株式会社カプコンの2023年12月期第3四半期決算が発表されました。売上高1,061億79百万円、営業利益477億4百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益346億36百万円と、前年同期に比べそれぞれ大幅な増収増益となりました。主力のデジタルコンテンツ事業が好調に推移したほか、新型パチスロ機の販売など、全事業で増収を果たしています。
企業情報
企業名: 株式会社カプコン
証券コード: E02417
決算期: 毎年3月31日
株式会社カプコンの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社カプコンは3月31日を決算期末日としています。 そのため、第3四半期決算は12月31日時点での決算数値となります。
主な事業
株式会社カプコンはデジタルコンテンツ事業を中核に、アミューズメント施設事業、アミューズメント機器事業、その他事業を展開しています。デジタルコンテンツ事業では、人気シリーズ「バイオハザード」や「モンスターハンター」など、自社IPを活かしたゲームソフトの企画・開発・販売を行っています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間は、売上高1,061億79百万円、営業利益477億4百万円と前年同期に比べ大幅な増収増益となりました。特に、デジタルコンテンツ事業が好調で、同事業の売上高は814億36百万円、営業利益は473億61百万円と、両者ともに大幅な増加となっています。
売上・利益の推移
過去3年間の売上高は2022年3月期:1,611億29百万円、2023年3月期:1,704億6百万円、2024年3月期第3四半期:1,061億79百万円と、堅調な推移を示しています。また、営業利益も2022年3月期:404億29百万円、2023年3月期:470億39百万円、2024年3月期第3四半期:477億4百万円と増加基調にあります。同社の主力であるデジタルコンテンツ事業の好調さが業績の押し上げに貢献しています。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期連結会計期間末の資産は、前連結会計年度末に比べ55億59百万円増加し、2,229億25百万円となりました。負債は170億57百万円減少し、391億79百万円となり、純資産は226億16百万円増加し、1,837億45百万円となっています。
資産の部
流動資産が1,801億54百万円と前期末に比べ87億52百万円増加しました。主な増加は「ゲームソフト仕掛品」や「未収入金」です。固定資産は前期末比31億93百万円減少し、427億70百万円となっています。
負債の部
流動負債は170億7百万円減少し、270億36百万円となりました。主な減少は「未払法人税等」や「繰延収益」です。固定負債は12億50百万円増加し、121億43百万円となっています。
純資産の部
純資産は前期末比226億16百万円増加し、1,837億45百万円となりました。利益剰余金の増加や為替換算調整勘定の増加が主な要因です。自己資本比率は前期末の74.1%から82.4%に上昇しており、財務体質の強化が進んでいます。
ROAとROE
ROAは前年同期の21.9%から25.1%に上昇しており、資産効率の向上が見られます。一方、ROEは前年同期の17.9%から21.6%に上昇し、株主資本の効率的な活用が進んでいます。デジタルコンテンツ事業の好調な業績が、両指標の改善に寄与しているものと考えられます。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローは、営業活動によって213億33百万円の収入、投資活動によって50億97百万円の支出、財務活動によって153億99百万円の支出となり、現金及び現金同等物は前期末比34億27百万円増加し、928億98百万円となっています。
配当の支払額
当社は、株主の皆さまに対する利益還元を経営の重要課題の一つと位置づけています。直近の配当実績は、2023年3月期の年間配当が120円(うち中間配当27円)、2024年3月期第2四半期(中間期)の配当が27円となっています。今後も安定的な配当の実施に努めていく方針です。
今後の展望
デジタルコンテンツ事業ではグローバルでの販売拡大を図るとともに、アミューズメント施設事業やアミューズメント機器事業でも新業態店舗の展開やスマートパチスロの販売など、各事業の収益力強化に取り組んでいきます。また、新型コロナ禍からの経済活動の回復に期待もかかっています。今後も中長期的な成長を見据えた経営を推進し、企業価値の向上に努めていく考えです。
編集部のまとめ
株式会社カプコンは、ゲームソフトを中心とした高収益なデジタルコンテンツ事業を軸に、安定的な収益を上げています。直近の第3四半期決算では、主力のデジタルコンテンツ事業が大幅増収増益となり、全体の業績を大きく牽引しました。今後の成長に向けて、新作タイトルの投入やIPの拡充、アミューズメント事業の収益力強化などに期待がかかっています。同社の株価は決算発表を受けて上昇基調にあり、今後の動向から目が離せません。
株式会社カプコンの決算日や配当についてまとめました。
株式会社カプコンの決算期は3月31日で、第3四半期決算は12月31日時点の数値となります。配当については、2023年3月期の年間配当が120円、2024年3月期の中間配当が27円と、株主への利益還元にも積極的に取り組んでいます。今後も業績の伸長とともに、安定的な配当の実施が期待されます。