しており、今後の業績回復に注目が集まります。