常磐興産株式会社(コード:96750)の2023年12月期第3四半期決算の結果が発表されましたので、その内容をご紹介します。売上高は115億45百万円と前年同期に比べて12.5%の増加、経常利益は14億97百万円と47.3%の大幅な増益となりました。観光事業やアグリ事業の業績が好調に推移したことが主な要因です。今後も新規事業の開拓や経営効率化に取り組み、さらなる業績向上を目指していくと期待できそうですね。
企業情報
企業名: 常磐興産株式会社
証券コード: 96750
決算期: 2023年3月期
常磐興産株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
常磐興産株式会社の決算期は3月31日で、通期決算と四半期決算を行っています。今回発表された決算は2023年12月期の第3四半期(2023年10月1日~2023年12月31日)の業績です。
主な事業
常磐興産株式会社は、観光事業、燃料商事事業、製造関連事業、運輸業、アグリ事業の5つの事業を展開しています。
観光事業では「スパリゾートハワイアンズ」の運営、燃料商事事業では石炭・石油製品の販売、製造関連事業では建設機械向け鋳鉄製品の製造などに取り組んでいます。
今期の業績と利益率は?
この第3四半期の業績は売上高115億45百万円、営業利益15億9百万円、経常利益14億97百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益10億76百万円となりました。
特に経常利益は前年同期比47.3%の大幅な増加となっており、経常利益率は13.0%と良好な水準を維持しています。
売上・利益の推移
直近3年間の売上高と利益の推移をみると、2022年3月期の売上高は134億34百万円、経常利益は6億83百万円でしたが、今期は売上高が115億45百万円、経常利益が14億97百万円と大幅に改善しています。
コロナ禍の影響が和らぐなか、観光事業を中心に業績が回復基調にあるようです。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月末時点の総資産は501億1百万円となり、前期末比40億80百万円の減少となりました。一方、負債は397億25百万円で前期末比54億39百万円の減少、純資産は103億75百万円で13億59百万円の増加となっています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が47億13百万円、受取手形及び売掛金が47億96百万円となっています。有形固定資産は276億9百万円で、前期末比12億97百万円減少しました。
負債の部
負債の部では、支払手形及び買掛金が39億49百万円、長期借入金が221億43百万円となっています。前期末に比べ支払手形や借入金が減少しています。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が34億17百万円と前期末比10億76百万円の増加となっています。自己資本比率も20.6%と前期末の16.6%から改善しました。
ROAとROE
ROA(総資産経常利益率)は前期の1.3%から当期は3.0%に上昇し、経常利益の増加により収益性が改善しました。
一方、ROE(自己資本利益率)は前期の7.3%から当期は10.8%に上昇しています。自己資本が増加する一方で利益も伸びたことで、株主資本利益率も良好な水準となっています。
キャッシュフロー
キャッシュ・フロー計算書は開示されていませんが、資産・負債の変動から判断すると、営業活動によるキャッシュ・フローが増加し、投資活動により有形固定資産が減少したと考えられます。
借入金の返済による財務活動によるキャッシュ・フローの減少もあったものとみられます。
配当の支払額
当第3四半期決算では配当の支払いは行われていませんが、過去の実績から年間配当は2.5円程度を見込めそうです。業績回復基調にあることから、今後の配当増加にも期待が持てるかもしれません。
今後の展望
コロナ禍からの回復基調を受けて、観光事業を中心とした業績の拡大が期待できます。
一方で、原材料価格の高止まりや人件費の上昇などコスト面での課題もあるため、収益性の維持には注力が必要と考えられます。
新規事業や設備投資など、中長期的な成長に向けた取り組みにも期待したいところです。
編集部のまとめ
常磐興産株式会社の2023年12月期第3四半期決算は、主力の観光事業が順調に回復したことで、売上高、利益ともに大きく改善しました。コロナ禍からの脱却が見えてきたことから、今後の業績や株価の上昇にも期待が持てそうです。
ただし、原価高などの課題もあり、収益性の維持には引き続き注力が必要とみられます。長期的な視点での事業展開に期待が高まっています。
常磐興産株式会社の決算日や配当についてまとめました。
常磐興産株式会社の決算期は3月31日で、今回発表された決算は2023年12月期第3四半期の業績です。
また、過去の実績から年間配当は2.5円程度を見込めそうで、業績回復基調を受けて今後の配当増加にも期待が高まっています。